横浜

地域探訪: 横浜駅周辺の課題と復権に向けて


横浜駅はJR各線、相鉄、東急、京急、市営地下鉄が乗り入れる全国有数のターミナル駅で各線の乗降客数合計は約230万人。文字通りみなと横浜の玄関口を司ります。現在、その巨大ターミナルの中枢であるJR横浜駅西口でJR東日本が新しい駅ビルの建設を進めている事は既にお伝え済です。横浜の既存中心繁華街は横浜駅西口の駅前を中心に広がっています。


大ターミナル駅の一部として駅前に鎮座する相鉄ジョイナス。相模鉄道(相鉄)横浜駅のターミナル駅ビルで高島屋横浜店と専門店、スーパー、地下街で構成されており、延床面積は高島屋の2018年の売上は1,316億円で全国8位。東口のそごう横浜店と地域1番店を争っていますが、現在のところは高島屋がトップの座を守っています。ちなみに相鉄は今月オープンする相鉄フレッサイン神戸三宮によって兵庫県への初投資を行います。


駅前広場の地下一帯に広がるのがかつてはダイヤモンド地下街と呼ばれたジョイナス。相鉄ジョイナスと統合されて2015年に大規模リニューアルが完成しました。


横浜は地下街が東西を結ぶ自由通路の役割を果たしている事から、地下街が大きく発達しています。


1964年開業の歴史ある地下街ですが、改装によって美しく生まれ変わっています。


高島屋・ジョイナスの裏側に広がるのが横浜最大の繁華街。飲食店が多く東急ハンズもあるので神戸では三宮の北側に相応するエリアで多くの人で溢れています。殆どの面で神戸を凌駕する横浜ですが、繁華街の質や整備という点は三宮がきっちりとまとまっており、優っていると感じました。


横浜駅西口は横浜の表玄関として長らく発展してきましたが、三宮と同様に駅周辺の建物の建て替えがあまり進んでいません。従って古い建物が多く、374万の人口を擁する巨大都市の表玄関としては再開発が遅れています。反面、みなとみらいに面する東口や桜木町駅周辺へは商業施設の集積が進み、都心内での地域間競争は激化しています。競争力を保てない施設やエリアは淘汰や衰退が進んでいるのは横浜も例外ではありません。駅前にあった横浜三越も閉店し、現在はヨドバシカメラが入居。伊勢佐木町の横浜松坂屋も撤退しています。


唯一、駅前の目新しい建物は横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ。1998年竣工した地上28階 高さ114.8mの高層ホテルで、JR横浜タワーが出現するまでは西口で最高層の建物でした。この開発も相鉄が行なっています。


一方、東口ではJR東日本が駅ビルのルミネを建設しました。外観はあまり冴えませんが、年間売上高は300億円を超えています。


横浜ルミネのデザインがパッとしない理由は駅前の景観がほぼ無いに等しいからです。JR神戸駅前のように目の前に高架道路の首都高横羽線が通る為、駅からの歩行者動線はもっぱら地下です。


地下街のポルタを介して横浜駅と連絡する東口の中核商業施設であるそごう横浜店。2018年の売上は1,116億円。高島屋と並び横浜を代表する2つの百貨店は双方とも1,000億円の売上高を誇ります。そごうの隣には巨大な丸井横浜店を低層部に有する横浜スカイビルが聳えています。

首都圏のターミナル駅及び周辺商業地区に押し並べて共通するのは駅は巨大で、駅ビルを中心に大きな箱が駅前に集積していますが、あまり街歩きを考慮された造りになっておらず、景観への配慮よりも実を優先させている点が顕著です。横浜駅周辺もこの傾向が伺えます。


ルミネ前の地下街ポルタへの入口です。


再開発の遅れていた西口ですが、JR駅ビルの建設を皮切りに反撃の狼煙を上げます。


高島屋の入るジョイナスこと新相鉄ビルは老朽化が進んでおり、市内一の商業施設を遂に再開発する構想が検討されています。イメージでは地上300m級の超高層ビルを想定しており、私鉄駅にて百貨店と超高層ビルを組み合わせた駅ビルは阿倍野ハルカスを思い起こさせます。この計画を中心としたエキサイトよこはま22と名付けられた駅周辺の再整備構想が、横浜市によって策定されています。みなとみらいに遅れをとっていた横浜の玄関口整備の取り組みは未来に向けて動き出しています。

