神戸市の方針として海岸通りの南側となる波止場町1丁目は立地している建物を全て撤去して街から海が見えるかつての景観を復活させる構想実現があります。近接して新港突堤及びその基部地区の再開発計画も動き出している中、これらのウォーターフロントエリアをメリケンパークやハーバーランド等、整備済の西側地区と、どう連携・回遊させるのかが課題です。
暫定的に神戸市は波止場町の岸壁沿いにプロムナードを整備しました。そこそこの歩行者は見受けられますが、抜本的且つ有効的な解決方法ではありません。
またウォーターフロント地区と都心地区間の連携という点においても同様のアクセス性の課題が残ります。これらを解決する有効的な案としてLRTやBRTの整備・投入があります。
神戸市は今年度、BRTの導入検討の一環として、連接バスの運行社会実験を行いました。これについて神戸市議会にて民進党市議が課題の指摘と解決方法の提案を行いました。
指摘: BRTとは連接バスの運行ではなく、専用道路を走り、渋滞や信号等に左右されずに定時運行する交通システムである。今年度の社会実験は単に連接バスを運行させただけ。
課題: フラワーロードを南下し、新港突堤基部地区を抜けた後、メリケンパークに向かうには海岸通り(国道2号線)を経なければならず、渋滞に巻き込まれる可能性が高い。
提案: 波止場町南側の船溜りを埋め立てて道路を整備し、2号線を通らずにメリケンパークやハーバーランドへ向かう。
上記提案はある意味、大胆で面白いとは思いますが、かなりのコストが掛かる事が見込まれるのと、波止場町におけるグランドデザインのコンセプトの礎である都心と海の距離を更に広げてしまう事になります。
臨港道路から京町筋に至るルートは道路の幅員も大きく新交通システムを導入するには十分な条件が整っています。
神戸地方合同庁舎1号館を高層ビルに建て替えて、2号館が移転すれば、波止場町にはスペースが生まれます。船溜りを埋め立てなくても、このスペースの一部(例えば北側の海岸通りに近接した部分)に専用道路や軌道を敷設すれば、一般道の混雑を回避しての運行が可能です。耐震化工事を終えたばかりの合同庁舎建て替えや移転はまだ当分は動くつもりはないという国の意思表示の固さを物語っていることはネックではあります。
波止場町の活用について
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> 建物を全て撤去して街から海が見えるかつての景観を復活させる構想
目の前に阪神高速が有る限り、労多くして益少なしの絵に描いた餅でしょう。
まあ効果はゼロではないので「一定の効果が見られた」とか言って
自己正当化するだけなんでしょうがね。
> 船溜りを埋め立てて
一瞬「おおっ」と思いましたが、多分専用道分(幅10mとか)だけの話でしょう。
阪神高速まで埋め立てるくらい思い切らないと、あまり意味がないかと。
交通機関で時間的距離を縮めようとするほどの遠さでありながら、
たかが10m、或いは数十mの埋め立てで遠くなることを忌避するのは、
虻蜂取らずではないでしょうか。
「街から海が近い」がそれほど重要なら、第2庁舎を撤去した段階で
陸を削って2号線間際まで海に戻してしまうのはどうでしょう?
阪神高速の圧迫感も減りますし、それはそれでいいような気もします。
浜手バイパス以南も埋め立てて、新港突堤西地区とメリケンパークを繋げた方が心理的に海を近く感じられそうですが難しいんでしょうかね。