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このGW前半を使って4年ぶりに九州主要都市行脚を行なってきました。3泊4日で4都市を巡る強行スケジュールで体力的にかなりきつかったのですが、4年を経過した各都市はコロナ禍を潜り抜けながらも大きく変貌し、インバウンド需要と新幹線の効果によってもたらされた九州の底力とポテンシャルを非常に強く感じる旅でした。そして神戸の置かれている状況や出遅れ感もまた更に痛感した4日間でもありました。しかし勢いのある九州の諸都市を訪れる事は強い刺激にもなり、神戸の行政、民間企業、一般市民も含め、是非とも外にも目を向けて、現在進行中や今後、計画される開発プロジェクトにおいて、成功事例は参考にし、積極的に採り入れて欲しいと思います。
まずは怒涛の如く再開発が進む急成長の最右翼である福岡のプロジェクトからレポートを開始したいと思います。その中でも竣工してまだ間もない天神ビックバンの目玉プロジェクト「福岡大名ガーデンシティ」を取り上げます。
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福岡大名ガーデンシティとは?
福岡大名ガーデンシティとは、天神地区で福岡市が進めている民間ビルの建て替え促進プロジェクト「天神ビッグバン」に認定された中核プロジェクトの一つで、天神エリアの北側を東西に渡って横断する明治通りにあった大名小学校の跡地約1.3ヘクタールを積水ハウスを代表企業とする企業コンソーシアムが進めた大規模再開発計画です。
敷地内には天神初となる高さ100mを超える超高層ビル「福岡大名ガーデンシティ・タワー」やレジデンスと公民館やクリニック、創業支援施設等の入る「福岡大名ガーデンシティ・テラス」、芝生広場やステージ等のある「福岡大名ガーデンシティ・パーク」から構成されています。
福岡市立大名小学校の校舎は解体せず、リノベーションを施し、用途を変更して保存する形で開発を進める事になった事もこのプロジェクトの特徴です。
天神ビッグバンは、2015年からの10年間で天神地区にある民間ビル30棟を建て替える事を目標に掲げ、街の連続性や機能、緑化、ユニバーサルデザイン等の項目に優れる開発案件に対して、容積率のボーナスや高さ制限の緩和措置のインセンティブ与える制度で、これまでに既に建築確認申請数で59棟に達し、目標を大きく上回る成果に結びついています。
福岡大名ガーデンシティの施設断面図です。
天神/大名の新ランドマーク 福岡大名ガーデンシティ・タワー
この開発プロジェクトのメインとなるタワーは地上25階 地下1階 延床面積91,600平方メートルで、高さは111m。現時点においては天神地区で最も高い建物です。
中央に切り込みを入れたようなタワーの外観デザイン。分切を入れてスリットを設け、更に片方をセットバックした特徴的な意匠が目を惹きます。
ガラスのタワーは地上5〜16階の12フロアが主要用途のオフィス、17〜24階はホテルフロアとして、ザ・リッツ・カールトンが九州初進出します。
低層部から切り込みの入った巨大なスリットのファサードが格好良いです。
直角三角形の積木を並べたようなデザインはまるで巨大なサンドイッチのようですね。
1階の外構周りの様子です。ピンコロ石が敷き詰められている部分は地下駐車場のアプローチ。
駐車場は車で訪れたホテルの宿泊客や商業ゾーンの来客者の利用が見込まれます。
そしてザ・リッツ・カールトン福岡のエントランスと車寄せ。質実剛健で、かなりシンプルな造りになっています。
マリオットグループの高級ブランドであるザ・リッツ・カールトンは、国内では東京、大阪、京都、栃木・日光、沖縄に進出。福岡は6番目となります。尚、ホテル開業日は6月21日に決定しています。
商業ゾーンとなっている地上1-2階の中央スリットから敷地内部へと誘うアプローチ空間が形成されています。
スリット真下の開放的な広場空間はガーデンパークへの動線も兼ねています。
2層吹き抜けのシンボリックな商業ゾーン。左右にテナントが並びます。吹き抜けの天井にはシルバーのアルミルーバーを連ねたメタリックな質感が先進性を醸し出しています。
新たに植えられた木々と共に交互に並ぶデザインサイン。
建物の形状とも共通の不思議な形をしたデザインサイン。天神ビッグバンの認定プロジェクトには、敷地内に、これを示すロゴや解説を掲示する義務が課されているようです。
そして最も目立っているのが、中央のデジタルサイネージ。四角形のタワー状で4面全てに高輝度LEDが埋め込まれています。
カラーディスプレイでは様々な広告PR映像が放映されているようです。
公開空地内には数多くのサインが設置されており、まるでオブジェ作品のように連なっています。
光沢性が強く、コントラストも高めで、視認性とデザイン性が良くスタイリッシュ。
広場からスリット部を見上げます。
1-2階の商業ゾーンは「BIO SQUARE」と名付けられ、“街なかで出会う GARDEN GATE”をコンセプトに、全18店舗が集う予定です。
1階の吹き抜けアプローチに面して、4月6日に3店舗が先行開業しました。
残りの15店舗については、福岡にふさわしいファッション、グルメ、カルチャーを体現する個性豊かな店舗が出店予定との事で、6月8日(木)に全面開業を予定しています。
BIO SQUAREの吹き抜けアプローチをパーク側から眺めた様子です。
南面のスリットを見上げた様子です。
BIO SQUAREとザ・リッツ・カールトン福岡がオープンする6月以降はもっと賑わう施設になりそうです。
北面の明治通り側に設けられたオフィスフロアへのエントランス。オフィスのテナントは絶賛募集中のようです。天神ビッグバンの第一弾プロジェクトとして一足先に完成した天神ビジネスセンターにはジャパネット等の著名企業が進出しましたが、こちらのタワーにはどんなテナントが集うのでしょうか。
この福岡大名シティガーデン・タワーには商業、オフィス、ホテルという複合機能によって構成されていますが、更なる付加価値が与えられています。Part2では、敷地中央の福岡大名シティガーデン・パークや大名小学校校舎を活用した施設「Fukuoka Growth Next」等について取り上げたいと思います。
天神には既に多くの商業施設や店舗がひしめく他、天神ビッグバンによって更に複数の巨大再開発プロジェクトが進行しており、業務・商業双方のテナント誘致合戦が熾烈を極めそうです。
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いつも楽しく記事拝見しております。
今回は福岡市が年一回開催している東京での大規模な企業誘致セミナーに偶然たどり着いたので、共有します。
共有の理由は2つあります。一つは、福岡市中心地開発で諸刃の剣となっていた空港立地の近さが、天神ビッグバンと博多コネクテッドを通してどう変わったか立地企業側の視点で語られていることです。もう一つは、デベロッパーピッチという形で、天神ビッグバンと博多コネクテッドの代表的デベロッパーがまとめて物件アピールしているセッションがあるためです。
いずれも過去の取り組みでは見られなかったもので、珍しいと思います。
動画もあるので、倍速で(笑)ご視聴頂くのも良いかと思います。
■URL
https://fukuoka-ricchi.com/