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JR京都駅前には京都駅ビルの出現・ジェイアール伊勢丹の出店によって大きな変化が訪れ、既存中心商業地にも激震が走りました。またこの出来事は、名古屋、札幌、福岡、大阪等でも同様のターミナル駅 vs 既存商業地戦争の構図を作る先駆けとなりました。
京都ヨドバシビルの誕生
京都駅前にはかつて近鉄百貨店京都店が2007年まで営業していましたが、伊勢丹の出店の影響を受けてか、2005年には土地と建物をヨドバシに売却。2007年以後に解体を開始。
そして2010年に京都ヨドバシビルが完成し、ヨドバシカメラマルチメディア京都を開店。地上8階 地下2階 延床面積72,388平方メートルの大型商業施設が誕生しました。
地下1階から3階までが、ヨドバシカメラマルチメディア京都。4階・5階はファッションフロアとして、ユニクロやGU、ABCマート等、ナショナルチェーンテナントがひしめき、6階はレストラン街「Yodobashi The Dining」と専門店「トラベル&ブック・カフェ」という構成です。
烏丸通りに面する1階には半地下のサンクンガーデンになったピロティを設けており、京都におけるヨドバシとして、景観と賑わいに配慮したデザイン設計が行われました。
大丸神戸店を彷彿とさせるピロティで、テナントのサーティワンやバーガーキングがオープンカフェも設け、観光客で賑わっていました。
梅田ヨドバシビルから全国のターミナル駅前に展開する現在のヨドバシビルのモダンクラシックなデザインが定番となりましたが、京都ヨドバシビルがその形を定石にしたのではないかと思います。
パッと見は本当に大丸神戸店の東側ファサードと見紛う程です。恐らく何らかの参考にはしているのではないかと思われます。
ビルの南側1階の通り沿いにはエビスバー等、複数のバーが出店しています。
いずれもテラス席を設けており、海外観光客も多く利用しているので、さながら海外のような雰囲気を醸し出しています。
旧居留地内にもこうしたオープンテラスのあるカフェやバーの開店を促進すべきではないでしょうか。
京都ヨドバシビルは集客性については非常に優れた商業施設と言えるでしょう。京都駅前においては、ジェイアール伊勢丹と並んで向かう所敵なし状態で、訪日客からの支持も集めているようです。
しかしながら建物外観と店内の雰囲気やちゃんぽん状態のテナント構成には大きなギャップを感じる事も否めません。
歴史を重ねた京都タワービルは2030年に再整備
京都ヨドバシビルに隣接するのは京都タワービル。間もなく築60年を迎える建物は京都の歴史的建造物と比較するとまだ新築扱いかもしれません。
高さ131mは景観規制の厳格な京都においては奇跡的な存在です。地下階から3階までは飲食店やツーリストセンター、4階から9階はホテル、10階にBBQテラスというビルの内部構成。タワーの展望フロアは3階から5階に展開。
建物を運営する京阪ホールディングスは、2030年を目処にタワーの形状は変えずにビル部分の建て替えによる再整備を計画しているとの事。どういう形の建て替えなのか気になるところです。
百貨店並みの売上を目指す京都駅前地下街ポルタ
1980年に開業した地下街のポルタ。京都駅直結の京都初の本格的な地下街を保有するのは、実はJR西日本、運営を行うのはJR西日本京都SC開発です。
JR西日本の子会社が運営しているので、京都駅ビルと連携した運用が行われており、テナント構成も多彩です。128店舗が集積し、商業面積は10,200平方メートル。
近年でも飲食店ゾーンのポルタダイニングのリニューアルが相次いでおり、ターミナル駅の利用者による集客を進める事により、25年度には売上高300億円規模の到達を目指しています。
デュオこうべのように、トップライトによる吹き抜け採光の広場もあります。
さんちかも1-2番街の閉館前には121店が営業していた為、規模的には近い筈でしたが、ポルタはJRのリーシング力により、百貨店やショッピングモールの出店ブランドやセレクトショップを多く集めており、300億円を目指している事も納得です。
地方都市の地域1番店の百貨店でも300億円規模の売上を維持出来ていれば上出来の中、関西有数のターミナル駅地下街はその力強さを発揮します。
しかし何故、京都にはこれだけの集客と売上を維持できる力があるのでしょうか。これについては四条河原町を特集する記事にて紐解いていきたいと思います。
KITTE京都は京都駅前の更なる起爆剤となるか
京都中央郵便局の再開発は約1ヘクタールに及び延床面積13万平方メートルに達する複合施設となる予定です。この内、どれくらいの規模を商業面積に充てるのか。
KITTE名古屋は流石に名古屋駅前の商業面積がオーバーストア気味になってきたせいか、商業テナントフロアに充てられた面積は然程大きくなく、飲食ゾーンをメインとしています。
KITTE京都はどのような構成になるのでしょうか。
また閉店まで残り僅かとなったビックカメラ京都駅前店。この商業ビルの今後の活用法も京都駅前の活性化に影響を与えるでしょう。
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京都は深刻な財政難に陥ってますね。
このままだと将来的に財政再生団体になると言われています。