栄町通3丁目にあった神戸博愛病院は老朽化に伴い2012年に西元町駅に程近い元町通7丁目へ移転しました。新病院はワコーレシリーズのマンションを多く手掛ける瀬戸本淳設計事務所が設計を担当したなかなか病院としては洒落た建物になりました。
そしてこちらが旧病院の建物です。新病院の竣工後、解体撤去されました。
解体後はコンクリートで舗装されてフェンスが張られ、塩漬け状態で3年間そのままでした。周囲の老朽化した建物や駐車場が次々へとマンションへ建て替わっていく中、恐らくこの土地の再開発もマンションだろうと思っていました。
しかしその期待は良い意味で裏切られました。現地に開発行為に関する工事の許可標識が掲示されました。この標識は住宅開発でない場合で一定の規模に満たないと掲示されます。住宅開発もしくは一定規模以上の業務、商業、宿泊施設には建築計画のお知らせが出ることになります。
この土地を購入したのはマンション開発業者ではなく兵庫県信用組合でした。同組合は昭和26年設立の地方金融機関で兵庫県内一円に24店舗を展開しています。
工事名称は(仮称)く兵庫県信用組合本部増築計画。設計は三菱地所設計、施工は大林組が担当します。やはり金融機関だけあって、工事の発注先も手堅いですね。工事の期間は来年末までとなっています。
工事名称が増築工事とある事が気になるかと思いますが、開発用地に隣接して同組合の本部ビルがあります。
実は旧神戸博愛病院は兵庫県信用組合の有する2つの建物にサンドイッチされていたのです。奥の大きな建物が同組合の本部ビル、手前の建物は同組合の本店営業部ビルです。マンションだと思っていた土地に金融機関のオフィスビルが建設される事になったことはかつての金融街であった栄町通には喜ばしいことです。栄町通沿いに現在残る唯一の都銀・りそな銀行神戸支店も年内に三宮へ移転します。それでも地銀の支店は栄町通には複数まだ存在しています。今年はトマト銀行が建て替えられましたし、三宮の阿波銀行も建て替え中。地方金融機関にも再編の波が押し寄せているようですし、生き残りを掛けて新たな投資に踏み切っているのでしょうね。建設工事が始まったら定期的に様子をレポートしたいと思います。
神戸博愛病院跡地の再開発
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両ビルに挟まれた土地をどう活用するのか興味津々です。
理想を言えば業務拡大のための一体的な建て替えにて業績をUPしていただきたいのですが。
こちらは期間が2年以上ありますから現空地と西側の建物を一体にするのではないでしょうか。
西側建物は何年か前に大規模修繕していましたし。
一体にした後、東側本店を取り壊し
て駐車スペースと予想。
tetさん、とまさん
確かにこの規模の建物としては工期が長いですね。旧建物の基礎がまだ残っている可能性もありますが。どういう再開発が実施されるのか楽しみです。なぜ神戸には建築計画のお知らせをすべての建物に義務付けないのでしょうね。