デザイン都市を目指す神戸市はグランドデザインの骨子作りの一環として夜間景観形成実施計画を進めています。夜景を観光資源の一つとして活用するには、夜の街を歩いていても感じられる景観の美しさが必要です。市は都心やウォーターフロントを細分化して、各エリアの夜間における照明演出に工夫を凝らして、夜の街の風景の改善を段階的に進めます。
まず優先的に着手したのが、JR線以南のフラワーロードです。都心のシンボルロードをより華麗に演出する照明改良工事がスタートしています。
フラワーロードライトアップ照明設置工事と銘打っており、工事期間は3月末までとなっています。沿道の街路樹や花壇に新たな電気ケーブルが設置されているようです。
国際会館前の交差点の花壇はご覧の通り。はげ山にケーブルが飛び出ている有様です。
さてここにはどんな照明演出が施されるのでしょうか。
こちらが公開されている照明演出の方法です。基本的に水銀街路灯による青白い光を廃止し、暖色系のLEDライトを使った省エネ照明となり、街路樹やモニュメントをライトアップして、間接照明によって周辺一帯を暖かい光で包むような夜景へと生まれ変わるようです。花時計や高架下、東遊園地の照明も変更が予定されています。最近のタワーマンションの敷地内はこうした照明演出が見受けられる事が多いですが、こうした柔らかい光に包まれたムード満点の景観が街全体に広がるといったイメージでしょうか。
フラワーロードと同時に短期的な施工対象となっているのがハーバーランドは煉瓦倉庫周辺エリアです。
こちらもすでに照明設置工事が開始されています。
倉庫をライトアップする照明が壁沿いの床に埋め込まれています。結構、大型のLEDライトのようです。
設置数もかなり多めです。
広場ではケーブル設置工事が行われています。
上空から眺めると二箇所で工事が進んでいます。向かって左の囲いは電源ケーブルの埋没工事のようですが、右側はドライミスト機械設備工事です。今年の夏には冷たいミストが散布されて清涼感を味わうことができるようになります。週末には子供達に大人気のスポットになりそうです。
こちらはこれまでの煉瓦倉庫周辺の夜景です。今でも雰囲気は十分にロマンチックですが、新しい照明設置によって建物を下からライトアップすることでより幻想的な風景が生み出されることでしょう。
フラワーロード、煉瓦倉庫周辺と合わせて神戸大橋のライトアップもリニューアルが計画されています。これまで多くの日本を代表する橋梁(明石海峡大橋、横浜ベイブリッジ、鶴見つばさ橋、東京レインボーブリッジ)や建築物(東京駅、東京タワー、東京国立博物館、大阪城)の照明演出を手掛けてきた石井幹子デザイン事務所が神戸大橋の新しいライトアップのデザインと設計を担当します。今年に着工、今秋には点灯開始となります。ライトアップの第一人者が施す演出によってどう神戸大橋が変貌するのか非常に楽しみです。
今後も中長期的に都心各エリアやウォーターフロントの照明が変更されていき、ゆくゆくは神戸の街全体が素敵で省エネの光に包まれるようになることでしょう。
神戸市夜間景観形成実施計画
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素晴らしいですね 神戸ほど景観集積がなされてる街は日本では他にないので比較的効率的に効果がでるのでは 狭いのが奏功しそうです 訪れたひとがワクワクできる演出が必要ですからね 凝縮型都心で人を呼び その次に拡散肥大して発展させるのがよいですね
夜景とはあまり関係ないかもしれませんが、三ノ宮駅北側のさんきた商店街などの歓楽街の整備もお願いしたいなと思います。夜は賑やかなんですけど、早朝は飲食店から出るゴミが山積みにされていて驚くほどの汚さです(;_;)
あと今日の産経新聞にこんな記事がありましたよ!
JR三ノ宮駅前のビル、増床して建て替えか
2013.2.26 02:07
JR西日本が、JR三ノ宮駅(神戸市中央区)南側の「三宮ターミナルビル」について、隣接地を活用した増床・建て替えする案があることが25日分かった。JR西首脳はビルについて、「建て替えるなら面積を広げたい。駅前広場をどうするかだ」と述べ、JR西が保有するビル南側の駅前広場(約1万2千平方メートル)の一部を含め、建設面積を拡大する意向を示した。
JR西は神戸市と駅前のリニューアルについて協議を進めており、今後本格的な検討に入る。同社首脳は「容積率(の緩和要請)などを検討する」と述べ、高層化も示唆した。
同ビルは平成7年の阪神大震災の際に改修したが、その後、大規模な建て替えは行われていない。JR西は9年に京都駅、23年に大阪駅の大規模リニューアルを行ったが、京都・大阪・神戸の三都で三ノ宮駅の整備だけが残されていた。
同駅の乗降客数は平成23年度で1日あたり23万5600人と、ここ数年横ばいの状態が続いている。JR西はビル建て替えにより集客力を高め、同駅の乗降人員を増やす狙いだ。
ただ、駅前広場は道路の一部となっており、ビル建設には都市計画法に基づく用途変更の手続きが必要になる。神戸市の担当者は「三ノ宮駅は神戸の玄関口。スムーズな手続きができるよう協力したい」と述べた。
同ビルは昭和56年の開業で地上11階、地下2階建て。「三宮ターミナルホテル」や商業施設「三宮オーパ」などが入居している。
確かに街全体を、統一感のあるロマンティックな光で包見込むと綺麗になるかもしれませんが、一方で私には街から生活感・躍動感が失われて神戸が沈滞化して行くようで??の思いもあります。
動きのある活きた照明が重なり合う美しさもあって良いんじゃないでしょうか?
神戸のブランドイメージを更に上げるようなプロジェクトで完成が楽しみです。勝手な考えですが、最近流行りのプロジェクションマッピングみたいのが行われても面白いかなあと思います。東京駅や太陽の塔のように神戸には素材になるような建物が多くありますから、観光客が落ち込む時期などにやったら効果がある気がします。
あと三ノ宮駅の再開発の計画が消えてなくてよかったです。今の感じだとこのまま少し改装して終わってしまいそうだったので。
ながたるん
そうですね。神戸は都心エリア自体がテーマパークのような雰囲気を持っていますので、昼夜それぞれの雰囲気の良さを更に伸ばしていければと思います。
JUNKさん
歓楽街の朝は確かに。。。バランスが難しいですね。
いち早い情報ありがとうございました。
sirokumaさん
活動的な照明も確かに活気を感じることができます。それは三宮北側に集中させた方が良いかもしれませんが。
R2D2さん
似たような企画が10年ほど前に神戸でもありましたね。当時は単に建物に模様を投影するだけでしたが。定期開催するイベントとして定着すると面白いかもしれません。