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地域探訪: 広島 ヒルトン広島が2022年春開業 地上22階 420室


「せとうちDMO」を構成する瀬戸内ブランドコーポレーションが設立したSPC(特別目的会社)である「富士見町開発合同会社」とヒルトンが広島市中区富士見町の広島東警察署跡地にてヒルトン広島を2月1日に着工すると発表しました。両社は2018年に運営委託契約を締結済です。

敷地面積6,403平方メートルに建設されるホテル建築は鉄骨造の地上22階 高さ94.5mで延床面積48,050平方メートル。設計は個人的にも安井建築設計事務所と並んで好きな浅井謙建築研究所が担当。施工は五洋建設・増岡組のJVです。


客室数は420室の大型ホテルとなり、レストランやラウンジ&バー、屋内プール、エグゼクティブラウンジ、フィットネス、スパ、チャペル等の本格的なシティホテル機能を備えた上で更に1,300平方メートルの国際会議場となるMICE施設までも整備されます。


ヒルトンの進出は中四国エリア初となります。竣工は2022年4月を予定しており、広島が国際観光都市へと本格的な脱皮を体現する施設の一つになりそうです。近年の広島の大規模再開発は広島駅周辺が中心でしたが、既存都心部でもオフィスビルの建替が目立ってしました。その上でヒルトンの進出は広島の飛躍に大きく貢献します。外資大手ホテルチェーンは日本の地方都市への進出攻勢を強めています。金沢にはハイアットセントリック、奈良にはJWマリオット、福井にコートヤードバイマリオット、長崎にヒルトンとマリオット、福岡にリッツカールトン、鹿児島にシェラトン等です。これらの都市はインバウンド需要を旺盛に取り込む事に成功している都市とも言えます。神戸にはシェラトンとANAインターコンチネンタルがありますが、新規の進出は現状は確認されていません。しかし雲井通5丁目再開発、市庁舎2号館跡、兵庫県庁舎2号館跡の3案件で高級ホテルの誘致が模索されていますので、将来的にはこれらのいずれかに外資大手の進出の可能性は高いと思われます。

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  1. 摂津国人 より:

    中国地方の第一都市であると同時に日本三景の宮島を擁する広島には投資が集中していますね。
    実は先週末に広島を訪れたのですが、平地が狭い神戸に比べて広い範囲に市街地が広がっているのがうらやましかったです。
    既に再開発が決定し、今年3月には閉鎖する駅ビルさえも神戸のどの駅よりも広く、天井は高く、明るい作りになっていました。
    広島市の人口は120万人ですし、経済的にも百貨店の売り上げ高はすでに神戸に迫る勢いです。
    人口や経済力を知らずに市街地の規模と活気だけを見れば広島の方が神戸よりも都会に見えるでしょうね。
    神戸にはないヒルトンが広島にはある、という状況も許容しなければならないでしょう。

    令和元年12月全国百貨店売上高概況
    https://www.depart.or.jp/store_sale/files/a2933dfa6818c84fd76e1fc5e03b216f1480e6cb.pdf

    ただ、そんな広島でも既存の建物は内装、調度品も含めてまだ古いものが多く、上手にメンテナンスして使っているのが目につきました。
    この辺りは神戸でも見習いたいです。
    神戸の場合あまりにも平地が狭すぎるので、建築物の高さ、東西幅、住宅建築にかかった規制が撤廃されなければ土地の有効利用はできません。

    それと少々申し上げにくいのですが、市庁舎や県庁舎への高級ホテル誘致が民業圧迫につながる可能性を危惧しています。
    本来であればホテルなど民間が開発すべきところを市庁舎や県庁舎に誘致してしまえば、テナント料の利益は市や県に入り、民間には流れません。
    確かに、奈良県橿原市の前例があるのですが、橿原市の例が「全国初」なのは民業圧迫につながるので「自治体がやってはいけないこと」だっただけではないでしょうか。
    「民業圧迫してくる地方自治体」というイメージを持たれれば民間の投資は滞るのが自然でしょうし、JR西日本がJR三ノ宮駅ビル計画について神戸市に何も相談していないのも神戸市や兵庫県の民業圧迫姿勢が原因ではないかと危ぶんでいます。
    さらに心配なのは、外資系高級ホテルが「やはり採算が合わないので撤退します」と言い出した時に、市や県が家賃を不当に引き下げたりしないでしょうか。
    不当に引き下げられると、本来入ってくるべき家賃収入が減るので市民・県民にとっては実質的な負担になりますし、近隣の民間ビルのテナントが正当な家賃を支払っているのがばからしいほどの民業圧迫になります。
    これをやると民間企業からの嫌われ具合は決定的になるでしょう。
    立地の良さから市庁舎や県庁舎に誘致しているのだと思います(思いたいです)が、それならそもそも市庁舎や県庁舎が一等地にないといけない理由があるのでしょうか。
    「庁舎は一等地にあるべき。民間企業を押しのけてでも自治体の庁舎が一等地にあることが神戸らしさ」だと思っているのであれば、JRからも見放されているのでしょう。
    いつも新長田の記事で申し上げておりますが、新長田合同庁舎などと言わず、市役所も県庁も全体的に新長田や苅藻に移転させて、三宮と山手の空いた土地を民間に開発させるくらいの思い切りがあってもいいと思います。
    三宮の一等地を売って比較的安価な新長田や地下鉄海岸線沿いに市庁舎を設ければ、費用も軽減しますし、震災時の市債も早く返済できるのではないでしょうか。

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