神戸市役所本庁舎2号館の再整備計画は、当初より超高層複合ビルとし、最上層にはこれまで神戸には存在しない五つ星ホテルの誘致が検討されてきましたが、旧2号館の地下躯体解体工事が遂に開始され、来春よりいよいよビル本体工事がスタートする予定となっており、ホテルプランドの発表に期待が高まっていました。
読売新聞が報じたスクープによると、進出が調整されているのは、米国ヒルトングループの最上級高級ブランド「コンラッド」。現在は東京、大阪にのみ出店しており、来年には名古屋、27年には横浜での開業が予定されており、神戸はビルが完成する29年以降になる模様ですが、コンラッドのある都市として神戸の都市格の向上や訪日客へのアピール力が高まる事になるでしょう。
報道では、庁舎内に高級ホテルを誘致するのは珍しいとされていますが、これは誤解を与えかねない表現です。正確には「複合ビル内の一部に市庁舎が入る」が正解で、約7.7万平方メートルの建物の延床面積の内、庁舎機能は僅か1.5万平方メートルに過ぎず、ビルの建設や床の大半を占める商業、オフィス、ホテルはオリックス不動産を代表とする民間企業コンソーシアムが保有・運営します。
複合ビルの規模や高さ、デザインについては、当初の発表から幾度の変遷を繰り返し、確認されている最終案は地上28階 高さ140mでした。その後、建築費の高騰等から設計の見直しが検討されている事によって着工が遅れている懸念が生じていました。この遅れについては、今春から就航の始まった神戸空港の国際チャーター便の動向を見守っていたという事も考えられます。
国際チャーター便は非常に好調で、30年に予定されている定期便への移行にも期待が高まっています。新2号館上層階へのコンラッド進出は、その追い風をまさに体現する出来事でしょう。ヒルトンからの正式発表が待たれるところです。雲井通6丁目北地区のバスターミナルII期ビルの上層部もホテルが誘致される可能性もあり、立地の良い同ビルにも五つ星ホテルの開業が考えられます。
訪日客数において、関西では大阪、京都の後塵を拝してきた神戸。これに伴い外資系ホテルの進出も遅れを取り、最近では奈良にも置いて行かれる雰囲気がありました。九州では福岡、長崎、鹿児島、中四国では、広島や高松、北陸では金沢、北海道では札幌と、地方都市にも次々と外資系ホテルが進出を遂げる中ですが、来年から市内の一部のホテルがマリオット傘下のホテルにリブランドされる計画も進行中で、神戸の巻き返しが始まります。コンラッド進出は、その象徴となるでしょう。
神戸市役所本庁舎新2号館に誘致される五つ星ホテルはコンラッド!ヒルトン最高級ホテルが29年に開業?
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