須磨水族園

須磨海浜水族園・須磨海浜公園は2023年民営化施設として再整備



1957年の開業から60年、リニューアルオープンからも30年が経過し、施設や設備の老朽化と展示方法についても最新の水族園や水族館のように体験型サービスの提供がてぎずに遅れをとりつつある神戸市立須磨水族園。年間来園者数はピーク時から比較すると、半減以下の約118万人に落ち込んでいます。8年程前からは運営管理を公募によって決定した民間業者に委託しており、現在は国内10位の水族館です。ただエキスポシティのニフレル等は来館者数を公表していないものの推定150万人あると言われており、すますいは明らかに集客力で劣っています。また水族館は維持管理比が膨大で、市の財政負担も大きく、自治体による運営は限界です。神戸市はすますいの改修には建て替えが必要と判断し、これに伴い民営化を決定しました。また須磨水族園だけでなく、同園と隣接する須磨海浜公園も含めた一体的な再整備によって須磨を最新のリゾートパークに再生する構想です。



再整備エリアの西端には市立国民宿舎のシーパルがありますが、この宿泊施設も老朽化が進んでいます。民営化に伴い、同施設の建て替えもしくは大規模改修が整備の必要条件です。また園内にカフェや売店の建設も検討されています。



民営化はパークPFI方式によって行われる予定です。整備を行う民間事業者は今後行われるコンペによって決定し、同事業者が水族館、ホテル、駐車場、カフェ等の整備費用を自己調達し、広場等の公共部分は市が整備費用を負担します。また事業期間は最大30年を目処としています。



優先交渉権者は来年中頃までに決定する予定で約11ヘクタールに及ぶ一大リゾートパークの整備事業費は数百億円に上ると見積もられています。

関西最大のビーチである須磨海水浴場が隣接し、六甲山と合わせて国内屈指の大都市近接型リゾート空間を持つ神戸ですが、これらもインバウンドを含めた観光資源としてはうまく活用できておらず、まさに宝の持ち腐れ状態が続いていました。

六甲山の再生も検討が始められていますが、まずは須磨の再整備を先行させます。すますいが海遊館や沖縄・美ら海水族館以上の人気水族館に生まれ変わらせる事が出来れば、強力な集客力を生む事になるでしょう。合わせて治安悪化によって人気に陰りのある須磨のビーチ再生にも本腰を入れ、一大リゾートの復権を目指さなければなりません。着工した湾岸線西伸部も開通後には須磨への集客を高める事に寄与するでしょう。加えて周辺エリアの渋滞が深刻化しないよう2号線の改造も必要です。

新すますいは新港突堤西地区に建設予定の円型水族館と連携する方法も模索されています。事業者の選定にはこうした点も考慮されるでしょう。それぞれの役割分担を明確にする必要もあります。

すますいの整備の後は同じく老朽化の進む王子動物園も今後の対象になるでしょう。

そして本丸の六甲山。これらは大阪や京都には無い神戸の強みです。神戸の都心にある観光資源たけでは二都には敵わないので、シティリゾートを満喫する宿泊拠点としての都心整備も必要です。



須磨から近距離にある神戸市立須磨海づり公園は今夏の台風被害以来、閉鎖されています。市民の憩いの場として人気を集めていましたが、営業再開については今後の方向性も含めた検討が必要でしょう。淡路にある淡路観光ホテルは日本一のフィッシングホテルとして敷地内で安全に釣りが楽しめ、自分で釣った魚を調理して夕食に堪能できるサービスを提供しています。すますいの再整備と合わせてこの海上海づり公園の移設や統合も検討すべきではないでしょうか。

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POSTED COMMENT

  1. kkbb より:

    わたしは神戸観光圏という構想を持っています。
    神戸を中心としたリゾート観光拠点造りです。
    まず自然に恵まれた淡路島は、北岸は明石海峡大橋を始めとする国営明石公園の再整備計画や民間リゾート計画があり、南岸は鳴門のうず潮や西岸は白砂清松の美しい海岸の宝庫です。
    三田や北神は青野ダム周辺の素晴らしい自然景観や神戸牛の源流三田牛や松茸やビール工場など食の拠点です。
    三木、小野、西北神は街道筋の古民家を中心とした体験型農業を売り物に日本の里山文化の中心地に。おまけにゴルフ場もついてきます。
    以上のように神戸には市内のみならず、市外周辺にもリゾート感覚にあふれた観光資源があるのです。

    六甲山や須磨ビーチは都市リゾートとして最適ですが、富裕層が好むような施設所有のビーチやゴルフ場などプライベート空間がありません。本格的な観光都市を目指すなら、リゾートホテルなら必ず保有しているこのアメニティ空間が必要と思います。
    公共事業しか頭にない市長や行政にそこまで突っ込めるかが神戸観光の課題でしょう。(たぶん理解の外でしょう 笑)

  2. sirokuma より:

    須磨には奈良時代頃から関が置かれ畿内と西国を分ける地だったし、皇族ゆかりの地としての顔もあり、史跡もありますね。ここから舞子にかけての海岸線とか明石海峡大橋は、観光資源としてもっと上手く活用すべきでしょう。その意味で須磨海浜公園の再整備には期待したいのですが、パブコメと一口に言っても、ここは一般地と違い須磨風致地区(第2種風致)ですから、高さ10m以下、建ぺいは40%ですし、都市公園内ですから、都市計画法53条許可が必要となります。地下階は不可、地上3階以下、RC/SRC不可。これまともに適用すると現行建物や施設・ホテルは再建築不可です。こんな土地利用に関するパブコメを募集するなら前提となる条件を公にした上でやらないとあかんのじゃないでしょうか?規制緩和をどこまで認める用意があるのか全く分からない状態では提案のしようが無いし、規制を無視して提案したとしてそれがどれ程良い提案であっても、役所の都合で自由に操作できるってのはおかしいと思うな。

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