関連記事
横浜

地域探訪: 横浜・JR横浜タワー YOKOHAMA Station City 2つの屋上庭園を有する見晴らし賑わい空間を整備 新駅ビル開発の参考に Part2

2024年2月10日
こべるん ~変化していく神戸~
前回のJR横浜タワー特集Part1では主に低層部の中央に位置するアトリウムについて取り上げましたが、それ以外でもこの新駅ビルが採り入 …
横浜

地域探訪: 横浜・Kアリーナ横浜に垣間見た新大型アリーナの抜群な集客力と経済効果による大きなポテンシャル

2024年2月1日
こべるん ~変化していく神戸~
先日、約3年ぶりに横浜に行ってきました。目的は昨年秋に開業したばかりの大型アリーナ「Kアリーナ横浜」で行われた音楽フェス。同アリーナは、 …

POSTED COMMENT

  1. kkbb より:

    記事と関係なくすいません。最新の情報では建て替え神戸市役所2号館は1号館よりデカくなるそうです。
    また続報聞いたらお知らせします。

  2. 匿名 より:

    横浜のみなとみらいはマジで羨ましい…
    夜景綺麗で車で流すだけで楽しそう
    元町も綺麗だし石畳羨ましい

  3. 匿名さん より:

    神戸はもう横浜をライバル視しない方がいいと
    横浜の足元にも及ばないのに横浜のライバルを自称するのは無駄にプライドが高いと思われる可能性がある
    謙虚にいこ
    まず川崎にすらやられそうなのに…あと広島も再開発凄くて一瞬で抜かれそう

  4. 匿名 より:

    横浜の繁華街は正直改善が必要ですよね。
    汚いわ狭いわでとても誇れるものではありませんね。

    三宮も人のことは言えませんが、街の集積と整備は中々だと思います

  5. 翔@KOBE より:

    横浜、特にみなとみらいの景色は圧倒的ですよね。よく見たらマンションだらけですが、それでも神戸に比べたら名だたる企業の本社クラスの集積がすごいなと思います。正直めちゃくちゃ羨ましいです。

    横浜駅は何度か訪れましたが、面よりは点といった感じですね。神戸にはほとんどない大規模商業床のお店が多いですが、繁華街の視点では、こべるんさんのおっしゃるようなことも分かるというか。

    横浜と神戸の間には首都が近いというどうしようもない壁はありますが、それでも大阪のように如何にヒトモノカネを集めるか戦略をしっかり立ててほしいです。都市間競争の時代に変に保守的なのは何も生まないと思います。
    例えば、僕は三宮の住宅規制に大賛成ですが、それなら業務商業に大規模な緩和が必要だったと思います。神戸の住宅規制は業務商業の業界の方にはどう映っているのでしょうか。それなら神戸に進出しようってなるのでしょうか。
    他の方も書かれていますが、横浜は遠く彼方、今は川崎がすぐ後ろです。

  6. ザ関西 より:

    神戸市は横浜市と違って、大阪市や京都市と同様に昼間は夜間よりも人口は多くなるので、そういった意味で独自の都市圏を築いていると思います。

  7. OG より:

    横浜駅周辺地区は相鉄による都心直通プロジェクトによって拠点性が損なわれるのではないかという危機感からここのところ官民挙げての動きになっているようです。
    そこでも神戸との共通性を見ることができまして、地下鉄西神・山手線と阪急神戸線の相互直通によって三宮の拠点性が損なわれて梅田にストローされてしまうのではないかという危惧に似た印象を持っています。
    ただし三宮に関しては旧居留地、元町、北野方面への拠点にもなっていて面的に凄いものを持っていて、独自性ある再開発に成功すれば梅田になんか負けないぞ!と思っています。むしろ直通をすることによって市西部の活性化に繋がるので、早期着手を望んでいます。管理人様申し訳ない…せっかくの横浜駅の話題から逸れてしまいました。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です