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北野坂の最北端角地で建設中の低層高級分譲マンションがシエリア神戸北野坂です。すでに全25戸は完売済です。竣工は来年2月を予定しています。
名称 | シエリア神戸北野坂 |
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所在地 | 神戸市中央区北野町3丁目28番、60番10 |
規模 | 地上4階 地下1階 |
敷地面積 | 1,447.63㎡ |
建築面積 | 885.78㎡ |
延床面積 | 4,083.19㎡ |
高さ | m |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
用途 | 共同住宅 25戸 |
設計 | 浅井謙建築設計事務所 |
施工 | 昭和工務店 |
事業主 | 関電不動産開発 |
完成予定 | 2019年2月 |
観光地のど真ん中ではありますが、北野にはこれまでも低層高級マンションが多く分譲されてきました。その中でもこのマンションはかなりグレードの高い物件と言えるでしょう。北野・山手の人気は衰えません。
東西にもかなり大きな敷地です。物件が観光地としての北野エリアの活性化に寄与する事はありませんが、街の雰囲気やグレードをアップさせる事には貢献しそうです。
前回、この物件について取り上げた折、北野はインバウンドとはあまり縁が無いと記述したのですが、そんな事はないとのコメントを幾つも頂きました。今回の取材時はまさに神戸では最もインバウンド需要を満たしているのではないかと思われる程、海外からの観光客が多く訪れていました。
北野は取材としてもあまり頻繁に訪れる機会の無い場所ではありますが、その分、いつも新鮮な雰囲気と良さを感じる事が出来る場所でもあります。
この街の多国籍な雰囲気は北野坂も勿論ですが、山本通りも神戸の培ってきたハイカラ感を醸し出しており、この良い味はもっと評価されても良いのではないかと思います。異人館よりも観光要素が詰まっているのではないでしょうか。
落ち着いた感じが良いので、観光客でごった返すのも雰囲気を壊してしまう怖れもありますが、もっとこの良さをアピールしたいのも事実です。
動物病院でさえもこんな素敵なテラスを構えるが北野の街の良さですね。
凝った造りの低層建築が多いのも北野の特徴です。
この記事を書いた日には北海道・小樽市を訪ねていたのですが、ノスタルジックな観光地として神戸よりも遥かに多くの観光客で賑わっていました。明治初期には神戸も小樽も港町として発展を遂げ、共通点も多く存在しますが、その後の2都市は異なる形で大きく変遷してきました。都市規模は大きく異なりますが、今の小樽からは観光地として学ぶ点は多いのではないかと思います。これについてはまた後日、触れたいと思っています。
北野はインバウンド需要の恩恵をあまり受けていない神戸において、アジアの観光客を惹きつけている事は確かです。北野工房のまちも多数の観光バスが乗り付けています。そんな人気観光地の北野ですが、不思議な事にホテルにはあまり恵まれていません。唯一は北野ホテルと最近、開業したばかりのピーナッツホテル。その他にあるのは数は減っていますが、ラブホテル位です。旅行者にはスーツケースを引きずって坂を上がってくるのは辛いですし、道も狭く、大型ホテルの立地には不向きではありますが、もっと複数の洒落たホテルを多く開業させるべきかと思います。宿泊者が増えれば、街を散策する観光客も増えるのではないかと思います。異人館跡を宿泊施設にもっと活用出来ないでしょうか。
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京都の京町屋に匹敵する代表的な神戸の街並みとして北野町の存在は大切です。
イギリス人建築家A・N・ハンセルがコロニアルスタイルと呼ばれる西洋人住居に当地の様式(この場合日本趣味)を組み込んだのが神戸の異人館なんです。御影にも洋館群がありますが、こちらはかつての日本人富裕層が西洋趣味を取り込んでいる(日本中ありきたりな洋館)ため対極的な感じがあります。
この神戸異人館は意外と欧米人も観光に訪れていますが、内容がどれもみやげ物売りと欧米人生活様式の見学が中心になっているので観光に来ても興味薄だと思います。当たり前ですよね。70~80年代の観光地の発想のままです。
ここは思い切って宿泊施設やれ飲食施設にコンバージョンしていく必要がありますね。日本人観光客よりインバウンドを考える時、内装を邪魔しない程度に少し和風にするとかのリノベーションが神戸らしいかと思います。けっこうインテリアのセンスが必要ですがねー。
和風に洋の要素を取り入れる京都と逆の発想ですね。もともと西洋人の東洋趣味が入っているのが神戸の異人館が他都市の洋館と違っていることを意識した方がいいと思います。
北野は、もっと観光地として有名になってもいいポテンシャルがあると思います。
横浜に訪問した際に、西洋館巡りへ行きました。神戸と同じようなイメージを持っていましたが、横浜は無料で見学でき、しかも神戸の異人館よりきれいな印象でした。
気になって調べてみたところ、横浜の西洋館は横浜市が税金で運営しているようでした。また、きれいな印象を受けたのは、季節感を意識したテーブルセッティングと生花が至るところに飾られているからだと思いました。ずっと変わらない日焼けした造花だと不気味で陳腐な印象になるのですよね。寂れたホテルとラグジュアリーなホテルを比べてもらうと、よくわかると思います。
神戸の異人館も、そこに素晴らしい建物群はあるので、市の助成などで入場料を値下げする。市民ボランティアを募って、異人館を文化的な交流の場としつつ、飾りつけをするようなことができれば、北野の魅力向上になると思うのですが。。。
今のバブルの香りを残した観光地では、リピートする人はいないでしょうね。
地震で、落ちてしまった煙突や修復の大変さなど、阪神淡路大震災の歴史も伝えるレガシーなので、魅力向上することを願います。
神戸市は、もっと他の自治体の取り組むを学ぶべきだと思います。
外国人観光客の中にも、単に買い物や日本の雰囲気を体験するために来る「ライトな観光客」と、日本の文化や習慣、地理などに一定度の理解をもつ「ヘビーな観光客」の二種類に分類できると思います。
北野は、日本人がいかに西洋文化を受け入れてきたかという歴史が大きなテーマであり、基本的には「ヘビーな観光客」向けだと思います。過度に観光客に迎合せず、どちらかといえば教養を嗜むタイプの人に対してオープンな環境にすれば良いと思います。
異人館のような古臭くて役に立たない建物は全部潰して、タワーマンションを建てた方が良い。