兵庫県は老朽化と耐震性不足により建て替えを計画する県庁舎とその周辺エリアの再整備についての基本計画案をとりまとめましたが、その地区内再整備予定地で既に建設工事が進められています。

兵庫県警本部の東隣の県有地でコインパーキングとして使われていた土地に建設されているのは、中山手通で建て替えを予定している生田警察署の仮設庁舎です。

現地建て替えを計画している為、工事期間中の仮庁舎となります。鉄骨造2階建。仮設と言えど、想像よりもかなりしっかりとした造りです。

解体と新築工事を含めた工期は2〜2.5年程度かと思われます。従ってこの土地の本格的な活用はむこう3年間は保留とされる事になります。

現在、移転先の整備や調整が行われている兵庫県庁舎。それらの準備が整い次第、順次、引っ越しが始まります。その後、1、2号館の解体が開始される予定です。

改修工事が進められている3号館については、再び外観が現れ始めています。移転と解体、そして新築工事にかなりの時間を要する為、新庁舎の完成は2030年代中と言われています。具体的には2033-34年頃になるとのではと予想されます。

その間、庁舎周辺の再整備はどうなるのでしょうか。新庁舎の完成を待つ必要はなく、 着手可能なものからどんどん進めていきたいところです。まず手始めに県公館の活用からスタートし、民間事業者への公募型プロポーザルを早期に実施すべきかと思います。基本構想では、敷地内にカフェ等の開業が想定されています。

現在、公館は改修工事が行われています。将来の民間活用をにらんだ工事でしょうか。こちらの活用は2年以内に始めたいところです。これによりエリアのポテンシャルを占う試金石となり、課題の洗い出し等もできるでしょう。

また既に閉館している県民会館についても早期の取り壊しと民間事業者への公募型プロポーザルを実施し、県庁舎の完成を待たずに民間集客施設の開設を進めていきたいところです。前計画では、外資系ホテルの誘致を目指していました。事前に行われた民間へのヒアリングでは元町駅北側の商業需要は低いという内容でしたが、三宮再整備でも同様の先行ヒアリングでは、神戸のマーケットは薄く広がりがないので、新規需要を掘り起こし難く、既存のリソースをリニューアルして利活用すべきといった意見もありました。しかし現在は状況が大きく変化しており、こうしたネガティブなヒアリングも当てになりません。

隣接する神戸栄光教会も美しい建物だけに賑わいをもたらす一施設としての活用も促して欲しいと思います。

前計画での兵庫県の動きは非常に迅速で、当時は遅々として進まなかった神戸市主導のプロジェクトと対比されていました。現在は完全に状況が逆転しています。今度は県が市を見習って、着手できる計画から順次、進めて行けるように取り組んで欲しいと思います。知事選によって遅延した分の時間も取り返す必要があります。
兵庫県庁舎再整備地区内に生田警察署の仮設庁舎建設中 周辺の民間提案予定エリアの先行活用を促進したい
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