鹿児島

地域探訪: 鹿児島・キラメキテラス 鹿児島市交通局跡地再開発で誕生した複合機能都市 シェラトン鹿児島がランドマーク



鹿児島市高麗町の鹿児島市交通局跡地である約2.5ヘクタールの広大な土地を再開発し、2023年5月に誕生した複合機能都市が「キラメキテラス」です。ホテル、オフィスビル、病院、住宅の複合用途の建物を配置し、鹿児島の新しい都心軸の一つとして機能を開始しました。



鹿児島中央駅や中心繁華街の天文館の間に位置する高麗町。電停前なので、アクセスは容易ですが、これまで商業・業務機能の存在しなかったこの立地にこのような大規模再開発が実現した事には驚きです。



特に中核となるラグジュアリーホテルには、鹿児島県初となる外資系高級ホテルのシェラトンの誘致に成功。



シェラトン鹿児島は、地上19階 地下1階 客室数228室の規模で、半数以上の部屋から桜島を望む事ができる眺望が売りです。外資系シティホテルには珍しく、足湯や大浴場も備わっています。



外資系ホテルは、日本を非常に有望な観光立国と評価し、年々高まる日本人気と合わせて進出ホテル数を大幅に増加させています。特に三大都市圏以外の地方都市への進出も非常に盛んです。



特に九州は有望観光市場としてみなされ、福岡にはリッツカールトン、長崎にはヒルトンやマリオット、そして鹿児島にシェラトンと続々と外資系高級ホテルの新規進出が続いています。



コロナ前には九州の各港湾都市へ就航したクルーズ船数はそれまでクルーズ船が入港するメジャーな港町であった横浜や神戸を越え、日本の観光玄関口的な役割を果たしていました。



キラメキテラスの立地によく外資系ホテルが進出したなと思いますが、この快挙を成し遂げた背景にはある企業の強い後ろ盾がありました。



キラメキテラスの中央部に位置する商業・業務機能を司るキラメキ南国ビル。その名の通り南国殖産が保有者です。シェラトンの入るホテル棟も同社が建設しました。

キラメキ南国ビルは地上6階建。1-2階が店舗、上階がオフィスという構成です。商業フロアの中核テナントには食品スーパーのA-COOPが出店しています。



2階へのアクセスにはエスカレーターが備わっています。



2階のデッキスペースです。床材は木目調となっており、その他は黒で統一されたシックな雰囲気です。まだ2階については空きテナントが多く目立ちました。



歩行者デッキは隣接するシェラトンの2階にも接続しています。



キラメキテラスの配置やテナント案内です。キラメキ南国ビルのオフィスフロアは埋まっているようです。



キラメキテラス内には「いまきいれ総合病院」と「キラメキテラスヘルスケアホスピタル」の二つの医療施設も集積しています。



住宅棟には、三菱地所レジデンス、南国殖産、穴吹工務店が分譲する「ザ・パークテラス 高麗タワー」が完成。地上19階 108戸のタワーマンションです。



福岡には福岡地所、鹿児島には南国殖産という強力な地場デベロッパーの存在は非常に心強いと思われます。神戸にもかつてはダイエーというパワフルで地元に貢献するデベロッパーが存在していました。再び同様のデベロッパーが生まれてくる事が期待できると良いのですが。

 
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