本格的な建設工事が進行している神戸空港サブターミナル整備事業。新ターミナルの開業まで1年未満の中でターミナル周辺についても工事が開始されました。
既存ターミナルと新ターミナル周りの道路の整備が行われています。サブターミナルの飛行機の搭乗はランプバスでのハンドリングとなる為、駐機場とターミナル間にはしっかりとした動線が必要です。
ターミナルビルは駐機場に隣接しているのが通常です。当初はこのサブターミナルも既存ターミナルビルの一直線上に建設される計画で、エプロンに接していました。しかしターミナル間には管制塔や消防施設等があり、ポートライナー神戸空港駅や既存ターミナルからのアクセスが悪い事から、これらにより近い場所に配置転換され、且つエプロンからは離れました。
サブターミナルの建設現場では基礎工事が進められていましたが、いよいよ次の工程に移行し始めました。
東側より遂に鉄骨建方が開始されました!ターミナルビルの大部分の基本構造は鉄骨造2階建て。この東面がファサードとなります。
鉄骨建方が開始された部分はイメージパースの左奥の部分となります。
まだ一区画のみの骨組みですが、これから敷地全体へと広がっていく事になります。この部分は吹き抜けではないので、2階の床のデッキプレート設置も進められているようです。
様々な建築資材が運び込まれています。このサブターミナルは当初、事業費も圧縮傾向にあり、あくまでも既存ターミナルの改修・増築を進める上で、暫定施設的な位置付けが色濃いのではないかと推測されていましたが、配置変更に伴った施設計画の転換、新ターミナルへの投資額増によってより恒久的な整備に切り替えられた感が強まりました。
この計画変更によって延床面積も拡大し、建物の風格も大きく向上しました。そもそも整備事業者を選定する事前の神戸空港サブターミナル整備事業者選定委員会にて、この新ターミナルビルの整備は将来像も睨んだ設計事項が設けられていたようです。
- 将来的にサブタ ーミ ナルの2階に歩行者デッキが接続できるように整備を行うこと
- 航空需要の拡大に柔軟に対応するため、サブターミナルを将来増築できるように整備を行うこと。
何故か神戸空港サブターミナルの取材日は雨に見舞われる事が多く、既存ターミナルからの撮影は窓が濡れて画像処理を掛けても鮮明さに欠けてしまいます。
来年3月にはここにCIQ施設を含めた国際線タ機能を有するターミナルが誕生する事になります。このターミナルが日本の玄関口となる日が遂にやってくるのです。
駐機場の拡大整備工事も順調に進行しているようです。駐機場からランプバスに乗車としてターミナル入口までの所要時間はどれくらいでしょうか。いずれにせよ数分の距離なので苦ではないかと思いますが、唯一、雨天時のみは少し邪魔くさいかなと思います。
管制タワーの西側にターミナルとエプロンを結ぶ連絡アプローチが整備される予定です。今後のターミナルビルの鉄骨工事の進捗が楽しみです。
神戸空港は国際化に舵を切って駐機場や旅客ターミナルの拡張整備を進めています。サブターミナルの鉄骨建方開始は視覚的に進捗を実感でき、将来への期待感が止まりません。
まさに“関西圏の羽田空港”となる大規模国際空港への第一歩です。将来、中四国を含む西日本の中核空港を目指して欲しいですね。
今までは関空に国際便を独占させ、最強の交通インフラである関西3空港を最大活用しない愚策により、成長インフラの乏しい関西経済の衰退を加速させていました。
復権の手始めは2025年夏便からの40往復便増加枠と国際チャーター便運航。複数の航空会社が水面下で積極的に準備を進めていると聞いています。神戸空港から国際線を利用するのが楽しみです。
サブターミナルは、やはり将来的に既存ターミナルとの接続を
見越した設計事項が設けられていたのですね。
イメージパース上の左奥部分、丁度鉄骨が組まれ始めた辺りの
壁面と拡張された既存ターミナルの2階とデッキ接続されるの
ではと予想しています。デッキにはムービングウォークが
併設されるのかも気になる点ですね。
また屋上フロアも、更に上階へと増築できる仕様に
なっているのではないでしょうか。
それによっても、将来の国際線・国内線の就航増便に
対応が可能な設計内容である可能性が高いですね。
建設工事が進むサブターミナル、拡張される駐機場、
それに伴い見直される歩行者動線など、
国際化を目前に控え、ハード面が整えられる神戸空港の
今後に目が離せません。