昨年6月より進められてきたJR灘南側駅前広場の再整備工事がほぼ完了し、生まれ変わった駅前広場の供用が遂に開始されました。
2020年に行われた公募型プロポーザルで11者から選定された株式会社E-DESIGNを代表企業とし、株式会社モビリティデザイン工房、株式会社畑友洋建築設計事務所が参加企業に加わった企業グループが提案した「灘の森テラス」のコンセプトが4年の歳月を掛けて具現化されました。
美術館のまちのエントランスと地域のアウトドア・リビングが木陰で重なり合い、灘のまちの新しい「顔」がテーマでしたが、実際にその通りになったのか見て行きましょう。
駅前広場はHAT神戸内にある県立兵庫美術館と直結するミュージアムロードに接続している為、広場内にも複数のアート作品を設置して、アートの街を意識させる玄関口としています。
アート作品1: 「溢れる」
バリアフリー化された駅前広場。デザイン的にも美しく、動線もわかりやすく整備されました。
アート作品2: 「sky bottle-Kobe」
淡いグレーを基調としたインターロッキング舗装ブロック採用している為、光を反射して明るい雰囲気の広場となっています。
アート作品3: 「Mothership」
南北に渡る広場に複数列に設置された幅の狭い屋根。広場内での日除けの役割を担いますが、時間帯や季節に応じて使い方に工夫が必要になりそうです。
アート作品4: 「共生」
随所に照明設備が設置されているので、夜間景観も大きく変わっている事でしょう。また夜景についても取材してみたいと思います。
アート作品5: 「case」
アート作品6: 「Hello Goodbye」
駅前広場は高低差がある為、なだらかなスロープ状になっています。灘だけに。
アート作品7: 「海へ行く」
既に取材中も数人の人々が駅前広場内のベンチで小休憩をしている姿が見受けられました。県立美術館やHAT神戸を訪れる際の待ち合わせスポットとしての役割も担うのでしょうか。
駐輪場も従前と同じ位置に再整備されました。スペース的にはほぼ同じ位でしょうか。
広場内で唯一の建物が駐輪場の管理棟です。駐輪場利用料金の精算機も設置されました。
駅舎に面した部分やバス停周りもロータリー中央部と同じコンセプト、デザインで整備されています。
新たに植栽帯が設けられ、街路樹も植樹されました。
ロータリー内の車道のアスファルトも刷新されて、フレッシュな雰囲気が新緑と共に充満しています。
従前の駅前広場。成熟した緑が溢れる広場ではありましが、積極的に活用される雰囲気や機能はありませんでした。
木々の量はグッと減りましたが、見通しがスッキリとし、駅前広場の外周からも中央部に足を運んでみようかとさせる雰囲気があります。
歩行者空間は一部に留められ、あまり積極的に広場を利用するような場所ではなく、素通りされる駅前広場でした。
日除けの屋根も手伝って、広場で過ごそうという気にさせる空間整備ができたのではないかと思われます。1年の内、7ヶ月は夏化してきた日本の気候において、屋外での滞留空間は今後、これまで以上に活用が進むでしょう。ただ猛暑対策も重要になります。
今年度は更に日除け屋根の木質化工事が予定されているようです。
南側の再整備に目処が立ちました。今後は北側の再整備に軸足が移ります。来年度の完成を目指します。
リノベーション神戸・JR灘駅南側駅前広場再整備 新生南側駅前広場「灘の森テラス」が完成
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