兵庫県私学館建替

兵庫県私学会館建て替え計画 マンション棟は関電不動産開発の「シエリア神戸元町」

JR元町駅の北側徒歩約2分の立地である北長狭通4丁目にあった兵庫県私学会館が閉館し、関電不動産開発が事業者となって一体的な開発が行われています。会館の建て替えをデベロッパーがマンション開発とセットで実施する事でWINxWINの関係を構築する再開発プロジェクトです。昨年8月より既存建物の解体が進められてきましたが、いよいよ新築建物の建設が着工します。

 

プロジェクト概要

兵庫県私学会館建て替え計画


事業者 関電不動産開発
所在地 神戸市中央区北長狭通4-3-10、11、12
敷地面積 1,684.60㎡
建築面積 767.69㎡(内マンション棟450.66㎡)
延床面積 7,344.59㎡(内マンション棟6,062.39㎡)
階数 地上18階
用途 共同住宅(65戸) 事務所
構造 鉄筋コンクリート造(マンション棟)
設計者 IAO武田設計
施工者 鍛冶田工務店
竣工予定 2023年8月下旬

シエリア神戸元町物件サイト

 


建設状況の様子



敷地計画では東側に新私学会館、西側に地上18階建のマンション棟を配置します。マンションは関電不動産開発の分譲マンションブランドであるシエリアシリーズの「シエリア神戸元町」として物件の正式名称が決定しており、既に物件サイトも公開されています。



仮囲い内部の様子です。マンション棟が建設される部分の掘削が進められており、西側は山留壁の構築も完了しています。



コンクリートが打設されている部分が私学会館が建設される部分かと思われます。新会館のは旧会館の既存基礎を再利用して建設されるものと思われます。

都心立地のマンション建設ですが、この計画の建築確認は住宅建設規制の条例が施行される前に申請されていたものと思われます。ただ住宅部分の建築面積は1,000平方メートル未満であり、規制の対象には当たらないのではないでしょうか。



テレワークの推進によってマンション・住宅需要に高まりが見られる中、今後の神戸都心エリアではマンションの建築面積を1,000平方メートル未満に抑え、残りに別用途の建物を一体的に建設して、スリムで高さのある分譲マンションを供給する例が増えるかもしれません。



JR元町駅の北側は都心で利便性が非常に高いにも関わらず、閑静な住宅環境が整う稀有なエリアです。将来的には兵庫県庁周辺の再整備が控えており、その中間立地にある為、資産価値の向上も見込める非常に有望な地区とも言えます。今後も開発が活発化する可能性は高いものと思われます。
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POSTED COMMENT

  1. kkbb より:

    マンションはスッキリしてるのに、私学館が子連れビルみたいでビルの景観はもう一つですね。
    神戸市の景観政策は色んな条例が入り組んでしまって崩壊状態と思います。
    これでは無難な中規模マンション量産体制をデベロッパーが選択してしまうのも仕方ないですね。景観条例には適用除外の項目があるのにコンプライアンスに必要以上に縛られた建築関連の神戸市部局職員は排除の方向に向かってしまいます。
    今後は条例、要綱の取捨選択をしなければなりませんね。

    この兵庫県私学館建替えプロジェクトも本館とマンションを一体化すれば、24階建て高さ70m前後のスッキリした外観になり公開空地もできたと思いますが、疫病神市長はほんと厄介な条例をいろいろ作ってくれたもんです。

  2. 摂津国人 より:

    私はこれまで神戸市のマンション規制について一定の理解を示してきたのですが、この私学会館が会館棟とマンション棟とに分離建て替えされる記事を拝見するようになってマンション規制反対の方向に気持ちが傾くようになりました。
    一定の理解を示していた理由は、タワーマンションの投機的な運用が多く、実際に居住している住民にとって共益費などの負担が偏って住居として問題があることでした。
    しかしながら、①「神戸を大阪のベッドタウンにさせない」と主張する割に市街地の再開発に商業地やオフィスの建設に積極的でない神戸市政への不信感、②アフターコロナで移動が制限されているにもかかわらず市街地と住宅地を明確に分離しようとする上に、かといってテレワークの推奨や住宅地近辺へのサテライトオフィス・シェアオフィスの新規設置に消極的な姿勢、③マンション規制条例を施行したにもかかわらず、本件の兵庫県私学会館のような「抜け道」が用意されており、しかも土地集約を積極的に行わなければまとまった土地のない神戸市であるはずなのに、土地が細切れになることをわざわざするという時代への逆行などが主な理由となり、「これなら市街地でもマンションを建てたほうがよっぽどマシだろう…」とマンション規制に対して反対に転じた次第です。
    本件では③が問題ですが、これなら上でkkbbさまがご指摘のように一体化してマンションを建てたほうが良いでしょう。
    土地は一旦細分化されてしまえば、再集約することは相当な困難が伴います。
    例えば「隣接した土地と併せて再開発した場合、一定期間固定資産税を減免する」など、土地の集約を奨励するような政策を執るのはどうでしょう。
    きちんと対策を立てておかなければ、ペンシルビルが乱立するだけのみすぼらしい街になるだけです。
    それとも三宮南西街区の悲劇をもうお忘れなのでしょうか。

    似たようなことが起こる可能性は旧居留地のスカイビルの再開発でも言えるので、こちらの動向にも注目しています。
    あと、元町山手の兵庫県庁再整備の件も続報が聞こえてきませんが、どうなるのか気になっています。

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