「神戸三宮 未来型駅前空間の創出」をテーマに国道交通省と神戸市が昨年8月に中間とりまとめを公表していた国道2号線等 神戸三宮駅前空間の事業計画について年度内に最終的な計画を発表するとしていましたが、この度、双方からとりまとめが発表されました。
この事業計画は当初、神戸市が練っていた雲井通5・6丁目の新バスターミナルと三宮クロススクエアの整備事業に国土交通省が深く参画し、国と地方自治体、そして民間デベロッパーが連携する大型官民プロジェクトに発展したものです。
駅周辺に分散している中・長距離バスや市路線バス乗降場を集約し、歩行者デッキや地下通路の再編によってバスターミナルと各鉄道駅や公共交通機関及び周辺施設とのスムーズなアクセスを確保し、国道2号線・中央幹線歩道拡幅による広場化でえき=まち空間の創出を行って街の回遊性向上を図り、バスターミナルの上空には文化、公共、業務、宿泊の複合機能を集約。これらに加えて防災拠点としての機能や多様な先進モビリティ活用を目的とした結節拠点としての機能も付与し、未来の交通ネットワークの実験場的な側面も持ちます。
バスターミナルについてはその待合空間の配置設について検討された結果、1階にバス乗車場を設け、2-3階に吹き抜けのある待合を整備する方針が固まりました。これにより開放感溢れる空間整備と周辺施設からバスターミナルへのスムーズな動線の確保が可能になります。
2階にチケットカウンターと待合室を整備し、パウダールーム、シャワールーム等の付帯施設や店舗は3階に設置を想定。バス利用者が出発までの時間や到着後の 時間を無料で過ごすことができる空間の創出、観光案内所の設置も行われる予定です。
再開発ビルの機能面や配置については中間とりまとめの内容を踏襲しています。ビルの整備は再開発会社が行いますが、各床を官民で購入する事になります。バスターミナルは国が購入し、民間事業者に運営を委託。ホールや図書館等の文化公共施設は兵庫県や神戸市が、オフィスとホテルは三菱地所がそれぞれ購入する事になります。
バスターミナルビルと周辺施設を結ぶ歩行者デッキや2号線、市道葺合南146号線の改造は国交省が一体的に行う事になります。デッキは2号線に沿って南北に整備され、垂直移動にはエレベーターとエスカレーターによるバリアフリー化を基本とします。駅周辺の移動動線をシームレスに改善し、回遊性と賑わい創出を高める構造です。
I期ビル及び周辺の空間整備完了時期は2026年度を想定し、II期ビルの完成は2030年を見込みます。
同時に三宮クロススクエアの整備も進め、国道2号線上の駅前東側ゾーンや三ノ宮駅南側駅前広場を含んだエリアの整備完了をバスターミナルI期ビルの完成時期に合わせます。これらの整備のタイミングにJRが駅ビルの完成のタイミングを合わせてくる事は十分に考えられるのではないかと思います。
来週30日に神戸市は第4回三宮再整備経済効果検討委員会を開催する予定ですが、神戸市情報公開条例において非公開とされるべき事由に該当する内容が含まれるため、この会議を非公開とするようです。この非公開にしなければならない内容が興味深いです。まだ公表出来ない駅ビルの概要を含んでいるのではないかと推察しています。
バスターミナルビルについては今後、再開発会社と事業協力者が基本と実施設計に入る事により、建物の具体的なデザインや規模に落とし込まれていくでしょう。それらの公開が待ち遠しい限りです。
国土交通省と神戸市が国道2号線等 神戸三宮駅前空間の事業計画とりまとめ発表
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> パウダールーム、シャワールーム等の付帯施設や店舗は3階に設置を想定。
三宮バスターミナルこそ大きなお土産屋さんや神戸牛のステーキ屋を設置するのがいいんじゃないかと思います。
バスの待ち時間という特性上、ステーキ屋は立ち食いにしてみるのも一案でしょう。
その分回転率も高くなりますし、値段も安価にできるので、神戸牛のエントリーとしては優れているのではと思います(私でも気軽に食べられます)。
以前、ハーゲンダッツが販促のためにアイスクリーム販売店舗を出していましたが、同じように神戸牛のおいしさの周知に一役買うことになるでしょう。
新神戸の兵庫県おみあげ発掘屋や神戸ビーフ館がその後どうなったか存じませんが、新幹線の新神戸駅のエキナカに設置していればかなり状況は変わったのではないでしょうか。
> バスターミナルは国が購入し、民間事業者に運営を委託。
前回の記事でも国土交通省が絡んでくるとの言及がありましたが、国が絡んでくるそれらしい理由も市民へのメリットも思い当たりませんでした。
国土交通省がバスタ新宿のようなものを各地に作ることを推進しているのはわかるのですが、購入までするのはどのような意図に基づいているのでしょうか。
> バスターミナルビルと周辺施設を結ぶ歩行者デッキや2号線、市道葺合南146号線の改造は国交省が一体的に行う事になります。
このデッキの構想はいいですね。
この手の建築は国土交通省の許可がなければ作れないはずなので、そういう意味では国土交通省の関与はありがたいのですが、そもそも神戸に陸橋作るのに遠く東京の中央省庁の許可が必要なのは中央集権の行き過ぎのように思います。
あと、毎度申し上げて恐縮ですが、神戸交通センタービルからミント神戸までの中央幹線上は大きなペデストリアンデッキにしたほうがいいように思います。
2枚目のイメージを見て強くそう思いました。
出来たら中央幹線の真ん中にペデストリアンデッキのほうが良くないですか?
そのほうが日光を採取できると思います。
でも阪神電車が下を通っているので、
構造的に無理ですかねぇ。
ペデストリアンデッキの増築はあんまり個人的に好みではありません。その下、1階が暗くなるんですよね。
商店街だと暗いと、店側や商店街組合の方が照明をつけるといった配慮をされますが、基本的に行政の設置する
ペデストリアンデッキの下は暗くなりがちです。
しょうもない心配ですが、
そこを注目してしまいます笑