2029年にJR三ノ宮新駅ビルが開業するという具体的なスケジュールが決定しました。駅ビル建設は、神戸市が進めている都心・三宮再整備の中心となるえき・まち空間/三宮クロススクエアの要となるプロジェクトで、動線の改良に大きく関与する事になります。ビルの周囲を取り囲む歩行者デッキ、中央幹線の車線縮小の広場化、再編される駅前広場、さんちか・地下通路への連絡等に接続し、駅前動線の中心となる為、ビルの設計が来年には完了する予定の中で、これらの設計も同時進行で進める道筋が立つ事になります。
まず歩行者デッキは新駅ビルや中央幹線を中心として、東西方向にネットワークを拡大し、南北動線も増設する事になります。このネットワーク再編によって駅前の全主要施設がデッキによって結ばれる事になります。
一点、気になるのはこれまで駅ビルの西側にもデッキが連結し、交通センタービルから駅前広場や神戸阪急方面への動線が存在していましたが、ビルの解体によってこの動線が閉ざされました。新ネットワーク構想にもこの動線は描かれていません。駅ビル内部を介す事になるのでしょうか。
デッキデザインコンペで最終選定案ではありませんでしたが、駅ビルの西側に架け替えらる税関線上デッキから延長し、交通センタービルを回り込むようにして描かれているデッキも実現して欲しい動線です。現状の段差のある交通センタービル内を介する動線は得策ではありません。
そしてデッキ再編の中で考慮される必要があるのが、新交通ポートライナー三宮駅とJR新駅ビル・三ノ宮駅との連絡です。会見でもこの点についての質問が挙がりましたが、ポートライナー駅舎の改造については必要であれば検討するという市からコメントに留まりました。
神戸空港の将来的な需要増を踏まえると、改造についてはこの好機を逃す術はありません。二者の交通拠点の接続改良についてはコーディネーターである都市再生機構の役割が大きいと思われます。同機構は東京・渋谷駅前での複数事業者による大規模再開発でもコーディネーターと土地区画整理を務めており、調整役としての役割の期待が高まります。
私案はJR駅舎の上にポートライナーの橋上駅を設けるのがベストと考えていますが、コストがかなり掛かるのと技術的な困難さがあるものと思います。ポートライナー8両化が検討されていた頃には駅ビル内に駅舎が拡張されている図面も存在したようです。
既存駅の改造でどこまで動線を改良できるか。改札位置を変更する等の対応は検討して欲しいと思います。
動線改良には地下空間との接続も手を付ける必要があります。現在のさんちか方面からJR三ノ宮駅の改札へは西口も中央口も理想の形で動線が確保されている訳ではありません。
大階段とエスカレーターの先にある地上階の中央改札コンコースへの通路は狭く常に混雑しています。この地下空間への接続は新駅ビル内の1階に中央改札とフラワーロードを結ぶ南北通路を作り、その中央部からエスカレーター、階段、エレベーターのスリウェーで接続する事で、フラワーロードとその地下を中央改札コンコースまでダイレクトで繋ぐ大動脈が確立できます。
こうした開放感と近未来感溢れるシンボリックな地下空間へと誘うボイドが整備されると玄関口としての風格が生まれるでしょう。
新駅ビルが建設される西側に対し、駅前広場の東側は待合・イベント空間としての整備が構想されています。駅前の賑わいを生み出す広場として、これも期待の高まる内容ですが、現在の広場の担う機能であるタクシープールや自家用車の乗入れを別の場所で補完する必要が出てきます。
その補完機能を担うのは必然的に北側の駅前広場かと思うのですが、これだけ様々な再整備が進行する中、何故か北側の広場については全くと言っていい程、これまで何も触れられていません。唯一、一度だけスポットが当たったのは阪急の地下鉄乗り入れが検討された際、三宮での接続はこの北側駅前広場の地下活用が考えられました。広場に面したビルも老朽化しており、これらも含めた再開発や駅前広場の改造もそろそろ検討を開始するべきかと思います。
JR新駅ビルが中心となる駅周辺動線改良はどう進められるのか?新駅ビルえき・まち空間の整備の要となる施設
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神戸市の進める三宮再整備にUR都市再生機構がJRとの仲介役で入ったという今後の事業進捗紹介という会見でしたね。正直言うと、完全に企業側無視で事業を進めていた事実を市長が認めたという感じがしました。
URは渋谷の再開発を進めている実績から仲介役になったということですが、これも参画した国交省に、にっちもさっちもいかぬ事業の援助要請を泣きついた市長から依頼を受けてURに要請した状況ではないでしょうか?
