数年前より歩道の拡幅が検討されてきた鯉川筋。特に元町商店街入口から南京町までは歩道が極端に狭い訳ではないのですが、人通りも多く、且つ植栽等、歩行を妨げるものも多く、更に放置自転車もあって常にごちゃごちゃとした印象を持つ場所です。
そしてようやくこの道路改良工事が開始されるに至りました。完成は来年3月末で工期は6ヶ月です。
大丸前田スクランブル交差点周りは歩道も広く広場的なスペースが確保されています。今回の歩道拡幅で南京町という観光名所へのメインアクセス路が大きく改善される事になります。
完成予想イメージです。現在よりも遥かに広く開放的な歩行者空間になる模様です。
今回の工事対象区間です。元町商店街入口付近から栄町通までの全長230mです。
既に仮囲いが設置されて歩道がより狭くなっています。
囲いは車道にも拡大し、路側帯と左側1車線を通行禁止にしています。
実際の歩道はどこまで拡幅してくるでしょうか。現在ある歩道内の植栽花壇は撤去され、路側帯も歩道に含まれる事になるでしょう。
再整備に合わせて舗装ブロックも一新される事になるでしょう。
歩道拡幅によって車道の幅員は減少します。前述の完成イメージでは北行きは2車線が維持されるようですが、仲町通への右折レーンは廃止されるようです。
コロナ以前は南京町を訪れる観光客の為に観光バスが路上駐車し、これが渋滞を引き起こす状況が常態化していました。歩道の拡幅に加えて観光バスの停車場を整備する検討もされましたが、バスの乗降場はスペースの問題から中央幹線に整備されるようです。今後の工事の本格化に合わせて、整備の進捗状況をレポートしていきたいと思います。
鯉川線(鯉川筋)道路改良工事 歩道拡幅工事が遂に始まる!その1は元町商店街入口から栄町通までを対象
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コロナショックによって途絶したインバウンド効果も、そろそろ回復の兆しが見え始めています。
ビジネス客に限定されてはいますが、外国からの旅客を受け入れるようですし、逆に日本からの渡航中止勧告も段階的に解除されるとのことです。
全世界からの入国、政府が来月に一部解禁へ 観光客除く
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd8e3380eb97c55efab68a6d34e71dff5084818c
コロナ前の一人当たり1回の訪日旅行での消費金額の国別の内訳にはこのようなデータがあります。
訪日外国人1人あたりの旅行支出は?2018年訪日外国人旅行消費額(速報)
https://www.globalmarketingchannel.com/column/20190227
オーストラリア人が24万円/人/回、中国人が22万円/人/回、米国人が19万円/人/回、香港人が15万円/人/回、台湾人とタイ人がそれぞれ12万円/人/回、韓国人が7万円/人/回になります。
即ち、豪、中、米、港、台、東南アジアからの観光客を積極的に招くことが日本、ひいては神戸の経済に寄与できる方法であることが見て取れます(韓国からの観光客は、日韓関係の悪化で減少したことが報じられていますが、このデータから見ると韓国人は上客ではなく、減少は特に問題にならないと考えてよさそうです)。
今回の鯉川筋の歩道拡張の案件は、南京町への訪日中国人旅行者の誘導の効率化を目的としたものでしょうが、上の訪日外国人の消費額の記事はクルーズ船の乗客を除いた数字であることに注意が必要です。
実際、上の記事でも「クルーズ客の1人当たり旅行支出は44,227円と確かに一般客と比べるとかなり低い金額です」と記載されており、例え訪日中国人と言えどもクルーズ船の乗客は金にならないことに留意する必要があります。
そのことを踏まえて考えていただきたいのですが、「南京町に観光バスで大挙して押し寄せているのはクルーズ船の乗客か、それともクルーズ船以外の一般の観光客か」ということです。
観光バスに乗ってくる限りはツアー客ですし、都市籍を有する中国人は観光目的であれば日本にビザなし渡航でき、自由に観光できる点を加味すると、観光バスで大挙して押し寄せるのは金にならないクルーズ船の乗客である可能性が非常に高いです。
今回の鯉川筋の歩道拡張については神戸の住民や国内外の一般の観光客にとってもプラスになるでしょうから、歩道拡張自体は問題なくむしろ好ましいことと考えます。
しかし、せっかく拡張した歩道を上客でないクルーズ船の乗客のために使われるのは強く反対します。
クルーズ船についてはオーバーツーリズム・観光公害として問題になっていますので神戸への寄港は規制あるいは重く課税すべきと考えます(高さ規制の前にクルーズ船の寄港を0にするべきでしょう。神戸市の規制の方向性は完全に間違っています)。
30人の集落に週5000人の観光客、住民の生活や環境が破壊される!? 奄美大島・大型クルーズ船寄港地開発
https://hbol.jp/194989
ドラッグストアまみれの街と、たった40分しかいない観光客…インバウンド急増の裏「オーバーツーリズム」と「ゼロドルツーリズム」の落とし穴
https://honichi.com/news/2019/12/04/overtourism/
そしてこのコロナショックを機にアフターコロナ・ニューノーマルでは「ただ無策にインバウンドを目指す方向」から「お金を落としてくれる観光客を招く方向」の高価格帯にシフトしていく必要があります。
ホテルの高級化も然りで、同じようなビジネスホテルを乱立させてコロナ前から過当競争に陥ってしまった轍を再び踏むのは絶対に避けなければなりません。
ホテルも高価格帯へのシフトがアフターコロナのインバウンドでは重要になってくるでしょうね。
日本人が直視できない現実、アジア人観光客が訪日するのは「ただ安いから」
https://www.sbbit.jp/article/fj/37573