再選を果たした久元市長が各新聞社の取材に対し、公約の1つとして掲げていた阪急の市営地下鉄西神・山手線の直通相互乗り入れ検討に関して、「本格検討に入る」と述べたと報じられました。
すでに神戸市と阪急は過去1年間に渡って協議を進めてきているようです。阪急の地下鉄乗り入れ構想が明るみに出たのは2004年頃だったと記憶しています。国土交通省近畿運輸局長の諮問機関が答申を出し、相互乗り入れが望ましい路線として挙げられていました。当時、阪急側は2015年頃を直通運転開始時期の目処に考えていたようです。10年後なんてまだまだ先の話だと思っていましたが、すでにその2015年から2年が過ぎています。
当時の神戸市は巨額の工事費用負担や三宮が素通りされる事による拠点生低下、新神戸へ連絡する運行本数の減少等の理由からこの構想には消極的でした。この為、阪急も態度を硬化させて、駅ビルの建て替えは地下鉄乗り入れとセットという方針を示し、膠着状態のまま月日が流れてきました。
事態が変わったのは環境の変化による処が大きいのではないかと思います。神戸市は人口減問題が現実となり、人口を増やす施策を考えるにあたって今後、ニュータウンの住民の高齢化によって衰退する地下鉄沿線を大阪と直結する事で利便性を向上し、沿線人口を増やす事で減少を食い止める一矢になるとの考えがあります。また阪急も梅田本店の建て替えを完了させ、非鉄道事業に注力する中で、次の重点投資先として三宮に狙いを定め、地下鉄乗り入れとは切り離して神戸阪急ビルの建て替えに着手。またそごう神戸店を取得して三宮はいよいよ阪急ターミナルとしての存在感を強めた格好です。
毎日新聞の記事は他社とは異なる興味深い内容も伝えています。
「今年度中にルートや事業費などを含む複数案をまとめる予定。阪急電鉄側も歓迎の意向を示しており、長年の構想が実現に向けて大きく進みそうだ。」
他社は時期は未定としていましたが、今年度中にまとまるならばかなりのスピードです。
「阪急神戸線は三宮まで高架で運行しており、市営地下鉄に乗り入れるには地下化が必要になる。合流地点は三宮付近を想定しているが、三宮以西の案もある。」
阪急は三宮での乗り入れを規希望しているでしょうが、高速長田や板宿から乗り入れる方が工事は難航しないかもしれません。また王子公園から北周りで新神戸に乗り入れる案も検討されるべきかと思います。
「どこから地下化するかは神戸市と検討することになるが、阪急によると五つ前後の案がある。実現可能性が高いのは、王子公園駅-春日野道駅間から西側を地下化する案。狭い春日野道駅を広い地下駅にすることで安全性向上も期待できる。」
5つの案に上記で私が記載した案は全て含まれているのではないでしょうか。
「神戸三宮駅などにつながる高架線も地下化すれば、いま線路がある土地も有効活用でき、三宮周辺の活性化に役立つとしている。」
これが実現するには三宮以西での乗り入れとなる場合でしょう。もし三宮から乗り入れる場合、別の機会に書きましたが、神鉄が新開地から三宮に乗り入れてくれれば、神鉄沿線も活性化し、三宮の拠点性向上にも貢献します。勿論、乗り入れには花隈からの地下化は大前提の話です。
三宮での乗り入れが方向付けられた場合、阪急は神戸阪急ビル建設や三宮駅の改修・美装化を予定通り進めるでしょうか。ビルの建設はその用途から継続出来そうですが、駅舎については簡易な改修に留まる可能性も。しかし乗り入れの実現にはまた更なる10年が必要とされると考えれば、予定通りの計画を続行すると考えるのが妥当でしょう。ビルは将来的に旧神戸阪急ビルを低層部にて完全体復元する構想があるようです。この乗り入れ構想実現を念頭に置いていたのでしょうね。
やはり拠点性を高められる都市は交通インフラにおけるハブであると事が必須です。名古屋の躍進もトヨタやJR東海等のご当地企業が元気な事もありますが、リニア新幹線の影響が絶大です。神戸も空港民営化、湾岸線延伸、そして阪急の地下鉄乗り入れという交通インフラの三大切り札が手中にあります。
