芦屋

地域探訪: JR芦屋駅改良工事 橋上駅舎の鉄骨建方が開始される



JR西日本と芦屋市が進めている芦屋市の最重要交通拠点であるJR芦屋駅のリニューアル。事業主はJR西日本ですが、同社と芦屋市間に「JR芦屋駅改良工事等の施行に関する協定」が締結されており、改良工事の工費42.3億円中、36.6億円を芦屋市が負担するという公共事業の色合いが非常に濃い事業です。しかし改良に伴って必要とされる駅南側一帯は市有地の為、これをJR西に譲渡する事で、市の工事負担額は一程度、相殺されるものと思われます。

プロジェクト概要

JR芦屋駅改良工事



事業者 西日本旅客鉄道
所在地 芦屋市船戸町1119-1他
敷地面積 22,043.55㎡(全体)
建築面積 1,384.34㎡
延床面積 1,393.55㎡
規模 地上3階
建物高さ 14.961m
構造 鉄骨造
用途 駅舎 店舗
設計 西日本旅客鉄道 一級建築士事務所
施工 大鉄工業
完成予定 2024年3月31日

リニューアルの内容
  • エスカレーター新設(各ホームに上下1基ずつ計4基、北口・南口へ上下1基ずつ計4基)
  • 南口エレベーター移転(増築駅舎内へ新設)
  • 駅コンコース改修(増築駅舎内には幅員約6mのコンコースを新設)
  • トイレの拡張および改修
  • みどりの窓口、改札の移転および改修
  • 店舗開発




建設状況の様子



今回のリニューアルプロジェクトの最大の変化は橋上駅の大幅な面積の拡大です。拡大部分には店舗区画や駅施設が設けられ、「エキナカ」がこれまで以上に充実する予定です。



そしてこれまで拡大する新しい橋上床を支える柱の基礎杭構築が進められていましたが、遂に地上部の鉄骨建方を開始しました。



重量鉄骨で橋上駅舎を支えます。駅舎の新しい南側のエントランスはこの新築部分となる西側に移設されます。



既存の橋上駅の西側に新しい橋上床が生まれつつあります。橋上床の拡大による駅舎リニューアルはこれまでにJR尼崎駅、JR広島駅で行われており、芦屋駅もこの流れに沿った改良工事です。これらの駅はいずれも高架駅ではない為、橋上駅舎となっています。



真新しい柱に支えられた橋上拡大床。橋上部分の拡大によってホームで頭上を覆われるエリアも大きくなりました。



デッキプレートに覆われた拡大部分の天井。



以前は屋根の無かった下りホームの西側ホーム先端にも新しい屋根が備わりました。



ホーム先端から見た拡大中の橋上駅舎です。



既存駅舎の下部にも補強用の太い鉄骨の梁が追加設置されています。



各ホームの階段東側にはエスカレーターが設置されます。準備の作業が進められています。



まずは屋根の改修を最初に実施した上で、エスカレーターが設置される模様です。



既存の駅舎内の天井も凄い事になっています。



既存駅舎もリニューアルで大幅な美装化されるものと思われます。

JRの駅舎改修を公共事業として進めるという事例は全国でも珍しいのではないでしょうか。

三ノ宮駅ビルもJRがなかなか推し進めない場合、神戸市が半官半民での事業として進めるという手法を採る可能性は考えられるでしょうか。



建設中の駅舎の先に広がる芦屋駅南側。本来であれば、この駅舎とペデストリアンデッキで連絡する再開発ビルも工事に着手している光景も同時に見られている筈でした。



建設の進む駅舎を他所に度重なるNOが市議会より突きつけられて、停滞を余儀なくされている芦屋駅前の再開発事業。開発推進派にとってはもどかしい限りでしょう。三ノ宮駅ビル同様に先の見えない状況が継続しています。
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