2年連続で公示地価の上昇率全国一を記録した福岡の勢いは留まる事を知りません。市内最大の繁華街・天神地区では天神ビッグバンと呼ばれる再開発優遇制度(容積率ボーナスや高さ制限の緩和)が奏功し、次々と老朽ビルの建て替えや集約によって、大規模開発が進行していますが、メイン通りの渡辺通りと明治通りの交差点角に位置する福岡パルコも再開発される事が判明しました。
福岡パルコは本館、新館から構成されており、建物を保有するJフロントリテイリングは双方を取り壊して、新築ビルを建設するものと思われます。その際には天神ビッグバンのボーナス制度を利用し、床面積を最大化して不動産収益も図れる複合施設とする事が予想されます。
古い写真ですが、向かって右が福岡パルコ。向かいの福ビルやその奥の天神コアは既に解体されており、その跡地を集約して、西鉄が隣接するファッションビルの天神コアを集約して地上19階、高さ96m 延床面積14.5万平方メートルの高層複合ビル「新福岡ビル(仮称)」を建設中ですし、その更に奥の天神IMSは保有者の三菱地所が地上20階 延床面積7.4万平方メートルのビルへと建て替えます。明治通りを左に進むと、新福岡ビルの隣に竣工した天神ビジネスセンター(地上19階 延床面積6.1万平方メートル)、右に進むと、パルコの隣でヒューリックが、地上19階 延床面積2.1万平方メートルのビルを建設、更に通りを進むと、大名小学校跡地の再開発で、積水ハウスがリッツカールトンを誘致するホテルとオフィスの地上24階 延床面積7.9万平方メートルの天神最高層ビルを来年開業させます。福岡パルコの再開発はこれらに続く8番目のビッグバンとなるのです。
再開発期間中の営業については福岡パルコは同じ渡辺通りにある大丸福岡店へと移転する予定です。
天神地区では、昨年2月までに51棟の建築確認申請が出されていると言われています。これらが全て建て替えられるのであれば、天神は全く新しい街に生まれ変わる事になります。
天神地区では、昨年2月までに51棟の建築確認申請が出されていると言われています。これらが全て建て替えられるのであれば、天神は全く新しい街に生まれ変わる事になります。写真左の福岡ロフトも移転する予定です。
神戸でも神戸新聞が三宮・元町地区150棟の建て替えを示唆する記事を掲載しましたが、数字の根拠は不明です。
地域探訪: 福岡・福岡パルコも天神ビッグバンによる建て替え・再開発へ ビッグバン第8弾となるのか?
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天神の再開発はまだこれからが本番だけど、既に並行して博多コネクティッドが推し進められており、博多駅周辺の大型ビルが建て替えを開始しています。博多駅は既に建て替えられアミュプラザ博多・KITTE博多・博多阪急・バスターミナルビルと巨大ビルが集積していますが、更に在来線の上を利用した「博多駅空中都市プロジェクト」が始動し12階建・たかさ60mの商業施設・オフィス・ホテルが入居する新たな駅ビルがR28年完成予定です。このビルはオフィスがメインで基準階は延1000坪になる予定のようです。博多のボーナス制度が、企業にとり、どれほど魅力的かを端的に表していると思います。
実は既に認定済みのビルがもう2棟あります。
■天神ビッグバン認定ビル
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/shisei/tbb_p2.html#mark0205
05.(仮称)天神一丁目北14番街区ビル
06.(仮称)住友生命福岡ビル・天神西通りビジネスセンター建替計画
また、未認定ではありますが、天神ビジネスセンター真裏の市役所北別館もビジネスセンターと同じ福岡地所のグループが落札。さらにその隣の天神MMTビルも同グループが落札し、一体的な開発を行う見通しです。
■3つのビルの位置関係
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/940766/
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/80460/1/HPkitabekkanyusenkoshokenja.pdf?20210701163511