三宮からの乗り入れが選択される場合、三宮北側の駅前広場周辺も大きな変貌を遂げる事になるでしょう。広場の拡大や周辺の再開発も含めた一大プロジェクトになるはずです。南側に集中している開発計画ですが、急遽、北側も大きなポテンシャルを示し始めました。本当に今年度中にルートや事業費などを含む複数案がまとまるのか注視していきたいと思います。ちなみにこの発表が久元市長のサプライズではないと思いたいです。これは公約ですから。
神戸市が阪急・市営地下鉄相互乗り入れ本格検討開始
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この記事を見ると阪急は春日野道、もしくは代替の駅で地下化を希望してそうですね。
https://kobecco.hpg.co.jp/8018
阪急だけ地下化してもあの高架はなくならないのでは。
市は新神戸付近も何とかしたいのかな。
危惧することは阪急が阪急三宮~高速神戸間を廃止すること。交通網の充実のため現阪急三宮~高速神戸間を維持したまま乗り入れも実現しないと意味がない。
さもなくば
それは長田兵庫南部、新開地の更なる衰退を招く。
危惧することは阪急が阪急三宮~高速神戸間を廃止すること。交通網の充実のため現阪急三宮~高速神戸間を維持したまま乗り入れも実現しないと意味がない。
さもなくば
それは長田兵庫南部、新開地の更なる衰退を招く。
まず、王子公園~三宮の高架線補修費用よりは新たに地下線建設の方が崩落などの危機管理面からも現実的と考えているのでしょう。
当時の神戸に抗ってまで、高架線で乗り入れしたのにね。
元町駅北側の既存地下線入り口はそのまま維持、花隈公園の真下を通過し大倉山駅接続するのが高低差が少ない接続方法です。
地形的にも現実味はあるが、宇治川の川底がどの高さにあるかですな。
花隈駅のエレベータ工事、そういえば進んでいるのでしたかね。
既存、地下鉄三宮駅に接続した場合。
阪急六甲以西で待避線存在せず、追い抜きできる駅は名谷駅まで存在し無い。
既存のダイヤを維持した上で、退避と折り返しできる駅が西宮北口の次は名谷駅になるのは現実的ではない。
須磨駅まで行くのと同じ距離を走らせるのは輸送効率上、非常によろしくない。
停車しないだけで到達自噴も大して変わらない、追い抜きも無く廃止された快速復活ですな。
新長田駅拡張工事で3線以上
北長狭のビル街整備で三宮駅新設
どんな案が出てくるのかな。
そういえば。
春日野道駅では、以前の 国土交通省大臣 も子供のころに事故巻き込まれてるんですよね。
快速電車のために上沢駅待避線設置説が濃厚
市は乗入で新神戸・谷上方面に向かう本数が減る事を危惧している節があります。新幹線へのアクセスが悪くなるのは確かにデメリットになります。王子公園~新神戸経由で三宮にアクセスできればこの心配は解消されます。阪急にはあまりメリットはないですが。
どの案でも最終的に三宮駅周辺の再開発がうまく進む形での乗り入れが選択されればと思います。
王子公園から新神戸経由は意外現実的かも知れないですね。
王子公園付近の土地。
新神戸までの幹線道路の広さ。
新神戸付近の地下の空きスペース。
三宮の大工事が不要で、既成路線との接続工事のし易さも有りながら、新神戸アクセス向上にも繋がる。
過去に春日野道駅から地下化の話が、わざわざ建設費の掛かる王子公園から地下化に変更された話しにも結びつくし、
高速神戸に乗り入れない話しにも結びつく。
現在の春日野道駅は北寄りに移動。
かわりに現在の位置にはJRが春日野道駅を新設。
大阪へ急ぐ人はよりJRに流れるだろうけど、特急が岡本、夙川に停まるようになった時点で阪急は速度優先ではない事がわかる。
新幹線新神戸駅と阪急が繋がれば、新幹線の乗降数も確実に増え、結果神戸の発展にも寄与するかと思います。
新神戸での乗り入れは確かに三宮をいじらずに済むためコスト的にも有利でしょうね。
もともとの阪急のターミナルだった上筒井復活でしょうか?
