高層フロア24-32階に入る予定のライフスタイルホテルについて、運営元のT&G社より正式ホテル名が「GRAND GENTLE KOBE」と決定した事が発表された雲井通5丁目の神戸三宮ツインゲートI期ビル。27年に完成する全国の再開発プロジェクトの中でも群を抜いて話題性の高さが際立つ計画と言えるでしょう。その要因は何と言っても建物内の複合機能の多様さ。ここまで様々な機能がてんこ盛りになっているビルもなかなか存在しないのではないでしょうか。そして各機能のいずれもお茶を濁すような中途半端な内容ではなく、街の在り方に大きなインパクトをしっかりと与える規模を備えています。

最上階のインフィニティプールが全面的に注目を浴びるGRAND GENTLE KOBE。カーテンウォールの取り付けがこのホテルフロアにも広がっていますが、階下のオフィスフロアとは明らかに異なるガラスが用いられています。窓として機能するガラスと、外壁のみとしてのガラスと色が異なっているが分かります。南東角は2層吹き抜けの恐らくホテルレセプションロビー空間になっているものと予想され、眺望と高い天井高の開放感が素晴らしい空間になっている事が予想されます。

大阪・中之島にあるコンラッド大阪のレセプションエリアも高層階2層吹き抜けになっていますが、これに匹敵するようなラグジュアリーな空間となるものと思われます。コンラッドには吹き抜けにデザイン性の高い螺旋階段も備わっています。こんな素晴らしいホテル空間が28年には三宮にも誕生するのです。

神戸で建設されてきた数々の超高層建築の中でもそのランドマーク性、デザイン性、インパクトのどれをとっても恐らくNo.1と言って良いでしょう。アシックスやシスメックスの本社としても相応しく、まさに神戸の中枢を司るシンボル的な存在です。

ラグジュアリーライフスタイルホテルの真価を追求する為、客室数はたったの63室に抑制されています。その分、客室単価を上げ、共用施設のレベルを大きく引き上げて、宿泊時の顧客満足度を高めます。また宿泊利用のみに頼らず、様々なシーンでの利用が想定されています。

結婚式場の運営事業とホテル運営には結びつく多くの共通点があります。総合ホテルはいずれもチャペルを有し、結婚式やそれに伴う宴会はホテルにとって大きな収益の柱の一つとなってきました。従ってブライダル事業者がホテル運営を行う事はごく自然な流れと言えます。

実際、神戸旧居留地25番館の中核施設であるThe Orient(旧神戸オリエンタルホテル)を運営しているのもブライダル事業大手のPlan・Do・Seeであり、GRAND GENTLE KOBEの開業後は、この二施設の間に決戦の火蓋が切られるのではないかと思います。双方とも業界トップクラスの主要企業ですが、Plan・Do・Seeは、新港第1突堤でも28年に開業予定の集客施設の運営に挑みます。

今回のプロジェクトは、坂茂味が大林組や東畑建築事務所、三菱地所設計などとともに設計チーム(共同企業体)に参画しており、同氏らしい開放的で公共性の高いデザインや、竹籠をモチーフにした外装デザインなどが随所に採用されています。しかし同氏はこれまであまり超高層建築に関わる事は稀だったようです。三宮図書館の籠を模した天井の部分等は木材を現代建築に採り入れる同氏デザインの真骨頂と言えるでしょう。

ガラスのタワー高層部がひときわ異彩を放ち始めており、新しい三宮を牽引するシンボルとして全く遜色の無い超高層建築です。これがツインタワーとなるのですから、血湧き肉躍るとはまさにこの事かと思います。

ホテルフロアの一部はカーテンウォールが取り付けられずに空洞となり、天空の屋外テラスが整備される模様ですが、未だその全貌は明らかになっていません。神戸での宿泊を検討する際、このホテルが選択肢に入れられる人は本当にラッキーかと思います。

縦列する高層ビルとその背後に山々。このギャップがこの街の醍醐味であり、その稀有な都市景観を眺めるだけでも非常に強い観光コンテンツになり得るのではないかと思います。三宮駅周辺はもっと超高度化し、都市と自然のコントラストを更に高めて両極化し、日本で最もコンパクトで局地的な大都会を目指して欲しいと思います。
神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 「神戸三宮ツインゲート」三宮の超高度化を極める急先鋒 日本一のコンパクトな大都会を目指したい
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

