老朽化と耐震性の不足が課題となり建て替えが予定されている兵庫県庁舎や県民会館及び周辺の一体的な再整備計画を目的として策定された「新庁舎等整備プロジェクト基本構想」。これを基に『兵庫県新庁舎等整備プロジェクト基本計画』をとりまとめる為、策定支援業務を委託する民間事業者について、公募型プロポーザルによる選定を進めた結果、昭和設計・NTTファシリティーズ設計共同体が選定されました。他にも安井建築設計事務所、日建設計大阪オフィス、松田平田設計・三菱総合研究所共同体の計4者が提案を行いました。

昭和設計・NTTファシリティーズの提案は、「5つのCOMを実現する庁舎づくり」をコンセプトとした内容で、Compact、Community、Communicate、Comfort、Commitをベースとして、職員と県民が活動しやすく、街に開かれた新庁舎と周囲を固まる県有地に誘致される民間提案施設との連携を深め、モトキタエリアの継続的なにぎわい作りを目指すものとなっています。

県庁舎とモトキタエリアに求められる役割を的確に捉えた上で、データ分析に基づく詳細な検討に基づき、シンプルで機能性が高く、コストに配慮した庁舎等の計画案や、周辺エリアや各敷地の特徴を踏まえたにぎわいづくりの提案が高く評価されたようです。
新庁舎はコンパクトを念頭に置いており、規模が過大にならないよう配慮されている為、現在の庁舎の高さとそう変わらない程度に抑えられていますが、基本構想で示された内容から試算した床面積は42,000平方メートルと当ブログでは見積りました。この建物のフロア数でこの床面積を確保できるのでしょうか。

新庁舎の低層部はこれまでの構想の中でも県民活動を支援したり、兵庫県産物を紹介する交流施設としての活用が検討されていました。今回の提案では、多機能スペース、メディアウォール、屋内外をつなぎ座れる大階段などの仕掛けを提案し、行政・県民・五国の共創と発信の中心拠点「ごこくホール」を目指すとしています。

新庁舎の西側には、県民交流機能を持った低層棟が配置されており、庁舎棟と連続しています。基本構想では、行政機能と県民会館の機能を合築するとしていましたが、敢えて県民会館の機能は庁舎棟の低層部を横に広げる形で整備し、高層化を抑制する形状としています。

現2号館跡地の東側に整備される新議会棟。これと連続した低層部を共有する建物のあるエリアは民間提案施設に充られていますが、このイメージ建物か、それともこの背後に駐車場棟が配置されてるので、駐車場棟の南面を集客施設としているのかは定かではありません。

新庁舎の低層部にはデッキを設けて展望スペースを設ける他、各庁舎間を行き来できる連絡通路も整備されるイメージです。新庁舎の最上フロアにも展望ロビーを設けて欲しいと思います。

土地には高低差がある為、ベンチとしても使える大階段を設けたり、植栽や花壇とベンチを組み合わせた小スペース、地域住民が普段使いできる通路等、常ににぎわいを生むエリアの回遊性を意識した設計により、大小の多様な滞留空間で庁舎内外や道路を有機的につなぎます。

またモトキタエリアとの連携については、エリアの人流、人口分析をしっかりと行い、モトキタの魅力を活かした機能の導入も図ります。これにより民間提案施設に求める内容も自ずと固まってくるでしょう。あくまでも基本計画の策定支援業務なので、このままの内容で整備計画が進む訳でありませんが、ベースとして県が採用しつつ、更にブラッシュアップを図っていく事になるのでしょう。新庁舎の規模はもう少しグレードアップを期待したいところですが、モトキタが都心の新たなにぎわい拠点軸としての役割を果たしていくターニングポイントが訪れようとしています。三宮やウォーターフロントで進む都心再整備に上手く連携させていきたいところです。
「兵庫県新庁舎等整備プロジェクト基本計画策定支援業務」公募型プロポーザルの選定事業者を発表!
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