雲井通5・6丁目再開発

(仮称)神戸三宮雲井通5丁目地区都市再生事業の都市計画提案が提出される


神戸市は新バスターミナルや大ホール、オフィス、ホテル、商業施設から構成される超高層複合ビルの建設を計画する雲井通5丁目再開発株式会社が、都市再生特別措置法に基づいて、神戸市に都市計画の提案を提出した事を発表しました。

http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2019/09/20190930162001.pdf
都市計画提案の概要

内容としては既に当ブログでお伝えしていた第4回都心三宮再整備推進会議にて提出された資料がほぼそのままの内容です。


敷地面積: 約13,000平方メートル
建築面積: 約7,500平方メートル
延床面積: 約100,000平方メートル
建物規模: 地上32階 地下3階
最高高さ: 165m
用途: バスターミナル、駐車場、店舗、図書館、大ホール、事務所、ホテル
最高容積率: 1,050%

bustabuild07.jpg


今年度末までの都市計画決定を目指して法的手続を進める模様です。着工は2022年、完成は2026年。非常に楽しみではありますが、まだ7年も先の話です。

雲井通5丁目再開発の完成時期の遅れは計画区域にある中央区役所や勤労会館の移転先となる市役所3号館解体後に建設される新中央区総合庁舎の計画が遅れている事に起因しています。

連鎖型開発は工程内の歯車が一つでも外れると、後工程全てに遅れが生じてしまうというデメリットがあります。

bustasannomiya12.jpg

バスターミナルと言えば、関西では奈良県が奈良公園に隣接して建設・整備したバスターミナルが想定の半分以下の乗り入れに留まり、興福寺や春日大社の観光施設駐車場にバスが溢れるという事象が発生しており、解消対策に追われるという事態に陥っているようです。原因は新バスターミナルが予約制を課している事や乗客を降ろしたバスの待機場が遠距離にある為、使い勝手が悪過ぎるというバス会社には大不評のターミナルのようです。この待機場の問題は バス会社からは必ず要望が上がる重要課題ですが、これを軽んじて蔑ろにしてしまうと、失敗するという典型事例と言えます。中心部にバスを待機させる場所の確保は簡単ではありません。神戸の場合は港湾エリアが都心と比較的近い立地にあるので、上手く活用できるのではないかと思います。奈良の事例を良く研究し、対応策をしっかりと講じた設計、運用を行って欲しいと思います。また民間開発も活発になってきているので、この計画を含めた主要大型プロジェクトの早期実現を急がなければなりません。

関連記事
雲井通5・6丁目再開発

雲井通5丁目再開発計画 中央区役所敷地内で地質ボーリング調査を目撃! バスターミナルI期ビルの設計が進む?

2020年6月9日
こべるん ~変化していく神戸~
3月末に国土交通省と神戸市が「国道2号線等 神戸三宮駅前空間の事業計画」についてとりまとめが発表され、雲井通5丁目、6丁目で計画され …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 既に事実上の着工済?起工式を執り行った上での着工発表か?

2023年7月14日
こべるん ~変化していく神戸~
いよいよ今月から新築ビル本体の建設工事に着手予定の雲井通5丁目再開発プロジェクト。6丁目でも来年の都市計画決定を目指し再開発準備組合が設立さ …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 最上部のインフィニティプールを全国区の施設へと盛り上げたい

2024年6月14日
こべるん ~変化していく神戸~
JR新駅ビルと共に三宮の新ランドマークとなる雲井通5丁目のバスターミナルビル。再開発で大きく生まれ変わる街として注目を浴びています。 …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 敷地全体の大規模掘削が進行中 I期完成後のターミナル周辺は?

2024年7月18日
こべるん ~変化していく神戸~
複合ビルとしては県内最高層、三宮エリアでは延床面積が最大級となる雲井通5丁目の再開発ビル。約1ヘクタールの敷地全体で進む工事はまさに …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 国土交通省庁が保有しコンセッションで民間事業者が整備・運用するバスターミナル

2024年5月31日
こべるん ~変化していく神戸~
先週、神戸市より建物内に整備される三宮図書館や大小の文化ホールのイメージが発表されたばかりの雲井通5丁目再開発バスターミナルI期ビル …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 山留工事が本格化 周辺エリアへの開発波及は見込めるか?

2023年12月22日
こべるん ~変化していく神戸~
大規模な基礎工事と解体工事が同時進行している神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業。未来の三宮のランドマークとのる高さ163 …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 9月7日(木)に起工式を開催 いよいよ再開発ビル本体の建設本格着工!

2023年9月6日
こべるん ~変化していく神戸~
昨年の5月よりサンパルの閉館と内部解体から開始された雲井通5丁目の大規模再開発プロジェクトがいよいよ次の段階に入ろうとしています。  …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目第一種市街地再開発事業 サンパル内のテナント移転が開始されている 解体は来夏頃から開始か

2021年9月1日
こべるん ~変化していく神戸~
既に今年3月に施行認可が下りている神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業。中央区総合庁舎、勤労会館、東横イン、そして再開発ビルの …
雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 公開された図面から読み解くバスターミナルI期ビル その1(立面図・断面図)

2022年11月14日
こべるん ~変化していく神戸~
街区内の既存建物解体を本格解体している神戸三宮雲井通5丁目再開発事業。事業を進める雲井通5丁目再開発会社がその概要を発表し、建物の詳 …

POSTED COMMENT

  1. 摂津国人 より:

    やはり完成は2026年にずれ込んでしまうのですね。
    そのころには万博も終わってしまって、万博特需を見逃すことになりそうなのが残念です。
    大阪でも再開発の計画はたくさんありますが、その多くが2025年の万博に間に合わせるように期限設定されています。

    奈良のバスターミナルの件、私も気になっていました。
    同じようなことが神戸でも起きないように、他山の石にしてほしいです。

  2. ヒーコ より:

    なんでも遅すぎ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。