栄町通

栄町通4丁目交差点付近の開発状況 業務・商業利用地の縮小が続く


栄町通4丁目交差点の南角地で建設されている(仮称)神戸市中央区栄町通4丁目計画。サムティが地上15階建の賃貸マンションを計画しています。何年もの紆余曲折を経て、ようやく着工に至りました。



現在はタワークレーンを使って鉄筋コンクリート造の地上躯体構築中で、2階まで成長しています。西側に隣接した土地は老朽化したオフィスビル跡地で更地の状態が継続しています。



賃貸マンションを開発するE-GROUVの管理地となったようですので、こちらも賃貸マンションが建設される可能性が高く、サムティのプロジェクトが完了後、着工するものと予想されます。



交差点付近ではまだ北西側の角地付近はコインパーキングとなっており、高度利用が進んでいません。南側の二つの角地は住宅で、北東はテナントビルです。こちらも商業利用が望ましいですね。



近隣には更地も存在します。商業ビルの建設計画があったようですが、白紙となったのか何年も更地のままです。多額の固定資産税が発生しているものと思われますが、着工の兆しは今は見えません。ワーク商会がテナントを募集しています。



栄町通はごく一部の建物を除いて、9割以上の確率で、建て替え用途は共同住宅となっています。老朽化したテナントビルや自社ビルも多く、これらは皆、売却されて賃貸マンションとなります。業務・商業地区は駅前周辺に縮小・集積していく構造変化は止める術は無さそうです。



栄町通4丁目から少し東に進むと、広島銀行支店ビル横で新たに建築中の建物が現れます。(仮称)LiveCasa神戸元町新築工事です。



既にタワークレーンが登場し、基礎工事が進行しています。



施主は長谷工コーポレーショングループの長谷工ライブネット。マンションに特化したゼネコン・長谷工が賃貸マンションの建設・経営にも乗り出しています。ただ施工は何故か自社グループではなく、栗本建設工業が受注。



昨今の建築費高騰と建設業界の人手不足問題は賃貸住宅市場に影響を及ぼさないのでしょうか。当然、建設費は増大しているので、完成後の家賃は上昇する事が予想されますが、それだと既存の住宅との競合で不利になります。ただ賃貸マンションの建設の勢いに衰えは見えません。都心の縮小化によって生まれる余剰地はこれからも増えると思われ、賃貸マンションがその受け皿になる構造は継続していくでしょう。その分、駅周辺の超高度利用は必須とし、低度利用地には税制面で厳しくする等、メリハリを付ける必要がありそうです。

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