芦屋

地域探訪: 芦屋・JR芦屋駅南地区第二種市街地再開発事業の見直し・事業協力者を再公募



政治に翻弄されているJR芦屋駅南地区第二種市街地再開発事業。遅々として進まない状況に地権者も気を揉んでいるのではないかと思われます。

これまでも十分に紆余曲折を繰り返してきましたが、先の市長選でこの再開発を推進しようとしてきた現職が落選し、史上最年少の高島新市長が誕生しました。



高島氏は公約にこの再開発の見直しを掲げていましたが、同氏の当選によって再開発の行方に不透明さが更に増す懸念がありました。

同市長は計画の「見直し」に際し、開始していた「特定建築者」の公募を中止し、再度、見直し案を策定した上で公募を行うとしています。



元々、この再開発の事業協力者には東急建設と竹中工務店のJVが選定され、この2社からの事業案を前提として、プロジェクトが進められようとしていました。従って特定建築者もこのJVに固めれられようとしていた矢先の中止に至ったと思われます。

高島市長が、再開発の見直しに際して求めている事は以下です。

  • 芝生広場等を整備することにより、緑あふれる開放的な空間を確保
  • 図書館等の公益施設を軸とした、集える施設の整備
  •  思わず歩きたくなる空間の創出
  •  進化の余地を残す為の一定の大きさの広場等の確保
  • 地権者の生活を守る
いずれも突出して珍しい内容ではなく、どれも近隣市で既に実現もしく計画されている内容ばかりではありますが、少なくとも現状の計画よりは市民への公共性が高められる事にはなります。



恐らく前述のJV2社は特定建築者公募に名乗りを挙げていたかと思いますが、提案内容の変更を余儀なくされた事になります。

ただ再開発自体の見直しや事業完了時期の変更も行わないという事で、とりあえず安心はしたものの、市長が求める内容の実現には、ロータリー部分を大幅に縮小して広場等を確保するか、バス、タクシー、一般車のロータリーを一つに集約して、土地を捻出するしかありませんが、それでも人が集える程の大きな芝生広場を整備できる程の土地があるのでしょうか。

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駅前に芝生広場を整備した例はJR六甲道駅前が挙げられます。ただ芦屋駅南はここまで大きな事業面積がありません。

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姫路駅前の芝生広場は人が集う事で擦り切れて芝生が消滅してしまい、広場を分割して養生期間を設けて何とか維持しようと奮闘しています。

芦屋の場合、広場に拘り過ぎて、再開発ビルの建築面積を減らさざるを得なかったり、分譲マンションを組み込む事ができなければ事業費の回収は長期化する為、デベロッパーは尻込みするかもしれません。最終的に公募不発という形にならないよう願います。
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