全国各都市に数多くの地下鉄駅が存在します。全ての地下鉄駅を利用した事があるわけではありませんが、個人的にこれまで見てきた地下鉄駅で最も美しいと思った駅をご紹介します。当該駅は横浜市のみなとみらい線・横浜高速鉄道沿線にあり、再開発の進んだ北仲地区にある北仲ノットに直結した地下駅です。
馬車道駅は横浜市役所前にも立地しており、地域利便性を高めた駅です。みなとみらい線は横浜駅から東急東横線と相互直通運転をしており、渋谷まで乗り換え無しで行く事ができます。神戸で考えれば、地下鉄海岸線が阪神に乗り入れている感覚でしょうか。
地下に降り立つと、地上からは想像していなかった非常に美しい空間が広がっていました。馬車道駅のある周辺にはかつて煉瓦造りの建物が存在し、これをモチーフにして駅舎内に煉瓦を多用したデザインが特徴です。
2層吹き抜けのコンコースは開放的かつ温かみのある雰囲気に包まれています。
馬車道という駅名の由来ですが、当時の通りが、外国人居留地と横浜港を結ぶ道路の一つとして整備され、外国人が馬車で通る様子を「異人馬車」と呼ばれた事から名付けられたようです。
この駅舎のデザインを設計したのは内藤廣氏。同氏は馬車道駅以外にも、高知駅、旭川駅、地下鉄渋谷駅等、デザイン性に優れた特徴のある駅舎を手掛けています。
1番の見せ場が、この改札機上のドームアトリウム。直径48m、高さ12mもある大空間はシンボル性も抜群で、まさに圧巻です。改札口上の一文字の案内表示も視認性、デザイン性共に秀でています。
レトロとモダンの融合が非常に上手く行っている最たる例と言えます。このドームの円形吹き抜けに沿って、改札外にはカフェ等のテナントが出店しているのも非常にお洒落で合理性が高い空間設計です。
既にこの駅舎が開業して20年が経過していますが、微塵も古さを感じさせない事も驚きです。ひと駅北のみなとみらい駅も商業施設のクイーンズスクエアのど真ん中にあって、これを初めて見た際にも度肝を抜かれた衝撃がありましたが、馬車道駅の感動も同程度でした。
ホーム階に降りてきました。無論、全てホームドアの設置は完了済で、デザイン性と安全性を兼ね揃えています。雰囲気だけだと、ホームという感じもありません。
案内表示も全てフルカラーLEDで、レトロの中にしっかりと先進性があります。
軌道横の壁にも本物の煉瓦が使用されています。壁に貼り付けたなんちゃって煉瓦タイルではなく、なんと本当に積み上げた煉瓦だそうです。非常に拘りを感じさせます。
現在、地下鉄西神・山手線の沿線駅舎のリニューアルが進められていますが、なかなかこの馬車道駅程の拘りを見せる駅への改修は難しいと思いますが、三宮や新神戸等の来街者が多く利用する駅については、強い拘りを持ってフルリニューアルを行って欲しいと思いました。
地域探訪: 横浜・日本一美しい地下鉄駅 みなとみらい線馬車道駅 西神・山手線駅のリニューアルにも参考にしたい
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これも常日頃から強く感じていますが、
神戸市営地下鉄全駅ホームの駅名表示を
電飾パネル化して欲しいですね。
現状のままでは視認性も悪く汚れも目立ちます。
列車案内表示のLED化は徐々にで構わないので、
まずはこの点から取り組んで頂きたい思いです。