ただ現在の地下鉄西神山手線を見ていると、上り線・下り線ともにほぼすべての乗客が三宮で降車しますので、西神方面と新神戸方面が直通している意味は薄く、三宮でぶった切ってもいいように思えます。
阪急乗り入れのこのタイミングでぜひぶった切ってもらい、西神方面と梅田方面を直通に、新神戸方面は…やはり三宮からそのまま南進して港・ポーアイ・空港を目指してもらいたいと切に願います。
新大阪から新幹線に乗っていた阪神間の人々を新神戸へ切り替えられるかもしれませんね。幹線道路の下を通せますから、工事は比較的スムーズに進められるかと思います。春日野道-三宮の地下化では阪急のメリットばかりです。
新神戸-空港間の南北線というのも選択肢として有りですね。ポートライナーでは今後の輸送力には耐えられないのは確実です。
最近西神中央に行く機会がありました。広々としたバスターミナルや駅前広場、百貨店やホテル、駅前ショッピングセンター等、すべてを兼ね備え計画的に配置されていることに改めて感心しました。西神の広さが三宮にあればどれだけ良いことでしょう。ただ久しぶりに行って感じたのは、何か寒々として将来ゴーストタウンになるのではないかということで、昔のような華々しさや憧れは感じられませんでした。
神戸市の人口減少は深刻です。
2017.10.1現在神戸市推計人口 153万2153人(前月比-533)
2017.11.1現在川崎市推計人口 150万4819人(前月比+1129)
川崎市が人口で神戸を抜くのは時間の問題です。
一方、かつてインパクトの乏しかった、西神からバスで南下した明石駅前は、昔と比べて再開発のせいもあり賑やかになった印象がありました。確かに明石駅は、西神中央より大阪へのアクセスは格段上ですよね。
ここは、早く地下鉄が阪急と乗り入れして梅田にダイレクトに乗り入れ、関西圏の西神になってもらうしかありません。
川崎市が人口150万人を超えても人口増を続ける中、神戸市は減少を続け川崎市に抜かれるのは時間の問題です。
最近西神中央に行く機会がありましたが、広々としたとしたバスターミナル、駅前広場、百貨店、ホテル、ショッピングセンター等かつて整備された街を見て、現在何かゴーストタウン的な印象を覚えました。
一方、西神からバスで南下した明石駅前は再開発され、西神中央より活気が満ちていました。確かに明石は、西神中央より大阪へのアクセスか格段勝ってますよね。
ここは、地下鉄が阪急に乗り入れ、名谷以遠の地下鉄各駅がゴーストタウンとならないように祈ってなりません。
阪急電鉄と市営地下鉄の相互乗り入れの検討がされていますが、ぜひ進めるべきと考えます。新神戸、三宮、長田の3案では、新神戸接続がベストと考えます。新神戸に接続になれば、阪急電鉄にとって初めて新幹線駅への接続となり、阪急沿線の利用客の利便性が大いに高まり、これまでほとんど新大阪を利用していたと思われる阪急沿線の新幹線利用客を新神戸駅へ大幅に取り込むことが可能となります。特に中国・九州方面への移動においては優位性が高まると思われるので、関西の西日本への玄関口としての神戸の地位が大いに高まることが期待されます。
三宮の通過駅化を懸念をしているようですが、大阪へは時間も料金も余分にかかることを考えると、あまり心配はないのではないでしょうか。むしろ、大阪に流れないように魅力的な商業施設等を充実させればよいことです。阪急三宮駅の跡地に巨大な開発用地が出現することも大きなメリットです。
11月24日の神戸新聞で新神戸経由が有力案の一つと書かれていますね。
阪急が王子公園駅〜新神戸駅〜地下鉄三宮駅〜西神中央易まで。
神戸電鉄が新開地終点ではなく、阪急線に乗り入れて、今の阪急三宮駅は神戸電鉄三宮駅の終点、各沿線への乗換駅と出来ないもんでしょうか?
JR西日本が三ノ宮駅〜神戸駅〜兵庫駅〜和田岬線経由〜神戸空港駅〜(海底トンネル)〜関西国際空港駅までつなぐことは厳しいでしょうか?
関空〜天王寺〜難波〜大阪〜神戸までの大きな環状線は実現無理でしょうか?