「次世代のクリーンエネルギー」として注目を集める水素。二酸化炭素(CO2)を排出せずにエネルギーを生み出せる存在として期待されていますが、「どうやって運び、どう使うのか?」という大きな壁が存在します。その課題に最前線で挑み、世界をリードしているのが川崎重工です。
1. 川崎重工が目指す「国際水素サプライチェーン」とは?

水素を社会のインフラとして根付かせるために、川崎重工が提唱しているのが「つくる・はこぶ・ためる・つかう」という一気通貫のサプライチェーン構築です。
特に困難とされるのが、気体である水素を大量に運ぶ「はこぶ(輸送)」のプロセス。川崎重工は、水素をマイナス253℃まで冷却して液化し、体積を800分の1に縮小させて運ぶ技術を強みとしています。
この技術を活かし、海外で作られたクリーンな水素を大量に日本へ運ぶ「国際水素サプライチェーン」の実現に向けた実証・建設が加速しています。

2. 【神戸】「つかう・ためる」の実証を先導するパイオニア拠点
神戸市は、川崎重工の水素事業における「技術実証の原点」とも言える重要な地域です。
① 世界初の液化水素荷役基地「Hy touch 神戸」
神戸空港島には、世界初となる液化水素受入ターミナル「Hy touch 神戸(ハイタッチこうべ)」が設置されました。海外から運ばれてきた液化水素を安全に受け入れ、貯蔵するための最先端設備が集約されています。島
② 市街地での「水素100%」熱電供給実証
神戸市ポートアイランドでは、川崎重工製の水素ガスタービンを用いた実証実験が行われ、市街地において世界で初めて「水素100%」による熱と電気の供給(CGS)を成功させました。地域コミュニティにクリーンなエネルギーを届ける「未来の街のモデル」が、すでに神戸で動き出しています。

3. 【川崎】大規模な商用化へ向けた「巨大供給拠点」の誕生
神戸で培われた実証成果をベースに、首都圏の需要へ応える本格的な商用化の舞台として動き出しているのが「川崎臨海部」です。
① 大型ターミナル「川崎LH2ターミナル」の整備
川崎市の扇島地区では、日本水素エネルギー(JSE)等とともに大型の受入拠点「川崎LH2ターミナル」の整備を進めています。大型の液化水素運搬船を受け入れ、首都圏へ水素を供給するための巨大な玄関口となります。
② 国内最大級の「水素液化プラント」と製造設備の着工
川崎臨海部では、1日あたり50トンの水素を冷やして液体にする国内最大の水素液化プラントや、都市ガスから高純度水素を作る製造設備の建設が相次いで発表・着工されています。2020年代後半から2030年の商用化に向け、生産と供給のインフラが一気に整いつつあります。
4. なぜ「神戸」と「川崎」なのか?

神戸と川崎での取り組みを見比べると、川崎重工の明確な戦略が見えてきます。
神戸:技術を創り、実証する「イノベーションの起点」
運搬船の確立、荷役ターミナルの実証、地域コミュニティでの利活用など、小〜中規模で確実に安全技術と運用ノウハウを蓄積。

川崎:技術を拡げ、本格普及させる「大容量社会実装の拠点」
巨大な需要が存在する首都圏臨海部にて、大型船の受け入れや超大型液化プラントを構築し、商業化に向けた本格的なスケールアップを推進。
神戸で「生まれた」技術が、川崎という日本の産業の中心地で「実る」。この東西2つの拠点を軸に、川崎重工は2030年代の水素エネルギー本格普及に向けたロードマップを着実に歩んでいます。

川崎重工全体としては、2030年度に売上収益3兆3,000億円超(事業利益3,300億円超)を目指す中長期経営計画を掲げていますが、水素事業はこのうち約10%弱を占める重要な成長エンジンとなります。 2027~2030年度の4年間で計画している成長投資(約5,500億円)の中でも、水素サプライチェーン構築やガスタービン(水素専焼・混焼技術含む)等のエネルギー分野に重点的に資金が配分される方針です。 神戸のトップ企業としての更なる飛躍が期待されるでしょう。好調な業績を神戸の街づくりへ還元する流れにも期待を寄せたいと思います。
脱炭素の最前線 川崎重工が挑む「水素社会」のリアル — 神戸と川崎から始まる次世代エネルギー革新
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川崎重工と言えば、その名前から川崎市が本社かと勘違いされている方も世間では多いかと思いますが、皆さんご存じの通り創業者の名前です。
明治の15大財閥の一つであった神戸川崎財閥(松方コンチェルン)の松方幸次郎氏が初代社長(当時は川崎造船所)になり、神戸ゆかりの大企業となりました。氏は神戸新聞の初代社長であったため、神戸新聞松方ホールにも名を残されています。
個人的には川崎重工と言えば「KAWASAKI」の方が学生時代から馴染みが深いです。
特に海外では1970年代にグリーンモンスターと言われたカワサキのバイクがレースで大活躍し、そのライムグリーンのボディーカラーからそういう異名で恐れられていました。
その後大型バイクの「ニンジャ」シリーズや、オフロードバイク「KLX」シリーズなどで、HONDA、YAMAHAなど大手とは一線を画した武骨で、個性的なバイクで、熱狂的なKAWASAKIファンが世界中にいます。
私も今はバイクに乗ることも無くなりましたが、車の運転中にあのライムグリーンの車体を見かけると、そのライダーのバイクへのこだわりと「KAWASAKI愛」を感じます。まあ、「男のバイク」と言うイメージですね。
メリケンパークにあるカワサキワールドには、造船、重工業系の展示以外にもバイクも多数展示されていますので、ハーバーランド方面に行ったついでに覗かれたら如何でしょうか?