雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 バスターミナル運営権のコンセッション導入手続を開始


ビル本体の建設工事と既存建物の解体撤去工事が敷地内で同時進行している神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業。2027年12月の完成を目指し、バスターミナルI期ビルの大規模開発工事が進行しています。



現在、敷地北側のサンパル跡地を中心として、山留壁の構築工事が進められています。



既に敷地北側には木製の矢板とH鋼を組み合わせた親杭横矢板壁工法の山留が構築されましたが、現在は更にその内側に新たな山留壁の構築中です。



新たな山留壁は、より強固な地中連続壁が築かれています。ソイルセメント柱列壁工法で、セメントミルクと土を混ぜて柱列を造り、H鋼材の芯材で強化した山留壁で、横矢板では防げない地下水の浸入にも対応できます。この山留壁の構築されている部分にバスターミナルI期ビルの北面が立ち上がる事になります。



山留壁に使用されるH鋼が並べられています。山留工事の完了にはまだかなりの時間を要するでしょう。



何故ならまだ敷地南側では地中障害物の撤去工事が終わっていないからに他なりません。



東南側には最後まで残っていた旧中央区総合庁舎があったので、この基礎や杭の撤去が未だ進行中です。全体の山留が終わって、掘削が開始されるものと思われます。



現在、国土交通省と神戸市は再開発ビルの低層部に整備する新バスターミナルと既存の三宮バスターミナルを一体化し、コンセッション方式の導入によって、運営権を民間事業者に委ねる公募手続きを開始しました。PFIによって施設の内装設計整備・運営・維持管理を事業者に委託します。



バスターミナルは1階に乗車用5バースと4バースの待機場が整備される計画の他、2階にチケット販売所、3階にバスターミナルの付帯機能となる物販・飲食ゾーンや待合空間が造られる予定です。地下階、地上1-2階の商業ゾーンが地権者店舗になるという事が想定されます。



I期ビルのターミナル完成時には、まず最も便数の多い淡路島・四国方面便が新ターミナルがミント神戸1階の三宮バスターミナルより集約される他、現在は三宮センイ街前の中央幹線沿いにある空港バスの乗車、神戸阪急前の降車ゾーンも新ターミナルへと移ります。



今年年内の都市計画決定を目指している雲井通6丁目北地区のII期エリア。竹中工務店が再開発の事業協力者に決まり、バスターミナルや中ホール以外の施設の内容についても年内にまとまるものと思われます。バスターミナルはII期ビルが完成すると、12バースが乗車用に確保され、全ての中長距離バスが新ターミナルへと集約され、三宮バスターミナルは降車専用化されます。



新ターミナルの運営事業者はバス会社になる可能性が最も高いと思われ、特に三宮エリアでは現在も最大の運行事業者である神姫バスが大本命になるのではないでしょうか。私の予想では、同社の本社もバスターミナルI期ビルのオフィスフロアに移転してくるのではと予想しています。今年11-12月に優先交渉権者の選定が行われ、年内に基本協定が締結されるスケジュールです。

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