JR三ノ宮駅の北東一帯に広がる二宮地区。二宮市場を中心に3つの商店会が構成されて、商住混在の混沌とした街並みが広がっています。市内一のターミナル駅から至近距離にあるにも関わらず、休日も人通りはまばらです。
店舗数は年々減少し、残る店のオーナーの高齢化も手伝って街は衰退の一途を辿っており、昭和のまま時間が止まったような雰囲気が漂っています。
集客の核となって来た二宮市場。三宮繁華街の飲食店への卸市場として発展してきました。まさに三宮の台所です。しかし繁華街もかつての輝きを失いかけている事に比例して市場も勢いを失いました。
地元でもこの状況に手をこまねいているだけでなく、何とか盛り上げようとする努力は街中でも見受けられました。しかし状況は非常に厳しく今のままでは商業地域としての維持はままならず、時間と共に土地の売却がどんどん進んで貸し駐車場と賃貸マンションのみの街になってしまう可能性が高いです。磯上通や乙仲通のように安い賃料で若者が起業、出店できるような手作り感のある街への変貌も1つの手ではありますが、個人商店も多いこの街向きではないかもしれません。また立地的にもなかなか人の足が向かい難いロケーションです。
水面下では再開発を睨んでいるのか、かなり土地の買収も進み始めているようです。市場のすぐ横では巨大な駐車場と更地が出現しています。
ここからは私の持論ですが、二宮地区の再開発は必須かと思います。但し、大きな商業床は想定すべきではないと思います。三宮駅から至近距離にあるという好立地性をうまく活用して、都心の上質な商住空間の創出によってエリアの付加価値を高めるべきです。
これには複数のタワーマンションを含む複合再開発にする事も必須かと思います。再開発区域をどこまで含めるかにもよりますが、もし琴ノ緒町2-3丁目一帯を含めた開発として進められるのであれば、うめきた二期の神戸版のように中央には都市公園や緑地を整備できないでしょうか。公立の小中一貫校も街区内に設立して、中央区で逼迫する学校不足を同時に解消します。基本的には民間資金をフル活用する開発にする為、この学校の設置についてもハード面は民間負担にする事を条件に事業協力者を募るべきかと思います。
新長田の二の舞を避ける為、早期に独立した低層商業棟を先行して建設し、地権者の商売ができるだけ滞りなくスムーズに新店舗へ移行できるように全体設計に配慮。民間事業者も利益を出さなければ投資はできませんので、タワーマンションの建設は不可避かと思います。
ここで立ちはだかりかねないのが、神戸市長が提唱し始めているタワーマンション規制です。三ノ宮駅から半径500m以内にタワーマンションを建設する事を禁止するというものです。中央区は最もタワーマンション需要が高いエリアですが、これを敢えて規制した場合、もしかしたらすでに水面下で動いている可能性もある二宮エリアの再開発も暗礁に乗り上げかねません。
駅周辺のフラワーロードや県道21号線沿い、主要業務、商業街区へのタワーマンション建設を規制するのはある程度理解できますが、半径500m以内の一円を規制するという方法は賛成できません。またタワーマンションのみが規制されるのも合点がいきません。タワーマンションよりも急増する賃貸マンションの方がよっぽど街の賑わいを奪っています。目立つタワーマンション規制をプロパカンダに利用しているとしか思えません。もっとデザインの優れたタワーマンションが増えれば景観への貢献も向上する筈です。口酸っぱく唱えていますか、そのデザイン性向上の機会を奪っているのはこれまた神戸市の消防条例です。なんでもかんでもすぐに規制というスタンスは転換するべきです。
二宮地区の再開発と将来の可能性について考える
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商店主はもう商売ごめんだと思っているのでは?
高齢化も理由ですが、そもそも勘定がプラスにならないと
続きませんよね。多くの種類の食材を揃えるスーパーに
客を取られるからだというのがあるそうです。一つの袋にまとめれますし、駐車場があれば車で買いに行けます。さらに
これは親族が商店主から聞いた話ですが、有力な肉屋さんがいない
商店街はダメだそうです。魚屋さんも同列かと思います。
私もウメキタ化には賛成です。六本木ヒルズ並の土地買収をするとなると土地買収だけで5年以上はかかる。
座して死を待つよりかは、雑居ビル、賃貸マンションが空を埋めようというところには、次の未来において死んだ地方都市の未来が待っているのは確実です。
いっそのこと森か牧場でもいいでしょう。六甲山は心理的に遠いですからね。ケーブルがJRせめて阪急まで伸びるといいのですが。
ほどほど、細々に安全安心便利快適で賃貸で暮らしていらっしゃる方への刺激です。
もうちょっと贅沢に暮らして頂きたい。
店構えは典型的な近隣型商店街ですが、商いは「広域歓楽街近隣型」とでも言うべき、
やや特殊な構成ですよね。
・商売を続ける地権者をどのように扱うか
1.再開発ビルの1階に集める?(失敗例多数)
2.「商店街」のまま等価交換で数か所に集約?(合意形成に時間が掛かる)
・「元店舗の民家」に住む住人の扱い
1.再開発マンションへ(マンションでもよければ、まあ無難)
2.区域内で建物付等価交換
3.曳家で移動してもらう(座敷童向け)
4.区域内で個別建て替え(自己負担大)
5.売って区域外へ転居(条件さえ合えば簡単)
なかなかハードルが高そうです。
話は変わって、この地区の大半は第7種高度地区(45m)・容積率300/400%なので、
500m規制無しの現状でもタワマンは難しいのでは?何らかの規制緩和が実施済み?
二宮市場は後継者がいないので、今の商店主がいなくなれば、地権の問題はクリアできそうです。地元の人はでっかいマンションが建つと噂しています。
ただ政党系の開発反対運動団体の巣窟にもなってるので、そこが一番の問題でしょうね。
容積などの問題は地元住民と折り合えば、垂水駅前の再開発マンションのように総合設計制度の活用が可能でしょう。
土地も細分化して、住民も開発に否定的で。置いて行かれるエリアは置いて行かざるを得ないでしょう。都心の高度利用というのはそういうものかと思います。表も裏も、は選択と集中に反します。
点在する華やかな高層ビル街と、その隙間の低利用地区。旭通と一緒の写真はまるでマニラかジャカルタか、東南アジアの大都市のようです。
それはネガティブな意味だけではなく、質は低くとも家賃の低廉なエリアが都心に近接することで、20年、30年かけて、人の入れ替わり、とくに他地域から来る貧しく若い世代の入れ替わりを活性化することにもなるので、結局、二宮のようなエリアは都市には必要なのではないかと思います。
二宮地区は反社会勢力を排除できないことにはどうにもなりません。
琴ノ緒町に計画中のカプセルホテルのハス向かいにも事務所がありますからね。
>マニラやジャカルタ
地上げ中の更地やバラックのような老朽建物と高層ビルの対比は日本でもまだまだ見られる光景です。地価の安い雑多なエリアが都市に必要なのは理解できますが、ターミナル駅の至近距離圏内というのが問題かと思います。
水面下では地上げと解体が進んでいるのも事実です。どこまでを範囲としているかは定かではありませんが。