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昨日の記事でご紹介した名古屋・栄地区のオアシスである久屋大通公園周辺では老朽化したビルの建て替えラッシュによる再開発が目白押しです。JR名古屋駅周辺の大規模再開発に対抗し、名古屋最大の都心中枢商業エリアである栄が巻き返しを図り始めました。
まず狼煙を上げたのは久屋大通沿いにある中日ビル。東海地方最大のメディアである中日新聞社保有ビルを建て替え、超高層複合ビルに再開発するプロジェクトです。
地上31階 地下4階 高さ170mと完成時は栄エリアで最も高い高層ビルになる予定の複合ビルは以下の構成になります。
- ホテル 23-31階
ロイヤルパークホテルズ&リゾーツが250室の宿泊主体型ホテルを開業。客室の面積は栄地区最大級になる計画で、23階にレセプションと一般利用も可能なレストランもオープン。 - オフィス 9-22階
14フロアの賃貸オフィスは貸床面積約 32,000平方メートルで、基準階面積は約 2,300平方メートルと栄地区最大。 - 屋上広場 7階
久屋大通公園とテレビ塔を一望する屋上広場を整備。旧建物にあった回転展望レストランのイメージ活用を検討。 - ホール 6階
可動式の約600席を備える多目的ホール。同フロアには会議室も開設。 - 商業ゾーン 地下1~地上3階
物販・飲食テナントと吹き抜けのイベン
トスペースも設置。1階の広小路通、久
屋大通沿いには店舗を配置して賑わいを演出。
解体された旧中日ビルは1966年竣工の重厚なオフィスビルで、地上12階 地下4階 延床面積84,492平方メートルの鉄骨鉄筋コンクリート造でした。設計・施工共に竹中工務店が手掛けました。
そして今、その場所に新たな中日ビルが姿を現しています。
既に外装はかなり完成しており、高さも最高部に達している模様です。低層部、中層部、高層部と用途に分けて、セットバックした形状が特徴的な高層タワーで、現在のところは栄では圧倒的な存在になっています。
基壇部を覆っていた足場と養生ネットも撤去が進んでおり、外装が姿を現しています。
旧ビルの外装をオマージュしつつ、最新のファサードとして、マリオンとルーバーを組み合わせたラインの強調が特徴的です。シンプルながら実は非常に凝った造りです。
この新・中日ビルの設計と施工を手掛けるのも竹中工務店です。低層部の商業施設にはどのようなテナントが誘致されるのでしょうか。
西側はオフィスもホテルもパークビューが広がり、大きく視界が開けます。栄から伏見、名駅までも捉えられる都心ビューは名古屋のハイライトを全て視界に収められるので、個人的にもビル開業後には高層階のロイヤルパークホテルに宿泊してみたいと思っています。
今後、栄では久屋大通を挟み込むように摩天楼が続々と立ち並び始める予定です。名駅とは異なる超高層ビル群の出現は、まるでニューヨークのセントラルパークや東京の大手町・丸の内のように公園と超高層建築物という名景を生み出すと共に、名古屋の都市競争力の底上げに大きく寄与する事になるでしょう。
中日ビル建て替え計画
事業主体 中部日本ビルディング社
敷地面積 約6,857㎡
建築面積 約5,950㎡
延べ面積 約113,000㎡
最高高さ 約170m
規模 地下4階 地上31階 塔屋2階
構造 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
用途 オフィス ホテル 商業施設 ホール
駐車場、地域冷暖房施設(DHC)
設計・施工 株式会社竹中工務店
完成予定 2024年春
更にこの中日ビルの建て替え計画に先駆けて、NTT都市開発が、今年1月に完成させたのが、アーバンネット名古屋ネクスタビル(東桜一丁目プロジェクト)です。地上20階 地下1階 延床面積30,312.91平方メートルのオフィスビルで、敷地内には同社が既に開発した2005年完成の高層オフィスビル・アーバンネット名古屋がありますが、この建物のアネックスのような形で更にもう1棟のオフィスビルを建設しました。
敷地内ではオフィス開発だけでなく、隣接するアーバンネット名古屋ビルの低層部と共に一体化した商業施設「Blossa」を開業させました。地下1~3階に飲食店を主としたテナントを誘致。
久屋大通では東側で進んできたこれらの再開発プロジェクトが先行しましたが、今後は更に規模の大きな開発計画が通りの西側に拡大していく模様です。その②では、これらの開発プロジェクトを取り上げたいと思います。
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今晩ベイシティータワーズの試験点灯が行われてました。また機会があればご確認下さい。