三宮再整備

三宮町1丁目の動きと神戸都心部の空室率

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三宮再開発がいよいよ本格始動している中、都心の地価上昇に伴って不動産取引が活発化しています。JR三ノ宮駅前南西の三宮町1丁目は兵庫県内の路線価において長年に渡り最高値を維持している神戸の一等地中の一等地です。都心商業地として機能していますが、必ずしもこの場所に相応しい高度利用が成されているとは言えません。

特定はできていませんが、この三宮町1丁目において約1,000平方メートルの土地が最近、売却される事になりました。日本商業開発が保有していた当該地を12月27日付で譲渡すると発表。売却先や金額は非公表ですが、26億円以上の譲渡額のようです。ちなみに三宮2丁目の旧メディテラスの土地・建物の取得額は33億円でした。

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さて、その売却される土地とは具体的にどこでしょうか。まず頭に浮かんだのは旧播州信用金庫三宮支店のあった三宮中央通り沿いのコインパーキングです。この土地も転売が繰り返されているようですが、なかなか開発が進みません。敷地面積はちょうど1000平方メートル位ありそうです。

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次に候補として挙げられるのは、前述のパーキングから通りを挟んで正面にある東洋カーマックスパーキング。旧ダイエーリビング館のあった場所です。

もし譲渡される土地がこれら以外の場合、全く予想がつきません。

CBREの2017年第3四半期レポートによると、遂に神戸のオフィスビル空室率は需給バランスの目安となる5%を下回り、4.8%となりました。神戸の都心でオフィスが需要に対して供給が不足している状態です。特に三宮町を含む三ノ宮駅に近接した地区は逼迫した状況に対して、具体的な新規オフィス供給は現状、2021年完成の神戸阪急ビルのみに留まっています。空室率改善は空きのない駅前地区を外した周辺部への移転が相次いでいる事に起因している模様です。

前述の低度利用地2箇所はいずれも好立地で中規模オフィスビルの建設地としても最適です。長年、最適な土地活用が行われておりませんでしてたので、そろそろ開発が進められても良い頃かと思います。近隣の三宮セントラルビルにはビオフェルミン製薬が本社を移転させました。同規模のオフィスビルは建設可能です。

全国で今、最も地価高騰とオフィス賃料上昇が激しいのは京都市です。空室率は驚愕の0.7%。ほぼ全てのビルが満室という異様な状況です。そんな状況にも関わらず、新規供給は殆ど無い上に、老朽化したオフィスビルのホテルへの建て替えや用途転換も相次いでおり、オフィスビル不足に拍車を掛けています。京都中心部では事業所の拡大や新規進出はほぼ不可能です。なぜそんな状況にも関わらず、新規でオフィスビルが供給されないのでしょうか。複数の理由が考えられますが、まずはホテル需要の旺盛さ。土地があればホテルの方が儲かるという構図が出き上がっています。また勢いのあるホテル事業者に土地取得が独占されています。またオフィス賃料上昇率よりも地価高騰率が上回っており、取得した土地にオフィスビルを建てても投資に見合う利益が得られない状況も新規供給を滞らせています。高さ規制の厳しい京都ではフロア数を増やして、オフィスとホテルの複合ビルといった建物の検討も難しく、解決法がありません。そうした状況に嫌気をさした企業は今後、大阪や神戸を含む関西の他都市への転出を検討するところが出てくるかもしれません。

神戸も地価上昇が続いているものの、大阪や京都と比べれば未だ緩やかであり、割安感があります。投資対象としてお得感のある内に、利便性の高いエリアにまとまったフロアを確保できる大型オフィスビル開発を進め、神戸への本社・事業拠点の移転を促進したいところです。

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三宮町1丁目で工事が進んでいた石井スポーツビルの解体は完了しました。

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この土地自体はあまり敷地面積も広くなく、ここに新築ビルを建設してもあまり発展性は見込めません。

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土地を所有する安田不動産は暫定的な利用法を検討しているようです。さんセンタープラザや三宮南西街区の再開発が動き出すと三宮センター街や三宮中央通りを含めてエリアで建物集約と再編が進みそうです。



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  1. ロッキー2 より:

