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地域探訪: 名古屋・名駅エリアでもオフィスビル新規開発が続く リニア新幹線開通を睨んでの動き

JR名古屋駅前では数年前まで空前の再開発ラッシュが起きていました。ギネスブックに世界一の駅ビルと記録されたJR名古屋駅のJRセントランルタワーズを中心に高さ200mを越える超高層ビルが林立し、国内でも有数の高さを誇るビル群に成長を遂げた大ターミナルです。



メインのタワー開発はひと段落を迎えましたが、リニア新幹線の名古屋駅を地下に構築する大工事が進行する中、名駅では以前の規模とは行かないまでも、引き続きオフィスビル開発が進行しています。



大手デベロッパーの三井不動産は同社が名古屋駅前に保有していた三井名古屋ビル北館を建て替え、昨年1月に「名古屋三井ビルディング北館」を竣工させました。



地上20階 地下2階 延床面積29,450m2の複合ビルで主用途はオフィスですが、地下1階から地上2階は商業施設で構成されており、GUCCIの旗艦店が入居しています。



名古屋三井ビルディング北館の周辺では多くの大型ビルが林立しています。



名古屋三井ビルディング北館の向かいに聳えるのは同じく三井不動産が開発したモード学園スパイラルタワーズです。



名古屋三井ビルディング南館・東館跡の再開発プロジェクトとして誕生した日本国内で最も奇抜なデザインの超高層ビルと言えます。地上36階 地下3階 延床面積48,988.96平方メートル 高さ170mで、1階から36階が「名古屋モード学園」、「HAL名古屋」、「名古屋医専」の3つの専門学校から構成されています。



捻じりを表現したスパイラル状の建物はどの角度から見ても全く同じに見えません。



名古屋三井ビルディング北館に隣接して建設されているのは、「名駅4丁目OTプロジェクト/名駅4丁目オフィス開発計画」です。



この土地には三井ビル北館、菱信ビル、白川第三ビルの3棟のビルが建っており、全て解体されて上で土地を集約した一体的な開発が期待されていました。土地の敷地面積から新たなる200m級の超高層タワーの建設が可能でしたが、最終的に集約化に失敗し、それぞれの単独開発という結果となりました。



名駅4丁目OTプロジェクト/名駅4丁目オフィス開発計画は地上16階 地下2階 延床面積19,932.37平方メートル 高さ79mのオフィスビル開発です。大成建設が設計・施工を手掛けています。



名駅4丁目OTプロジェクト/名駅4丁目オフィス開発計画の隣には名古屋を拠点とする大手商社・豊田通商の本社が入るセンチュリー豊田ビルです。豊田のお膝元である名古屋経済の原動力は自動車産業によって支えられています。



前述の開発エリアは名古屋駅の南側に集中していますが、駅前西側にも桜通を中心として開発領域が拡大し始めています。



左のマリオンとアルミカーテンウォールを山状に組み合わせた特徴的なファサードを持つオフィスビルは名古屋ビル桜館。「幕開け」をイメージした外装です。今年3月に竣工したばかりの地上12階 地下1階 延床面積1.1万平方メートルの建物です。



そして名古屋ビル桜館に隣接した土地も大規模な解体工事が進められており、再開発が進められる事はほぼ間違いありません。



名駅周辺のこれまでの巨大ビルプロジェクトと比べると、取り上げた開発の規模は小さいですが、まだ名駅には開発余地が残されており、再び大規模なプロジェクトが浮上する可能性を秘めています。名鉄百貨店を中心とする再開発も控えており、リニア新幹線の開業に目処が付く頃には更なる飛躍が見込まれる事でしょう。やはり交通インフラ整備に伴う都市のポテンシャル向上は絶大な効果を発揮します。神戸には空港を活かす以外に道はありません。
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