大阪湾岸道路西伸部整備工事の六甲アイランド工区の状況を3月以来、約5ヶ月ぶりにレポートします。順調に工事は進んでいるようですが、完成時期についてはまだまだ具体的に固まってはいません。
3月の時点で構築中だった東側の橋脚は全て完成しており、六甲アイランドを東西に横断する工区内で9割方の橋脚が姿を現しているのではないかと思われます。
東から西に向かって橋脚の高さが縮小しており、緩やかな傾斜が作られています。数十基の橋脚がズラリと並ぶ様は壮観です。
現在は更に東側に橋脚設置範囲を広げる為、新たな柱の構築が進められています。
この六甲アイランド大橋の南側に位置する橋脚は他の柱とは異なるのか、鉄骨のフレームに囲まれて、工事が進められています。鉄骨は仮設かと思いますが、内部のグリーンの2本の円筒は何をするものでしょうか。
施工しているのは大成建設。「地図に残る仕事」のキャッチフレーズが誇らしげです。
この柱脚の基礎はニューマチックケーソン基礎と呼ばれ、他の橋脚のように鋼管杭基礎ではありません。中央のグリーンの円筒は内部で掘り進めた土砂を排出するパイプです。
この四角の周りの地中を予め鉄筋で囲み、その内部を深く掘削した後、その周りを壁としてコンクリートを打設。中の空洞には「中詰め水」を注入し、最後に頂板コンクリートで封をした上に橋脚を構築します。橋梁建設には広く採用されている基礎工法のようです。
この区間は六甲ライナーや高架道路、歩道橋等、多くの橋が交差している地点ですが、大阪湾岸道路をそれらの上を通過する為、最も高さがあり、強固な橋脚がこの場所には必要なのではないかと思われます。
更に東側では橋脚を建てる為の基礎工事が進行しています。三点式パイルドライバやクローラークレーン等、複数の重機が投入されています。これらは橋脚の鋼管杭の打設や地中障害物撤去の作業を進めているところです。
その先には阪神高速5号湾岸線の現在の最西端部が見えます。六甲アイランドランプの高架の後ろに接合部を見せている道路。もうその状態が完成してから数十年が経過していますが、ようやくここに道路が接続する事になります。
ひと通り橋脚が全て完成した暁には、橋桁の設置も始まるのでしょうか。橋桁が乗るとようやく高速道路の姿に近づきます。
工事が先行する六甲アイランド工区や西端の駒栄工区ですが、ポートアイランド工区はまだ本格着工の気配を見せません。海上橋梁の工事もいつ始まるのでしょうか。2030年頃の開通とされていますが、現状の進捗状況から鑑みると、ちょっと難しいのではないかと思われます。
大阪湾岸道路西伸部整備工事 六甲アイランド工区 東地区へ橋脚構築拡大
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