大阪西、三ノ宮と並びJR西日本の中期経営計画で三大プロジェクトとして進められているJR広島駅ビルの建替計画。既に既存駅ビルASSEの解体撤去工事が開始されています。
築後50年が経過し、老朽化が進んでいた既存駅ビルは、地上20階 地下1階 延床面積111,000平方メートルの規模となる中四国地方最大ターミナルに相応しい巨大駅ビルに生まれ変わります。低層部は店舗面積25,000平方メートルの商業施設で、シネマコンプレックスも入る予定です。
姫路の駅ビル開発のように、駅ナカ商業施設ekie(エキエ)と一体運用されるものと思われますが、施設名称はekieを継続するのか、もしくは大阪駅ビルのルクアを展開させるのか。
高層棟はホテルとなり、JR西日本ホテルズの新規ブランド「ホテルヴィスキオ」の開業を計画しています。規模は400室程度となる予定です。
この駅ビル計画はJR西日本単独事業ではなく、広島市及び「広電(ひろでん)」こと広島電鉄の共同プロジェクトです。現在、駅ビル前の駅前広場をターミナルとしている路面電車の広電は広島駅をこの新駅ビルの2階に乗り入れさせ、乗り換え利便性を大きく向上させます。
駅ビル中央部にシンボルとなる4層に渡る巨大な吹き抜けコンコースが誕生します。商業施設内からは広電の発着が眺められるシンボリックで新しい広島の玄関口として相応しく素晴らしい空間となります。来街者はこの吹き抜けを見て、広島に来た事を実感するようになります。
三ノ宮についても神戸市新交通のポートライナーの駅舎が新駅ビルの一部に組み込まれる可能性がありますが、市がここまで大胆に乗り換え利便性の向上を行う姿勢を見せていたら、JR側も今よりもっと迅速且つ積極的に新駅ビル開発を進めていたかもしれません。今回の駅ビル開発は100年の計になる可能性があり、大極的な視点を以って進められなければなりませんが、久元市長はポートライナー駅舎の移設は早々に否定していました。
駅ビル屋上に整備される屋上広場の様子です。眺望とイベントの双方を楽しめる賑わい空間となるでしょう。最上層にシネコンと広場、その下に商業施設という構成はルクアとほぼ同様です。
施設全体の総称は広島ステーションシティとされるのは間違いないのではないでしょうか。駅ビル建設が本格化したら、また広島を訪れたいと思います。
今回、公表された広島駅ビルの素晴らしいデザインパースを眺めた事で、今秋以降に都市計画決定を再度、目指す三ノ宮駅ビルのパースを見られる事への期待が膨らみ始めました。
地域探訪: 広島・JR広島駅ビルのデザイン発表 精細なパース公表によって明らかになったシンボリックなステーションシティ
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コロナ禍以降、JR西日本は成長の見込みのあるところは徹底的に投資し、見込みのないところは容赦なく切り捨てるという厳格さを強める可能性が高いと思います。正直、神戸はかなり覚悟して競争に挑まないといけないのではないかと思います。
鉄道オタクの端くれですが、ポートライナーが計画段階だった頃に当時の国鉄三ノ宮駅の上を跨ぐように駅を作ろうという案があったという話を聞いたことがあります。ただ国鉄には拒否されてしまったので、現状に落ち着いたと。もし実現していたら新神戸駅への延伸もスムーズに行って、私の通勤が楽になったんですが、とことん神戸市の交通政策はダメダメですね