大屋根のデザインや今後の再整備スケジュールが明らかになった神戸駅前広場のリニューアルプロジェクト。湊川神社のゲートエェイとしての役割も果たし、広場が大きく生まれ変わり、駅周辺の回遊動線が改善や滞留性の向上によって、駅前エリアの活性化が促進される事が期待されています。
再整備工事は着実に進行しており、まずは今春に南西側の駐輪場跡地に地下タワー式駐輪場がオープンした事を皮切りに、段階的に整備が進められています。

次に北東側で進められている工事では、追加の地下タワー式駐輪場や地下平面式駐輪場が整備され、地上にはリニューアルされたタクシーロータリーが完成するのが28年春。
ここまでは順調に整備が進捗していると言えますが、問題はここからとなります。広場全体の完成が2036年3月と発表されました。今から9年半後の話です。21年の基本計画策定時に示された2030年の完成時期でさえもこなりの長いと感じましたが、更に6年も延長されると15年単位の非常に長期計画となります。雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業」でさえ、再整備基本計画の策定から竣工まで約9年9ヶ月(約10年)の計画です。

大屋根の完成時期は35年3月。これも8年半後となります。大屋根の完成前にはまず現在のバスターミナルの南側に新たなターミナルを先に整備しなげればなりませんが、これを28年の春以降に着手する場合、2年を合計費やしたとして、30〜31年の完成を見込み、その後、サンポルタ広場上の現在の大屋根を解体撤去に32〜33年を費やし、34〜35年で新たな大屋根を建設するといった流れが予想されます。

現在の大屋根の解体や新屋根の建設時、DUOこうべの通行を完全に禁止するのか、それとも部分的に通行を認めるのか次第でも工事の進捗に大きく影響を与えるでしょう。DUOこうべの地下店舗の営業にも関わる問題なので、完全封鎖は難しいと思われます。店舗営業や通行を継続したままの解体や建設はかなりの難工事が予想され、工期が大きく伸びてしまう事も致し方ないのでしょう。
しかしその間にも三宮やウォーターフロントの再開発はどんどん進んでいくので、神戸駅周辺は遅れを取り、成長の勢いから取り残されてしまう懸念があります。

メインの駅前広場の整備が牛歩で進む中、以前より構想されていたD51広場の再整備を先行して行い、こちらは2030年3月に完成させる計画です。

時間が掛かってしまうのは仕方がないかと思いますが、これまでの再整備プロジェクトの中で、事前の調査不足にて整備が進まないもしくは大幅に遅延するものが相次いでいます。税関前歩道橋の再架橋プロジェクトは地下埋設物の関係で未だ肝心の架橋工事に取り掛かれる時期に見通しが立ちません。延々と地下工事が行われている気がします。新神戸駅前広場の再整備も同じく地下を走る道路や埋設物による技術的課題によってこれも着手時期は未定です。公募プロポーザルを実施し、大々的に整備を進める事を発表した後、技術的に難しいでは全く格好がつきません。
神戸駅前広場の場合は工事に着手する事ができたのは幸いでした。ただ一連の再整備については見通しの甘さや事前の調査不足がある事は否めません。検討し過ぎて何も進まないよりは多少見切りでも進めようとする意思は大事だと思いますが、結局、進められないのであればそれまでの過程が無駄になり、より時間を浪費してしまう事にもなりかねません。公募プロポーザルの際には事前に何が課題となり得るのかを調査・検討しておく必要性があるのではないかと思われます。

