芦屋

地域探訪: モンテメール芦屋がリニューアル開業 1年の沈黙を経て再び地域の中核商業施設へ 芦屋の変貌始まる



JR芦屋駅北側の駅ビル「モンテメール芦屋」は大丸芦屋店をキーテナントとし、専門店やレストラン街で構成されていました。本館と西館から成る地上7階 地下1階 33,438平方メートルの規模を誇り、1980年の開業以来、地域の中核施設として営業してきました。しかし昨年3月中旬、開業以来初の大規模改装実施の為、大丸や一部の店舗を除いて閉館。その後、1年を掛けて改修工事が進められ、3月13日(金)にリニューアルオープンを果たしました。

https://www.montetmer-ashiya.jp/
モンテメール芦屋 公式サイト



オープンしたばかりのモンテメール芦屋本館。芦屋駅南北自由通路に面して、賑わいを感じられるように全面ガラス張りとなっています。



自由通路の天井や床にも手が加えられ、装飾と照明によって非常に明るい雰囲気が生まれました。



自由通路の入口には視認性やデザイン性の高い館内案内が設けられました。



エレベーター周りも綺麗に明るく改装されました。



対面の西館のエントランスです。



オープンとしては最悪のタイミングになってしまいましたが、館内は開業後初の週末とあって賑わっていました。本来ならもっと賑わう予定だったのでしょうね。



エントランス同様に館内も明るくモダンな商業施設に生まれ変わっています。本館から通路を経て西館を小川の流れに見立てており、館内の通路は緩やかに蛇行しています。



フロア内では共通建材として、石目調タイルや木目をベースとして採用されており、柔らかな照明とアクセントとして使われているグレートーンのタイルやスチールが芦屋らしいお洒落な雰囲気を醸し出しています。



陽光を採り入れて明るいエスカレーター周りはガラス素材を多く使い透明感が高く洗練された雰囲気が出ています。



最大の中核テナントとして出店した無印良品は本館5階の1フロアを占有。他にも家電量販店のエディオンが3階に進出していますが、流石に駅ビル内では手狭に見えました。他にもスターバックスや成城石井、アフタヌーンティー、インテリアのダブル・デイ等の人気テナントも集結。



西館の3、4階に移設されたレストラン街。こちらも照明や建材に力が入れられており、洗練されています。



3-4階の吹き抜け空間をガラスとモノトーンの天井や壁を間接照明と組み合わせてシックな雰囲気が作り出されています。



フロアによっては通路の照明光量を抑えてテナント区画の明かりを強めてコントラストを出しています。



西館エントランス入口には台湾タピオカ専門店が出店。こちらもやはり他店の例に漏れず行列が出来ていました。



これまで閉鎖していた屋上をテラスとして開放。ウッドデッキが設置されました。



テナントは全47店を配し、今回のリニューアルで約7割の34店が新規出店という大幅入れ替えとなりました。1年の休業によって改修された館内は少し詰め込み過ぎて窮屈に思える節もありましたが、雰囲気は良く、ひと昔前の時代遅れになっていた商業施設を現代のモールに生まれ変わらせる事に成功しました。



今回のモンテメールのリニューアルは芦屋駅前の今後の変貌における先鋒の役割を果たしました。JR西日本は駅ビルの改修の次の矢として、駅舎の大規模改良工事を開始しており、南口の再開発事業と連動させる事で玄関口の賑わい創出に貢献し、新快速停車駅周辺の街づくりにて重要なポジションを担い続けます。

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POSTED COMMENT

  1. sirokuma より:

    均一化均質化という意味では芦屋も例外では無いと思います。残念ながら昔ほどのブランドイメージがなくなってしまった。
    昔は、スマイリングリンカーンやプレイバッハのような個性的な店に心を躍らせたけど、今では芦屋でなくともそのような店は数多く存在している。うまく言えませんが、地域が個性や特性を活かすためには模倣ではなく本物を維持していけるかどうかだと思います。写真の館内案内を見るとどこにでもある店でこのエリアならガーデンズに太刀打ちできないですし、デパ地下的な食品販売と飲食店に特化して個性を出した方が良いように思います。
    ただ私は芦屋の斜陽化はあまりにも制限の多い排他的な都市計画に起因するのではないかと思うのです。芦屋への投資(事業)を考えるデベロッパーは数多くありますが採算がとれないでしょう。JRの阪神間の駅で超高層ビルが建っていないのは芦屋とさくら夙川くらいじゃないでしょうか?常に新たな投資を産む(呼び込む)環境が無ければ街は衰退していくのだと思います。

  2. Sannomiya Worker より:

    自宅にもオープニングのチラシが入っていましたが、飽くまでもモンテメールは地元客、それも30代から50代の女性がメインターゲットです。(今回のリニューアルで30代もターゲットにしました)
    シネコンが有り、大駐車場完備で広域からファミリー層や10代も幅広く取り込めるガーデンズに対抗する気は鼻から無いでしょう。
    モンテメールの滞在時間は長くて2、3時間。片やガーデンズは半日かけても時間が足りません。
    梅田、三宮には人が多くて疲れるし、休日の昼下がりに地元でショッピングしてのんびりお茶でもする。そんな女性の憩いの場所であり続ければそこそこ固定客はつかめるでしょうね。
    芦屋の地元の人たちはデベロッパーの思惑など気にせず、静かで落ち着いた町並みがお好みと思います。新陳代謝は必要ですが、決して西宮北口のようにならないでほしいです。

  3. sirokuma より:

    南口の再開発に黄信号がともりましたね。コロナによる経済見通しの悪化予想が大きな理由のようですが、記事から推察すると、この事業には反対者も多いようで計画中止の可能性もありそうです。
    再開発事業にはスピードが必要だと改めて思います。
    また新型コロナは世界中に様々な災厄を持ち込んでいますが、予算のほぼ全額減額決定は、まるで貸しはがしのようで少し性急な感じがします。
    まだ再議の道が残されてはいるようですが、この災厄に便乗して計画を中止するようなことがあれば芦屋市は大きく信用を損なうことになると思います。

    https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202003/0013199136.shtml

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