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長崎市は築60年と老朽化する市庁舎の建て替えを検討し、その建設地を市公会堂跡地に選定。地上19階 地下1階 延床面積51,717.66平方メートル 高さ91mの高層庁舎に生まれ変わらせ、昨年11月に完成。今年1月より開庁・稼働を開始しました。
拘りの外観デザインとディテール
新庁舎は構造を一体化した低層棟と高層棟から構成されており、高層化によって庁舎前には大きな広場を設けています。
高層棟は南北方向はスリムで東西スパンの大きな建物となっています。また低層棟と高層棟でデザインを大きく変更しており、低層棟はガラス開口部が大きく、デッキテラスも備えたモダンなオフィス、高層棟はファサードをコンクリート剥き出しのスパルタンなデザインを特徴にしています。
設計を手掛けたのは、山下設計・建友社設計・有馬建築設計事務所JV。無数に配置されたグリッド状のPCコンクリートフレームで構成されたファサード。グリッドは厚みがあり、庇としても機能する為、夏場の冷房効率を高めます。また開口にはモザイク調に木質耐震パネルを取り付けており、表情に温かみを与える他、冬場には断熱効果をもたらします。これをワッフル構造と呼んでいるようで、免震効果も期待できるとされています。
広く市民に開かれた低層棟周り
向かいの魚の町公園にも面した市民広場。市民及び来館者に開かれた市庁舎である事をアピールしています。
低層棟の1階は柱のみで支える吹き抜け空間となっており、南側道路にも面している為、車寄せを含む交通ひろばとして位置付けられています。
その先には市庁舎のメインエントランス。
低層棟には市民広場から2階に直接アクセスできる階段が設けられています。
踊り場の様子。階段も含めてウッドデッキ化されています。
2階のデッキテラス。かなり広い空間です。
低層棟は市民の協働空間という位置付けで設計されているので、このデッキ前の部屋は、多目的スペース・市民利用会議室として利用されています。
低層棟2階デッキから見渡す市民広場。
ウッドデッキの常設ステージがあります。また被爆クスノキの苗木も植えられています。
木の周りには背もたれの大きなウッドデッキベンチを設置しています。
ピロティを設けた高層棟の低層部周り
桜町通りに面した高層棟の低層部周り。1階は歩道に沿って、ピロティ空間が設けられています。
ピロティは太い構造柱が連なるので、歩廊は細長い空間となっています。
西浜町付近から遠望する長崎市役所新庁舎。
大きな通りの先に聳える高層ビルは見映えが良いですね。Part2では、館内や最上階にある展望ロビーの様子等をレポートしたいと思います。
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