昨年11月6日に第89回神戸市都市景観審議会が神戸市役所で行われました。協議次第にはヴィーナステラスにおける眺望景観形成誘導基準が主要議題として挙げられており、その中で当ブログにて6〜7月に掛けて募集し、神戸市に提出させて頂きました皆さんからの規制導入反対意見についても話し合われた模様とお伝えしていましたが、その議事録が公開されました(kkbbさん情報ありがとうございました)。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/committee/urban/scene/89kaigiroku.pdf
第89回神戸市都市景観審議会 会議録
皆さんの指摘や意見に対してある程度、個別に回答はしてくれてはいますが、基本的に神戸市側の説明は一貫して、「神戸らしい眺望景観50選・10選」に選定された事を免罪符として使い、一切の意見に反論する姿勢をとっています。
審議会の姿勢も幾つかの疑問を投げ掛けはしつつも基本的には容認する方向で議論が進んでいます。無論、今年度にはパブコメが行われる事になりますが、ジェスチャー的な意味合いが強く、この時点ではすでに結論ありきで事は進んでいるでしょう。このまま進行していくと、早ければ年度内には条例案が都市計画審議会に提出されて可決する事になります。
この案件に限った話ではないのですが、神戸市が一連の規制導入に走っていく動きを見ていると、プロ野球の球団に例えられるのではないかと思います。
かつては常に優勝争いを演じていたAクラスのチームがいつの間にかBクラスに転落。このまま放置していればCクラスに落ち、下手をすればチーム解散という結末を迎えかねない危機的な状況に瀕している。
そこで選手の補強を行おうと協議・検討するが、助っ人の外人選手を獲得する事に対し、日本人選手とのバランスが悪くなり、「チームらしさ」が失われるので、外人は入れない方が良い。万が一入れるのであれば実力差の少ないマイナーリーグからの選手のみに限った方が良いといった中途半端な結論に達する。
そういった球団の保守的で非積極的な姿勢に対して、日本人・外人の双方共に進んで入団したいという選手は激減し、結局、チームの大幅なテコ入れは進まない。
一方で他チームはこれまでのルールを見直し、よりドラスティックに改変が可能な制度を導入する事によって戦力をこれまで以上に増強しようと必死になっており、その戦略が奏功し始めています。
福岡、京都、横浜等にも規制がある点が指摘されています。しかし神戸がこれらの都市と同じ土俵に立っている上での比較であれば、この道理はある程度成り立ちますが、もう神戸は残念ながら同じ土俵に立ってさえいません。これらの都市は規制があっても投資をしたいと民間事業者に思わせる「何か」がありますが、神戸にはもはや決定的な「何か」は存在しません。「何か」が無いのに規制だけは他都市並もしくはそれ以上であればそれはただハンディを自ら更に背負う行為でしか他なりません。
強い意志意欲のない首長・無能な主管部署・都市の将来を見据える能力もない御用学者ら3者合作による呆れた規制となりそうです。
御用学者に命題を丸投げし、好き勝手やらした結果根拠の希薄な規制を無節操に乱発し迷走しているのが今の神戸市の実情でしょう。
また主管部署長のコメントには今回の景観規制が主管部署による主管部署のための実績としたい気持ちが明白に表れています。
規制に反対するコメントは一部の抵抗勢力によるものと捉えている独善的な発言内容には呆れてしまいます。
一連の規制は、かつて国際空港の設置を拒否した神戸市政の歴史的大失策に匹敵するような大失策となる可能性があります。
進取の気概で都市や港湾を築造し人と資本を蓄積し今の神戸を築いてきた先人のような先見性も情熱も見当たりません。
私の推測では、今の神戸市長は、具体的な事例やプロジェクトなどに対する関心があまりないと思われます。そこで今回は、私も抽象的なことを申し上げたいと思います。
私自身は、数値化できない価値を認める立場なので、市長が真の意味での「神戸らしさ」を追求すること自体を批判するつもりはありません。しかし、本当に今の市長の言う「神戸らしさ」が正しいのかどうかは全く別問題であり、おそらく市長自身が勝手につくったものに過ぎないと思うわけです。
