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3年ぶりの神戸ルミナリエは初の1月開催で分散型へ 一部有料ゾーン化も 成否の評価の行方は?



コロナ禍で3年に渡って開催を休止していた光の祭典「神戸ルミナリエ」が来年1月に開催される事が公式発表されました。

これまでも例年の開催毎に光の彫刻にテーマが与えられてきましたが、来年の作品テーマは『「神戸、未来に輝く光」
(Kobe, brillando verso il futuro)
』です。

主なメイン会場は以下の4地点となり、これまで仲町通に設けられてきた「ガレリア・光の回廊」は設置されません。

  1. 三井住友銀行神戸本部前
  2. 東遊園地北側芝生広場
  3. 東遊園地南側花時計前
  4. メリケンパーク
ルミナリエと言えば、光の回廊が「顔」的な役割を果たしてきましたが、この設置には都心中枢地区の道路封鎖に加えて、対象が広範囲に渡る事による莫大な警備費用が課題となってきました。

今回は会場を分散させる事で、人の集中を避けると共に、対象が絞られる事によって警備費用の軽減が期待できます。またこれまでは封鎖される道路の沿道にある商業施設や店舗にも負担が生じていましたが、この解消も考えられるでしょう。



今回の特筆される新しい試みは、メリケンパークでの開催ゾーンです。



光の回廊は、メリケンパークに設置される事になり、またこの通り抜けは有料となります。正面にゲートとなる彫刻「フロントーネ」を皮切りに、長さ70mの回廊が構築されます。回廊の先には「希望の鐘」も設置され、入場者が鐘を鳴らす仕組みになります。



東遊園地の芝生広場には例年通り巨大な、円形彫刻「スッパリエーラ」が設置されます。芝生が荒れるので、東遊園地北側での開催は個人的に好ましくないと思っていますが、現在、植えられている芝生は耐久性が高く、また1月であれば、芝は枯れており、真冬の広場の利用者も殆どいない事を考慮しての開催継続となったのかもしれません。



園地南側の光の祭堂「カッサアルモニカ」も例年通り、同じ場所に設置され、また周辺には飲食ゾーンが設けられます。



三井住友銀行神戸本部前は光の広場として、ツリー状の作品や、広場を囲むように光の壁が設置されます。また旧居留地内の要所要所にもバラ窓を意味する「ロソーネ」が設置される予定です。



29回目の開催にして、これまでと大きく開催内容や開催時期を変更する事になった神戸ルミナリエ。新しい開催の形への模索の一歩となります。神戸に人を呼び込む最大のイベントであるだけに、継続性の確保が必至であり、一部ゾーン有料化は有効な手段かと思われます。



開催期間は2024年1月19日~28日の10日間。前回28回の来場者数は約347万人でしたが、開催形式や期間の変更、有料化によってどのような影響が出るのか。来年1月末に判明する事になります。
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POSTED COMMENT

  1. sirokuma より:

    神戸のルミナリエはクリアで清涼感があり独特な美しさのあるイルミネーションですが、元々が阪神淡路大震災のレクイエムから始まっただけにお祭りムードとはかけ離れた所がありお祭り騒ぎ・商業利用を大々的に打ち出しにくい感じがしてどっちつかずになっている印象はぬぐえません。
    大阪の御堂筋イルミネーションは期間も2か月間と長くランドマークレーザーやプロジェクションマッピング、その他出し物もあり方に嵌らない自由度があり規模も世界的なものになってきました。
    震災後28年…今後もルミナリエを続けるならそろそろその意味合いについても鎮魂から復興そして未来に向けたお祭りへと変化しても良いのではと個人的には思います。

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