国土交通省が全国を対象とした2021年度予算の公共事業費の配分を発表しました。近畿地区での事業において存在感を現した事業は兵庫県下で行われる名神湾岸連絡線と大阪湾岸道路西伸部の2プロジェクトです。
名神湾岸連絡線

名神湾岸連絡線は阪神高速3号神戸線と名神高速道路が交わる西宮ジャンクション・インターチェンジから名神高速を南側に延伸し、西宮浜ランプ付近で阪神高速5号湾岸線に連絡する全長約2.7kmの自動車専用道路計画です。この名神湾岸連絡線と大阪湾岸道路の西伸部はセットで整備される事で日本一の混雑率を抱える3号神戸線の渋滞解消を目指します。
今年度の予算では設計、用地に関わる調査費用に1億円が充当されます。
これらの計画が実現すると、阪神港へのアクセス向上や災害時に強い道路ネットワークの確保など効果も見込め、関西経済に大きく寄与する事が期待されています。
大阪湾岸道路西伸部
既に事業化されて着工している大阪湾岸道路西伸部については遂に海上橋梁下部工事着手に40億円の予算が計上されました。
現在までの主要な工事は3号神戸線と接続する駒栄ランプ付近の掘削トンネル工事や六甲アイランドでの高架橋下部工事(基礎杭工事)でしたが、橋梁工事がスタートする事で湾岸道路の建設がこれまで以上にこの夢のプロジェクトが表面化する事になります。
この西伸部を巡っては、神戸市と兵庫県がポートアイランド-駒栄間の橋梁部に設ける構想を示していた展望施設の建設を断念した事が2月末に伝えられましたが、本当に全く何も観光施設は設けられないのか今後の状況を注視していきいと思います。
図には入ってませんが、名神と湾岸線大阪方面も結ばれるようです。
西宮浜―甲子園浜間の橋梁があるので、妙な折り返しになってるのかな?
事業費も700億強→1000億強に上がってます。
費用便益比が思いのほか良かったので、1.0近くまで落とすために追加工事をブチ込んできた感じでしょうか。
公共事業あるあるですね。