三宮センター街

(仮称)旧石井スポーツビル建替え計画 建物竣工


石井スポーツビルの解体後に建設されていた安田不動産による新たな商業ビルですが、外構を含めて建物は竣工を迎え、後に残されるのは内装工事のみとなりました。


完成した建物の1階周りの様子です。三宮中央通りに面しています。


メインのエントランスです。右側に2階へアクセスする階段が設けられています。


西側に整備された公開空地です。制度設計上、整備が必須となります。店舗が開業すれば季節の良い時季にはオープンカフェになる事でしょう。


建築物に対して建築基準法第86条第2項に基づき神戸市長の認定を受けた事を示す標識が掲示されています。

http://www.city.kobe.lg.jp/information/data/regulations/youkou/1600/img/shi13.pdf

連担建築物設計制度認定取扱要綱

法第 86 条第2項(連担建築物設計制度)は、現に存する建築物の存在を前提とした合理的な 設計により、建築物を建築する場合において、各建築物の位置及び構造が安全上、防火上、衛 生上支障がないと認めたものについて、それらの複数建築物を同一敷地内にあるものとみなし て特例対象規定を適用するものであり、密集住宅市街地の更新、隣接地の活用、中心市街地の 高度利用において運用する。

今回の場合、東隣にある朝日生命ビルと石井スポーツビルの敷地を一つとみなし、特例対象として低層建物の建築を認めた事になります。本来であれば三宮中央通りではまちづくり協議会の協定によって高度利用促進策として低層建物の新築は認められていません。


しかし老朽化した既存建物を放置する訳にも行かず、かと言って敷地内で再度、グレードの高い建物に建て替えてもペンシルビルになるだけで、街を根本的に変えるような開発は出来ません。そこで地権者の安田不動産は将来の大規模再開発を睨みつつ、暫定的な商業施設を建設して街の賑わい創出に貢献しようという試みに今回の総合設計制度を活用したという格好です。朝日生命ビルとの合わせ技を使えるという事は建物は同保険会社が持つものの、土地は安田不動産が保有している事を意味しています。

よって京町筋の角からユザワヤまでの殆どの土地と建物が安田不動産の手中に収まりつつあり、将来的にはこれを集約した高度利用が可能になるのです。

三宮の駅前周辺再開発と合わせて水面下で地道に神戸の発展に貢献できるよう活動しているデベロッパーの存在は我々にとって大きな救いです。

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POSTED COMMENT

  1. 某京都府民 より:

    民間企業は再開発したいと思っている。少なくとも現段階において、神戸の街にまだまだ魅力があることの証明となりますね。

    自然に考えれば、三宮駅前は民間企業による再開発がもっと進んでいるはずではないでしょうか。自然に考えれば…。

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