    神戸も昨今のビジネスホテルラッシュでオフィスビルの新築案件は滞っている気がします。
    来年、イーライリリーが磯上オフィスに移転する三宮プラザビルも、ひょっとしたら神戸市役所3号館の部局がごっそり移転すると思われますし、JR駅ビル、市役所2号館など次々再開発が起これば三宮周辺の企業や商業店舗があぶれると思われます。
    進出してくる企業にしてもまとまった床がとれるオフィスビルも少なく、この辺が市行政が三宮集中を図っている割には、プロジェクトの進行ものんびりして何も打開策を持っていないことに起因すると思います。
    前にも言いましたが三宮周辺のオフィスは旧式で階高も低く床も狭く、トイレも和式だったりITインフラ環境もよくないので、たぶん最新型でない場合大手企業には相手にされないのではと思いますね。

  2. 夜景好き より:

    そういえば今週発表されたダイセキさんの本社及び大阪営業所統合移転先が商工貿易センタービルでしたね。
    なぜに今更あのような立地的にもよろしくなく、築年数が半世紀近くにもなるビルへ?と思いましたが、選択肢そのものがないのでしょうね。
    大阪ではホテルやマンション事業者が競い合い、そのあおりをもろに受けてオフィス床が供給されず、健全な経済構造を作り出す環境に成り得ていない状況です。
    その流れは当然神戸にも波及してきています。
    事業拡大を目論む企業の受け皿を早期に整えやすくする環境を、規制緩和等により神戸市は積極的に進めてもらいたいものです。
    といっても結局は肥大化する首都圏に金と人を注入すれば、甘い汁が吸える日本の構造に企業がしがみついているので、一地方でできることなんてしれてるんでしょうけどね。
    この国はなかなか中からは変わらないなー。

  3. イセ より:

    サン、センタープラザもかなり老朽化してます。ここの場所もかなりの一等地であらますが、地権者と早急に交渉し、いち早く再開発をすべきだと思います。

  4. カン より:

    神戸市の、企業進出や開発が停滞している大きな原因の一つに
    公共駐車場の料金の高値維持という、公施設の厚遇政策があります。

    これは昔から声高に叫ばれていたことはある筋では有名な話ですが、
    民業圧迫を理由にして公共駐車場の料金を高く維持し、
    市の財政維持や公務員の福利厚生に充てているという話です。
    ひどい場合は、民業圧迫の民の実態が、市職員や関係者の経営であったりします。
    これを行うと何が起きるかというと、駐車場料金が下がらない為に
    新規にオフィスを起こすよりも駐車場経営の方が遥かに低リスクで儲けが大きいため
    どんどんと都市部の低密度利用が進み、民の資本が逃げ出し
    街中が駐車場だらけになるという事です。
    何よりも街から賑わいを奪い去ります。

    特に神戸のような平地の希薄な土地では影響が大きく、また政令市であるため
    問題が顕在化するまでに致命傷を負う可能性も十分に高く、今まで警戒する声も小さくなかったのですが
    人口減などの事情にとらわれ、表面化する事が有りませんでした。

    有名水族園の駐車場がなぜ公営安価ではないのかなど、神戸市はこの手の話に事欠きません。

  5. 匿名 より:

    市役所2号館内の部署ではやくも来年度から仮移転をおこなうフロアもあるようです。はたして解体までに2 3号館内のフロアが移転できるスペースがあるのでしょうか。新規オフィス情報にも目ははなせないですね

  6. しん@こべるん より:

    神戸市のパーキングは公営なのにちっとも安くないですよね。都心地区の大規模駐車場の有効利用を考える上で、この課題は避けては通れない事かもしれません。2号館の建て替えでは一時的に地下駐車場の閉鎖も考えられます。三宮クロススクエアの整備によって都心の駐車場ニーズがどう変わるのか。

  7. しん@こべるん より:

    その動きはあります。ただここの再開発はバスターミナル地区の比ではない程、大変です。時間は掛かると思います。

  8. しん@こべるん より:

    神戸市の勧めるオフィスビルは基本的にすまいづくり公社管理下の建物になりますね。最新ビルの不足は深刻です。大阪や京都は更に逼迫していますね。

  9. しん@こべるん より:

    京都のオフィスビル不足は深刻さが桁違いですが、それでもほとんど新規供給がありません。難しい問題ですか、神戸は今後の大規模再開発で好立地でのオフィス供給が可能ですので、今後のプロジェクトに期待する他ありませんね。

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