神戸アリーナ

ジーライオン神戸アリーナ 水域先端の防波堤海上部分の構築も開始される!1万人規模の抱える落とし穴と起死回生プランとは?



新港第2突堤で順調に建設工事が進んでいるジーライオンアリーナ神戸。次世代の神戸ウォーターフロントの要になり得る施設として大きな期待が寄せられている新ランドマークです。



1月に横浜市のKアリーナ横浜でのフェス体験した事で、アリーナ施設の有する集客力の高さと、それによってもたらされる抜群の経済効果の大きさはまさに折り紙付きである事を強く実感しました。

しかしながら何故、これまであまりアリーナの建設が行われてこなかったのでしょうか。コロナという障害があった事は確かですが、その間も巨大マーケットを抱える首都圏では複数のアリーナ建設が集中的に行われていました。



現在は神戸を初めとして、民設、公設のアリーナが堰を切ったように全国で建設ラッシュが起きており、2030年までに15の施設が出現する群雄割拠・下剋上の大競争が繰り広げられようとしている中、殆どアリーナが収容人数1万人を上限としている事が、それらの採算性に黄色信号を灯させているという非常に気になる警笛が、コンサートプロモーターズ協会 関西支部会によって鳴らされました。

https://saitoshika-west.com/blog-entry-9156.html
首都圏のアリーナ充実により大阪を含む地方公演の必要性が低下。大阪・関西の会場不足も加わりエンタメ産業の東京一極集中が急加速。コンサートプロモーターズ協会(ACPC)が声明を発表!

https://www.acpc.or.jp/kansaibranch/statement/
関西地区のアリーナ建設計画に関する声明



大方の鉄骨工事が完了し、屋根の取り付けが進行しているジーライオンアリーナ神戸の収容人数も1万人。第2突堤の再開発事業優先交渉権者選定と神戸アリーナプロジェクトの公式発表が行われた際も、この1万人という規模に棘のような引っ掛かりを覚えていました。



コンサートプロモーターズ協会 関西支部会が行った危機感の表明はまさにこの棘の引っ掛かりを明確にしてくれたと言えます。



ジーライオンアリーナ神戸が稼働した後には老朽化したポートアイランドのワールド記念ホールの機能も代替する事になるものと思われます。ワールドの南側に隣接して同時期に建設されたポートアイランドスポーツセンターは、西側の市有地にて建て替えられる整備計画が進められる予定ですが、この整備の完了後、旧スポーツセンターとワールドホールを解体し、この2施設の跡地に2万人規模の新アリーナ建設する民間企業を公募するという起死回生プランを描く事はできないでしょうか。ポーアイ新アリーナとジーライオンアリーナ神戸の2アリーナ体制で、近畿西部エリアから中四国に掛けた広域需要をこなす事を目指すのです。これによって神戸空港や三宮バスターミナルも大いに活用する事ができますし、新神戸-ポーアイ-神戸空港の南北軸の強化についても大義名分が付きます。



建設が進むアリーナの目と鼻の先の海上に不思議な構造物が出現しました!



進められているのは、新港西地区波除ける波徐堤整備他工事。第1・2突堤間の水域をマリーナや水上レストラン等の商用利用が可能になるよう、先端付近に防波堤を構築して内部の波を穏やかにする工事です。



海底の工事が進められている様子は何度か確認していましたが、遂に海上に防波堤の基礎が姿を現しました!



クレーンの乗った大きな台船はこの防波堤整備工事に投入されています。



いよいよ水域活用に向けての工事も本格化し、アリーナの姿も岸壁で憩う人々の視線を楽しませてくれるようになってきました。収容人数に関する危機感については、このアリーナの南側にまだ拡張の余地を残しており、場合によっては増築という可能性も検討し得るかもしれません(美しい線対象のV字の形状は崩れてしまいますが)。ひとまずは来年に無事にアリーナを開業・稼働させ、興行状況や傾向をしっかりと見定めていく必要があるでしょう。

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POSTED COMMENT

  1. Hat-k より:

    おっしゃる通り、ワールド記念ホールを2万人以上のアリーナに建て替え、ジーライオンアリーナとうまく棲み分けし、関西のさいたまスーパーアリーナとなって欲しいですね。
    神戸は再開発がやっと進み出しましたが、全国級の目玉となるような計画をもっと立てて欲しいと願います。

  2. EYESTAR より:

    以前にも神戸アリーナ関連の記事にて、
    コメントさせて頂きましたが、
    エンタメ制作関連企業・団体、イベントプロモーターが
    首都圏に集中している現状に加え、
    移動や宿泊などの経費が足枷となり、ハコの小ささが
    要因で関西での興行が不採算とあれば、
    関西芸能文化の衰退や、首都圏への若者流出が加速
    することは火を見るより明らかですね。

    収容人数の大きいアリーナを建設した上で、
    音楽イベントを誘致するのも一手ではありますが、
    私は首都圏に負けない関西発の魅力的な芸能文化を
    昇華させ、更には全国へあらゆる媒体を通じて
    発信する事こそが、それらの懸念を一掃する
    手段であると常日頃から考えます。

    リンク先のイベントプロモーターさんも、
    日頃から業務として関わっているだけに、
    強い危機感を抱かれている事が伝わる文面でした。

  3. yoshi より:

    遅きに失しチャンスをムダに。神戸らしいと言えば神戸らしい(笑)
    神戸と大阪に同じようなキャパの会場を近い時期に作るのもなんか残念。話し合いとかしないんもんなのでしょうか? 神戸は1万で森之宮は1.5〜2万にするとか。

    ただ、大きな会場をたくさん用意しても外タレさんは東京以外に以前ほど来ないと思います。東京ほどお客さん来ないですよね。東京は即完売でも大阪は売れ残っていたり。肌感覚的には2010年頃からそんな感じが顕著に。サマーソニック大阪もがんばっていましたが東京と比べるのはかわいそうなくらい差が付いちゃって悲しい。
    昔は東京,大阪,札幌,福岡(名古屋が飛ばされ(笑))だったのが、今は日本は東京だけで代わりに上海とかてすし。
    会場が無いから来ないのか、来ないから会場作らないのか? どっちもなんでしょうね。
    上記全部ロック系の印象です。他ジャンルは違うのかな…?

  4. yoshi より:

    https://www.sankei.com/article/20170713-SKZDN5HYJNKXXGK3NJL3MZXZWE/

    神戸での会場探しの大変さについてこちらの本で読みました。会場探しのくだりに出てくる「会場使用を許さない地域の大物」て何者なのでしょう。どなたかご存じの方いらっしゃいましたら教えてください。神戸市の図書館にも有りますしアマゾンでも買えますので。

  5. 姫路城のスズメ より:

    ワールド記念ホールのすぐそばには老人ホームや介護施設、さらに高層住宅団地もあるので、音漏れが必ず発生するイベントの開催は難しくなっています。新しいアリーナならば、すぐ横のタワマンに住む人は音が鳴ることを承知の上で住むから問題はないですけどね。神戸市はポーアイをこれからどうしたいのでしょう?医療と科学の島に徹するのであれば、大規模なアリーナは要りません

  6. kamisamasan より:

    いつも有難うございます。ワールド記念ホールを2万人以上のアリーナにする構想面白いですね!
    ジーライオンアリーナと棲み分けるのであれば、それこそ最新技術を入れるや、音響特化して欲しいです。
    また、神戸にはアニメ・漫画等の知財を活用した施設が見当たらないので、神戸空港国際化で海外から人を呼ぶ装置として、アニメ・漫画等の要素があるイマーシブなテーマパーク、アリーナなんかも面白そうです。

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