だとすると、神戸市都市局はどうしようもなく交渉力のない部署だと思います。
URにしてもマンションデベである以上、メリットなくては参画する意味がないでしょう。
会見資料に三宮再整備で今後、建替え更新が望まれる地域が描かれていましたが、東門街、サンキタ、琴ノ緒町近辺が含まれていて、反社が多いこの地域に今後はURがどう交渉していくのか手腕を期待しますね。
JRとポートライナーの駅舎ほんと重ねたいですね。
前から気になっていましたが、神戸阪急(旧そごう神戸店)から神戸マルイ方面には意地でも横断デッキを整備したがらない理由は何なのでしょうか?
突拍子も無い事を書く奴だな、と言う批判は敢えて受けますが、神戸空港ーー新神戸駅間は、ポートライナーで直通運転をするのが一番良いと思います。
連節バスとかリムジンバスでは役不足。時間を大切にしたい利用者には、「確実に安全に最短時間で頻発運転」というのが空港利用者や乗り継いで新幹線利用者には、鉄則だと思います。
私の考えるルートは(あの90度どころか110度ぐらい左旋回している、ポーアイから戻った時の三宮駅手前がネックですが)、単線で三宮駅(新設、仮称三宮南口駅)から新神戸駅まで新線を作る方法です。JRオーバーハングの難問は地下化で潜り抜けます。或いは半地下で高架下を補強して走らせる。
つまり、現阪急百貨店の南側というか、かなり南側から、ポートライナー上下線との間に隣接した形で、別線で単線を地下化して、JRの下を通り新神戸駅迄行く。生田川沿いの途中で地上高架化に出るのもアリです。
地下鉄が有るのに二重投資だ、という批判は出るし、実際1時間に新幹線も片道5〜7本、それならポートライナーも単線にして1時間に5本程度で、工費の圧縮が図れます。
説明がマズイのでもう一度言いますと、ダイヤは現三宮駅〜神戸空港駅、または北埠頭行きにプラスして、神戸空港駅〜三宮南口駅〜新神戸駅行きを1時間にデイタイム4本、朝夕5本で十分と思います。
三宮南口駅〜新神戸駅間は途中に駅無し、運転に片道2分間、折り返しの余裕を2分みて、計6分間で1往復出来ます。つまり最大1時間に10本程度の運転が可能ですが、十分にゆとりを取っても、1時間に5本の運転が可能です。
妄想、失礼しました。
同感です。
地下鉄を三宮から阪急に直結し、地下鉄の三宮~谷上は廃止。
そのトンネルを利用してポートライナーを走らせる。なんていかがでしょうか?
フル規格のトンネルがもったいない利用ですが、三宮~谷上の利用客数を見れば、ポートライナーを3分ヘッドで走らせた方が便利かと。
新幹線と空港のアクセスと更に海運を結び付ければ、新しいヒトの流れが出来ると思います。
それにしても、関空が神戸に出来なかったのが悔やまれます。
shiro様
レスありがとうございます。仰る通り阪急電車は神戸市営地下鉄と三宮駅でジョイントするのが一番良いですね。北神急行線って私は乗った事無いので知らないのですが(神鉄は仕事で三木、大村迄よく乗りましたが、完全にバスに負けてます。時間かかり過ぎ、高い)、ポートライナーの頻発運転で十分です。ゴムタイヤなので急坂も粘れます。
関空が逃げていったのは、悔しいですね。当時の市民の判断が先を読めなかったことに起因しますが、宮崎市長ら神戸市幹部、地元大企業も「神戸は港があるから十分。騒音激しいヒコーキは要らん!」という雰囲気でした。私は当時は選挙権が無かったですが、有っても空港反対に1票入れたでしょう。
もうアレさえあれば、神戸市が今の中途半端な都市に落ちぶれる事(とは思ってないですが)は無かったでしょう。しかし、神戸空港が出来て嬉しいですし、一昨年迄は毎年利用していました。
で、このコロナ禍で分かった事が一点。いわゆる観光だけの大都市(何処とは言いませんが)やアクセス抜群だけで伸びた地区も、今や閑散としています。宣言明けで戻りつつありますが、復活には何年もかかるだろうし、元に戻るかどうかは分かりません。ホテル、レストラン、有名店、土産物屋、料理屋が廃業のニュースがよく流れてます。気の毒だとは思いますが、私はあまのじゃくな性格で、「将来を考えずに有頂天になったら頭を叩かれる」と考えてます。ざまぁーみろ、は言い過ぎですが、マスコミが作り出したホットスポットになって、もてはやされた地域や街が廃れるのを見ると、一瞬、気が晴れます。
いっそポートライナーを廃止し、市営地下鉄中央線として新神戸から神戸空港までを結ぶのが輸送力、速さの点でもよいと思います。できれば新神戸ー三宮ー市民広場ー神戸空港くらいの快速便もあればなおさら。
神戸空港と新幹線の接続、ラッシュ時の混雑緩和、医療産業都市としてポーアイがさらに発展する事は考えられますので西神・山手線との兼ね合い、ポーアイ内は既存のレール範囲を用いて経費を考えて地下鉄地上化するかも含め検討してもよいかと。長文失礼しました。