数年ぶりに淡路に行ってきました。コロナ禍は旅行・観光業界にとっては悪夢のような期間であったかと思いますが、この期間に急成長を遂げた一部の地域があります。淡路もそんな成功例の一つではないかと思われます。海外旅行に行けなくなった3年の間、近場のリゾートである淡路は富裕層を中心に格好の観光宿泊地として人気を博しました。多くの旅館がリニューアルを実施し、グランピング施設やバケーションレンタルの宿の新設も相次ぎ、宿泊施設の充実化が図られました。
今回、訪れたのは南淡路は慶野松原にある「あわじ浜離宮 別荘 鐸海」。あわじ浜離宮には本館と別荘の2館で構成されています。
まずは到着すると、本館の車寄せで歓待を受けます。
ホテルと旅館の要素を組み合わせたデザインの本館。西側には美しい広大な芝生の庭が広がります。
離れとなる「別荘 鐸海」へは本館から渡り廊下を歩いてアクセス。美しい庭を愛でながら向かいます。
あわじ浜離宮 別荘 鐸海のエントランスに掲げられた屋号。鐸海は「たくみ」と読みます。このホテル2館のオペレーターはホテルニュー淡路グループです。
美しい庭は別荘鐸海前にも広がっています。
水しぶきを上げる噴水が夏空の下に涼を呼び込みます。
別荘鐸海の建物は3階建て。客室数は17室に限定されており、行き届いたサービスを提供する事を主眼に置いています。当館は2019年7月に開業したばかり。
落ち着きのある1階のレセプション・ラウンジエリアです。
チェックイン時には、このラウンジでウェルカムドリンクのサービスを受けます。
ラウンジにはアルコール、ソフトドリンク、コーヒー、紅茶等、かなりの種類のドリンクが用意されており、チェックインからチェックアウトまでいつでも利用が可能です。
さて、チェックインを済ませていざエレベーターで客室階へ。
照明の明るさを抑えて落ち着いた雰囲気の客室フロアです。
今回、宿泊した部屋タイプは「専有露天風呂付客室 TypeD (和洋室)」。玄関には高齢宿泊者用に靴を履き替える為の椅子も備えられています。
まずは部屋に入ると8畳の和室がお出迎え。客室定員6名の部屋で75平方メートル。
可愛らしいチェック柄のソファーとコーヒーテーブル。ベッドで就寝する宿泊者以外はこの和室に布団を敷いて寝る事になります。
和室隣の洋室部分。こちらにもソファーが備わると共に2台目の壁掛けテレビがあります。
ベッドはツイン。セミダブルベッド2台(幅120cm×長さ195cm)で、マットレスはシモンズ社製です。
シモンズのマットレスは硬めですが、寝心地は良いです。
パウダーコーナーは引き出しを開けて中に何が収納されているかを分かるようにしてくれています。リネン類はバスタオル、フェイスタオル、バスローブが揃います。
棚にはグラスと非常に充実したアメニティセット。
ラウンジでドリンクは十分に揃っていますが、茶菓子やティーバッグ類、水は1.5Lのペットボトル。
冷蔵庫の中のドリンクは有料です。
室内露天風呂の洗い場はコンパクトです。
客室専用露天風呂は小ぶりですが、檜の外側と石風呂の浴槽という組み合わせです。
大きくはありませんが、大人二人で入る事も可能です。南あわじ温泉郷「潮崎温泉」の湯は無色透明のナトリウム炭酸水素塩泉。入浴後は肌がスベスベになります。
露天風呂横のテラスには寝転べる通気性の良いソファーベッドが備わり、入浴後に庭を愛でながらクールダウンも気持ちの良いものです。
テラスから眺める庭と噴水。
松の木が多く繁り、その先には瀬戸内海が広がります。慶野松原は美しい夕陽の見れるサンセットビーチとしても名を馳せます。
大湯については、あわじ浜離宮の本館の大浴場「庭の湯」を利用できます。
大浴場前のラウンジ空間「湯上がりさじき」です。
こちらも窓から美しい庭を愛でる事ができます。入浴後のクールダウンにもってこいです。黒豆茶等のサービスもあります。
マッサージチェアーも完備。無論、料金を取るような無粋な事はありません。
夕食処は1階のレストラン「-AWAMI- 淡味」で提供されます。席間は広くとられており、ゆったりとしたスペースなのでプライベート感があります。
夕食は和洋の懐石コース。驚いたのは子供にも子供用の懐石コースが用意されていた事です。安易にお子様ランチ的な食事を用意するのではなく、しっかりとした懐石料理且つ子供にも食べやすい内容になっています。
まずは淡路のクラフトビール「あわぢびーる」で乾杯!
コースメニューです。淡路の食材をふんだんに使った地産地消の料理が揃います。古き大旅館のこれでもかというオンパレードではなく、品数は絞りつつも必要十分な量です。
キスのベニエからスタート。丸い器も可愛らしいです。
オードブル3種。楽しく美味しく美しい小鉢です。
お造りにはそのホテルや旅館のレベルが如実に表れます。鰆、蛸、カンパチ、鱧と地魚が非常に美味。安易に鮪やサーモンに走らないところが◎。
ポアレにはスズキをチョイス。バルサミコソースとの相性は抜群です。
更に旬の鱧を使った料理が続きます。
珍しいトマト鍋に淡路の地野菜と鱧を煮込みます。スープの旨みが最高です。
淡路牛のロースト。サシばかりの脂っこい肉ではなく、赤身ですが上品な脂の乗り方で肉の旨みを味わえました。
ご飯物として登場したのは、なんと淡路の蛸やひじき等をふんだんに使った炊き立ての和風炊き込みパエリア。
あっさりとしていてご飯が進みました。
デザートは白桃と赤紫蘇のムース。さっぱりとした口当たりはお口直しにピッタリでした。
朝食会場も同じレストランで洋食コースを頂きました。ボリュームもしっかりあって美味しく頂きました。オーソドックスさではなく、夕朝食共に創作に強い拘りを感じる料理が多かったです。
若いスタッフも多く、まだ新人の子がサービスを一生懸命にこなそうとしている姿等、微笑ましく、またとてもフレンドリーで好感を持ちました。
ホテルニューアワシグループは、2023JTBが選ぶサービス最優秀旅館・ホテルに選ばれたそうです。
慶野松原の遊歩道は海岸線に沿って穏やかな空間が続いています。
今回の淡路行きでは初めて「ニジゲンノモリ」の訪問しました。複数のアトラクションがある中、今回は「NARUTO&BORUTO 忍里」に挑戦しました。なかなかよく考えられた構成で思った以上に長時間のステイとなりました。
ナルトファンの訪日客も多く見受けられ、こんな所にもインバウンド需要があるのかと感心しました。
作品の中で登場するラーメン屋「一楽」のラーメンも楽しむ事ができます。
淡路島も高いポテンシャルを持ちながらもこれまでそれを上手く活用できてこなかったリゾート地のひとつですが、この3年で大きく変化しました。ポストコロナの中で更なる飛躍を遂げられるかどうか。これからがその真価を問われる事になるのではないかと思われます。
あわじ浜離宮 別荘 鐸海宿泊記 慶野松原に面した美しい庭を愛でる拘りの美食の湯宿 ニューアワジグループは最優秀旅館に選出
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