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西九州新幹線開通を背景に様々な大規模プロジェクトが目白押しで、地方創生の最たる模範先行例のような長崎。この街で更なる挑戦が繰り広げられようとしています。そのプロジェクトとは「長崎スタジアムシティ」。
スタジアムを中心とした総面積7.4ヘクタールの複合都市機能を持った巨大プロジェクト
長崎県佐世保市発祥の大手通販企業であるジャパネットホールディングスが、長崎市の三菱重工長崎造船所幸町工場跡地約7.4ヘクタールを活用して計画している巨大再開発プロジェクトです。サッカースタジアムを中心とし、それを取り囲むようにホテル、オフィス、アリーナ、ショッピングモールを配置する複合機能都市を誕生させる予定です。
エンターテイメント、商業、業務、宿泊機能を集中的に盛り込み、広域圏からの集客と地元経済の活性化に大きく寄与する事業費800億円の大型投資。社運を賭けてでも長崎の活力を高めたいというジャパネットの意気込みと地元愛が強く感じられます。
サッカースタジアム「PRACE STADIUM Connected by SoftBank」は、収容人数20,000人のスタジアムで、J1チームの「V・ファーレン長崎」のホームスタジアムとなります。
日本初のスタジアムビューホテル STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI
サッカースタジアムの東側側面を埋め尽くすのが日本初となるスタジアムビューホテル「STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI」。地上14階 高さ64m 客室数240室の大型エンターテイメントホテルです。
スタジアムの客席の真上に沿うようにホテル。ホテル内の共用施設や客室からスタジアムピッチで繰り広げられる試合を観戦する事ができる予定です。
スタジアムビューホテルの名に相応しく、ロビーエリアから既にスタジアムビューを望む事が出来ます。試合をしていなくてもその開放的で圧倒感のあるスタジアムビューは感動ものでしょう。2階には試合も観戦できるフードホールも設けられます。
4階には、試合日にはスタジアム座席の一部としてとして、試合日以外は通常のバンケットとして利用が可能な多目的ルームを複数備える予定です。
5階はプラチナボックスと呼ばれる客室が準備され、バルコニーから試合を直接、観戦できる他、試合後には壁に埋め込まれたベッドを倒して通常の宿泊室にも転換できる仕組みです。
6階にはスタジアムを眺められるプール、温浴施設、サウナ等も備わります。
長崎をリードする最新鋭オフィスビル STADIUM CITY NORTH
地上11階 延床面積2.9万平方メートル。1フロアあたりの基準階面積も含めて、長崎最大規模を誇る最新オフィスビルが誕生します。1~3階には商業施設が入り、4階以上を賃貸オフィスとする他、上層2フロアはシェアオフィスとします。このビルの完成で2,000人の就業需要が生まれ、既にトランスコスモス等の企業入居が決まっています。ジャパネットは入る予定はありません。
またオフィスビルの屋上からスタジアムに向けてジップラインが整備される予定です。利用者はスタジアムを横切る空中散歩が楽しめます。
ショッピングモール STADIUM CITY SOUTH
スタジアムの南側には延床面積2.1万平方メートルで90店が出店する商業施設が開業します。スタジアム併設の開放的なショッピングモールとなる予定です。
建物構成はアウトモール型の商業施設となり、回遊性を高めた造りが特徴です。
長崎ヴェルカの本拠地 多機能・可変型のアリーナ
スタジアムの北西側に位置するのが観客席数6,000席のアリーナ。バスケットボールチームの「長崎ヴェルカ」の本拠地となる予定です。
可変式のアリーナはバスケットボールの試合会場だけでなく音楽ライブやその他のイベントにも対応し、スタジアムと連携して多機能性を発揮します。
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建設状況の様子
竹中工務店、戸田建設、松尾建設が中心となって施工を進めている巨大プロジェクト。既に着工から1年半が経過しています。
各施設の建設工事の進捗状況には差が生じているようですが、開業時期は2024年の同時期です。
スタジアムの器が形になってきています。鉄筋コンクリートのスタジアムを支える柱が無数に天に向かっている様子は巨大な手が空を掴もうとしているようです。
手前の基礎を構築している部分がアウトモール型のショッピング施設。奥にスタジアム、その右横にホテルという位置関係です。
ホテルは鉄骨造で、鉄骨建方が進行しています。
スタジアムを除いては最も大きな建物で高さも64mに達する予定のスタジアムシティホテル。スパンも広く非常に存在感があります。
JR長崎本線の高架がホテルのすぐ隣にあります。
大規模な鉄骨建方が進行しているのはアリーナの建設地です。
その左横はオフィスビルの建設地。基礎を構築しています。広大な敷地ですが、巨大な建物を詰め込んで余すところなく活用されます。。
デベロッパーでもない地方発祥の一流通企業が、800億円もの巨額投資の再開発を地方都市の活性化の為に行うという前代未聞のプロジェクト。当初案では高さ150mの超高層ビルとスタジアムを組み合わせるという更に度肝を抜かれるような内容でした。まるでバブル期に誕生した宮崎のシーガイアを彷彿とさせました。
神戸でもかつてのダイエーが複数の巨大プロジェクトに巨額投資を行いました。楽天やパソナ等、神戸出身の創業者が起こした大企業は、人口減少という難題に直面しながらもそのポテンシャルを活かせるチャンスも訪れつつある現在の神戸に対して、ジャパネットのような地元活性化への貢献を検討して欲しい次第です。
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