神戸のターミナル・三宮の中心に鎮座する「神戸阪急」。三宮周辺では「100年に一度」と呼ばれる大規模な再開発事業が進行中ですが、その渦中で神戸阪急に関する見逃せないニュースが飛び込んできました。 なんと、神戸阪急新館の東側エリア(ケイ・エスビル)が2027年春ごろをもって営業を終了することが判明しました。
「ロフトや無印良品はどこへ行くの?」「売上への影響は?」「いよいよ本館を含めた全面建て替えの布石なのか?」といった気になるポイントを、最新の動向と数字を交えてわかりやすく解説したいと思います。

今回、営業終了が発表されたのは、神戸阪急新館の東側に位置する「ケイ・エスビル」です。
- 閉鎖時期: 2027年春ごろ予定
- 対象エリア: 新館東側「ケイ・エスビル」(店舗面積 約7,000㎡ / 神戸阪急全体の約15%)
- 竣工年: 1974年(築50年以上)
- 閉鎖の理由: 1981年の新耐震基準導入前の「旧耐震ビル」であり、建物の老朽化と安全性確保のため

ケイ・エスビルといえば、現在「ロフト」や「無印良品」といった人気ライフスタイルショップが入居しており、日常的に利用している方も多いはずです。 気になる移転先ですが、店舗機能は完全になくなるわけではなく、「神戸阪急本館」および新館西側の「S・ヨシマツビル」へと集約・移設される方針となっています。順次、移転やリニューアルに伴う一部区画の改装・休業が行われる見込みです。

かつて「そごう神戸店」として親しまれ、2019年に現在の「神戸阪急」へと屋号を変更した同店。 エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)のもと、約80億円を投じた全館リモデル(大規模改装)を推し進め、阪急ならではの上質なライフスタイル提案を行ってきました。現在の売上状況はどうなっているのでしょうか?
売上高(2026年3月期決算): 430億6,100万円(前年比0.2%増)
年間入店客数(2025年3月期): 約1,642万人
一時期の改装効果によって売上高は回復・上昇傾向を見せていたものの、直近では概ね横ばい(微増)で推移しています。ライバルである「大丸神戸店」の強力なブランド力に対して、都心ターミナル型店舗としての存在感をどう高めていくかが引き続き課題となっていますが、新館のリモデルの完成からまだ4年あまりという中での突如の閉鎖は唐突過ぎる感はあります。

今回、全店舗面積の約15%を占めるケイ・エスビルが閉鎖されることで、一時的な売り場の縮小や集約による混雑・売上への影響が懸念されます。しかし同時に、本館や新館西側への集中投資による「売り場の高効率化」を図るチャネル再編の契機とも捉えられます。

今回の新館東側の営業終了ニュースを聞いて、誰もが考えるのは「これは将来の巨大な再開発・建て替えへの第一歩なのでは?」ということです。
① 単体ビル解体・敷地活用の可能性
築50年を超える旧耐震ビルであるため、営業終了後は解体される可能性が極めて高いと考えられます。解体後の敷地が暫定利用されるのか、あるいは先行して新たな複合ビルへと建て替えられるのかが注目されます。 ケイ・エスビルは神戸国際会館と旧そごうが共同で建設しました。今は阪急阪神と国際会館が保有していると思われますが、このタイミングでの閉鎖が意味する事は何か。
② 本館も含めた「一体的超高層建て替え」への布石?
三宮エリアでは、JR三ノ宮駅の新駅ビル建設計画や、雲井通5丁目・6丁目の再開発(バスターミナル複合ビル「神戸三宮TWINGATE」など)といった巨大プロジェクトが目白押しです。 阪急側にとっても、現店舗(本館も老朽化が進む)をこのまま維持し続ける選択肢は考えにくく、将来的な本館・新館を含めた一体的な超高層複合ビルへの建て替えが長年の課題とされてきました。
今回の新館一部閉鎖は、周辺の再開発スケジュール(JR駅ビル完成やバスターミナルⅠ期竣工などのタイミング)を見据えながら、段階的に権利調整や敷地整理を進める「予備動作」であるとも読み解けます。

長年親しまれてきた新館東側のビルが2027年春に姿を消すのは少し寂しい気もしますが、安全性の向上と三宮エリア全体の未来を考えると避けられないステップと言えます。本館・新館西側へのショップ集約で神戸阪急がどのような新しい売り場構成を見せてくれるのか、そしてその先に待っているかもしれない「神戸阪急の一体再開発」の構想から、今後も目が離せません!

