去る11月6日、9日に元町である社会実験が実施されました。大丸前スクランブル交差点周辺及び鯉川筋、三宮中央通、花時計線の三叉路の一部車線規制を実施して、交通にどのような影響を与えるのかを検証するものです。
『元町商店街、三宮センター街、南京町、旧居留地等、神戸の象徴的な地域と接し、ウォーターフロントへ誘う動線である鯉川筋等(大丸前スクランブル交差点周辺)の道路空間を「人々が集い、憩い、また、行き来しやすい空間」に変えていくため、地域や事業者のみなさま、行政の協働のもと検討する』
大丸前スクランブル交差点は三宮駅前交差点、国際会館前交差点と並ぶ都心の主要結節点で、特に前者と比べても人の通行量の多い都心を代表する交差点です。現状でも十分に広い歩道が整備されているとは思いますが、この場所を更に都心活性化に向けて物理的な交通規制を導入してより歩行者空間としてのみならずイベント等も含めた包括的なエリアの活用への布石が今回の社会実験です。
三宮中央通りが整備されたことでこの交差点は見違えるように美しい場所になりました。大丸の開店する時間になると、平日、休日を問わず多くの人が行き交う活気に溢れた場所です。こんな一等地でありながら、周囲の建物は老朽化や低層の建物で立地性を活かし切れていないという側面もあります。
やはり神戸の地域一番店である大丸神戸店の存在が非常にこの交差点の重要度を高めています。また元町商店街・南京町の入り口であり、JR元町駅へのメインアクセス路、三宮センター街の西端、旧居留地が交差するという類まれな一等地であり、スペースの有効活用を図ることで周囲の再開発促進にも繋げていきたいところです。
実際にJR元町駅から大丸方面に向かう鯉川筋の歩道は非常に歩きにくいというのが私の印象です。歩道の幅員はさほど狭くはないにも関わらず常に人で溢れています。道路側に放置された自転車やバイクが場所に加えて、沿道の店舗が看板や商品を並べ、実質的に人が通れるスペースが限られてしまっています。これらの厳格な取り締まりだけでもスペースの確保は可能だと思います。しかし通行量が多いのは事実。ゆったりと街歩きが楽しめる余裕を生むにはやはり歩道の拡張が必要でしょう。
京都では商業の中心である河原町通の車線2線を廃止して歩道幅員を拡張する試みが着手されます。河原町通も通行量の多い一等地にも関わらず歩道は狭く、観光客や買い物客で溢れかえる他、古いアーケードを有していて日本を代表する国際観光都市の風格を感じることができません。河原町通のリニューアルは京都を一変させることは間違いないでしょう。
神戸でも一足先に車道を潰して歩道を拡張する試みは実施されています。旧居留地を歩いて楽しい街に変えようと明石町筋、仲町通等の歩道が拡張されました。
大きく明るくなった明石町筋。大丸や周囲のブランド店をゆったり買い回りができるゆとりの空間が生まれました。正直、歩道幅員の拡張くらいでは街の活性化は望めないのではないかと高を括っていましたが、リニューアル後の明石町筋を見て考えが変わりました。しかし元々この通り自体、幹線道路ではないので、車道を歩道に充てることはそこまで大きな支障が生じることはありませんでしたが、鯉川筋となるとやはり社会実験等を行って、その影響がどこまで出るのかを慎重に見極めなければなりません。そうした意味でも京都の試みは大胆ですね。
同様の歩道拡幅計画は三宮の葺合南54 号線でも検討されています。
元町・大丸前スクランブル交差点周辺と鯉川筋の歩道拡幅の可能性
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
個人的な意見としてはやはり拡張して欲しいですね。
エココンパクトシティを目指しているわけですから都心に車は最低限で十分です。
姫路でも再開発を気に駅前の一般車両の侵入を禁止した場所もありますし。
京都の四条通のバスの本数タクシーの多さでも実施したわけですから、鯉川筋でも何ら問題ないと思いますね。
おりしも昨日京都へ紅葉を見るため四条通を通りました。
無謀にも車で八坂神社あたりまで行きましたが、歩道の拡幅工事をしていたおかげで、渋滞もハンパないですね。
また祇園あたりの歩道や土産物店の混雑も、初詣かと思うぐらいすごいですね。高台寺のライトアップの拝観にも50分ほど並びましたが、改めて京都の観光都市のとしての実力を感じました。
京都に比べれば神戸の混雑振りは可愛い物ですが、是非歩道拡幅してほしいですね。
先日「都心の未来を考えるシンポジウム」に参加してきました。「景観」と「交通」の部会に出ましたが、「交通」の部会で京大の先生が「世界の趨勢は(道路)から(街路)」だと言っていました。車を多く通す道路から、人を長く滞在させる街路と言う事らしいです。
この先生は神戸でもLRTを導入すべきで、「市長の決断が有れば、わずか半年で実現できる」、と言っていました。もしこの先生が市長のブレインだったら神戸のLRTは規制路線のような気がしました。
あと渋谷駅の構想イメージ(未発表)を東大の先生が見せてくれましたが、三宮の参考になるような、多層式のルーフとデッキの素晴らしい物でした。
全ての階層から空が見え、地上へのアクセスが可能です。
三宮では大阪駅のように、駅の中に人を留まらせるのではなく、人を駅から街へ送り出す工夫が必要とコメントしていました。
すみません。上の文章、間違えました。
誤:「規制路線」⇒ 正:「規定路線」
意味が逆になっちゃいますね。
以上、夢想家でした。m(__)m
大阪駅も構造的には、最新の現代建築らしく居住性・アクセス性・導線の練られたすばらしいものですね。特に、最近は小さい子供を連れて出歩くことが多いので、もっぱら車でumieに行くか、電車なら大阪駅界隈のこの2つが多いです。
今の三宮は、雑然としていて道路とも近接していて、とても子連れで廻れる場所ではありません。よく導線を選べば廻れないこともないかも知れませんが、旧態依然とした建物のそごうや、ましてサンセンタービルが目的地では行く気も失せてしまいます。
ところで元町駅界隈ですが、大丸へのアクセスで肝心なこととして、JR東改札口はいつになったらバリアフリー化の対応をするのでしょう?
あれだけのスペースが整備され大階段まであるのに未だに片方向のエスカレーターすら整備されていないのは驚くべきことだと思うのは私だけでしょうか?
バリアフリーでなくとも、せめて市内2位の乗降客数を誇る駅ですから、エスカレーターの整備は市からも要望すべきです。
「人々が集い、憩い、また、行き来しやすい空間」と唄ってるではありませんか。
私が神戸市の行政に望むのは、こういう基本的なところをなおざりにした行いを改めることです。予算規模も実力も政令指定都市として突出しているわけですから、きちんと行政の歯車が合えば大きな実行力があるはずなのに全く生かしきれていないように思えるのは私だけでしょうか。
すみません、禁止キーワードにひっかかってしまい、しかもどの部分がひっかかったかが判らないので、内容の半分程を切り貼りしていてお見苦しくなった点をお詫びいたします。しかも肝心なところが書けていないので意図も伝わり辛いかと思います。失礼いたしました。
とまさん
どういった影響が出るかの社会実験だったようです。特に鯉川筋は一方通行なのでそうした意味でも一度実験しておきたかったのでしょう。仰る通り最初の内は影響あっても皆慣れてくれば何事もなかったようになると思います。。
夢想家さん
京都の観光都市としてのバリューはワールドクラスです。それでも神戸にも外国人観光客は増加していますね。渋谷駅の構想図ぜひ見てみたいです。渋谷もどちらかと言えば他の都心ターミナルよりは駅ビルの存在はこれまであまり無かったと思います。巨大駅ビルの誕生が周辺に及ぼす影響は計り知れません。
カンさん
すみませんね。ご不便をおかけしました。自分でも同じことがたまにあります。不適切なコメントが一時続いていたので防御策として禁止ワードを設定していますが、意図せずに部分的にこのワードに引っかかることがあるかもしれません。
元町駅東口のエレベーターの設置は一応構想はあるようです。今は小さな子供を連れて行こうとすると元町には行けませんね。一刻も早く設置して欲しいです。そごうやさんセンターに行ってもわくわくがありません。セブンアンドアイはなんでそごうを傘下に収めたのか・・・。やる気がないのなら手放して欲しいですね。
車両規制と同時に、周辺部へ安価に利用できる駐車場整備が必要だと思います。みなと公園を人工地盤化して下部を駐車場にするとか…。
umieの成功は、駐車場利用条件の大幅緩和により車での来訪を容易にした事が大きかったのでは?
神戸は観光客や週末の買い物客だけでは成り立たちません。日常の利用に不便をもたらすことになれば、周辺都市の人々が車を理由に駐車施設の充実した大型モールに流れ、地盤沈下に繋がるかも知れません。
何れにせよ、社会実験は欠かせませんね。