別の言い方をします。私は、田舎の村が田舎のままでありたいと願うことを否定しません。しかし、神戸は田舎の村ではないのです。むしろ過去を振り返ると、神戸は先進的な都市であるという大きな事実があります。だからこそ私は、神戸が現状維持に固執していることを非常に勿体無いと感じるわけです。
さらに言います。変化するのは決して簡単なことではなく、やり方を間違えると余計に面倒なことになる可能性があるのは事実です。「変化」には「悪化」も含まれるからです。
けれども、神戸市がどんなに嫌がっても、「時代」や「環境」は確実に変化しています。神戸市は「時代」の変化にさえ対応しようとしていません。
もちろん場合によっては、「時代」のほうが間違っていることも有ります。「時代」をしっかり観察した上で、迎合はせず、戦略的に周囲と違う方針を選ぶことは選択肢として考えられます。それも広義での「時代」への対応です。
しかし今の市長のやっていることは、そういう戦略的なものでは全然ありません。単に「時代」から目を逸らしているだけです。批判に過敏になっているだけです。他人に悪く言われることをあまりにも恐れ、自分以外の世界を意識することを拒否しているのではないか?そうした心理が、今回の「議事録」の内容からも滲み出てしまっているわけです。
人間という生き物は、一度外界に対して心を閉ざしてしまうと、なかなか治らないものです。神戸市長が考えを改めるのを期待するのは殆ど諦めたほうが良いのかもしれません。しかし、市長の考えに違和感をもち、疑問の声をあげる人が増えていけば、少しずつでも状況は良くなると思います。
しんさんに集約していただいた意見が、実際に審議会の場で取り上げられていたようで安心しました。
しかし、議論の中身は結論ありきといった印象ですね。神戸らしい景観というのを履き違えています。
久元市長は都心再開発の必要性を認識していながらも、施策からは危機感が全く伝わってきません。市長選にも対抗馬として共産系の保守候補しか現れない現状で、何とか神戸市政を良い方向に持っていける方法は無いものか…。
前にも書かせていただきましたが、既に神戸は都市間競争の中で敗者であることは決定しました。
あとは、「その敗北をどれだけマシなものにできるか」というフェーズに入っていることを神戸市長、神戸市民ともに自覚しなければなりません。
日本は民主主義を標榜している国です。
神戸市長も、神戸市民による選挙で選ばれた市長です。
つまり、神戸市民が「これまで通りでいいや。変化なんかなくていいや」と考えているので、代々現状維持を目標とした助役、副市長出身者が市長に選出されるのでしょう。
同じ京阪神大都市圏の中でも、大阪や京都は新しいことをどんどん取り入れて、変化を恐れずに発展を遂げています。
私達は、いずれも神戸になんらかの縁があり、他の都市の発展を目にしているからこそ見える神戸の怠惰を危惧しててここに書き込んでいる人間です。
無責任なように聞こえるかもしれず、大変恐縮ですが、しん@こべるんさんが市長候補に立候補してくれると嬉しいです。
実はわたしは住宅都市局景観政策課の西部長と、今回の第89回景観審議会の前に都市景観について話をしたことがあるんです。お互い同年代と言うこともあり、超高層ビルのあり方に対しては違和感なく話が出来ました。何とかシティタワー神戸三宮を超えるランドマークを建てたい、民間企業にも建てて欲しいと合意しました。わたしは、ある程度規制を入れるのも仕方ないが、必ず抜け道を造って欲しい。三宮周辺だけでも自由建築特区設定は入れて欲しいことも言いました。
よく景観政策課には出向いて話をすることがあるのですが、みんな快く話をしてくれますよ。当然、住宅都市局職員もほとんどこのこべるんさんブログの読者さんたちと同意見だと思います。ただどうしてもリベラル左派の神戸市民も多数存在しているので、諸手を挙げて超高層化賛成と言えないのが現状です。
「特別用途地区(都心機能誘導地区)」都市計画案の縦覧と意見書の受付及び「神戸市民の住環境等をまもりそだてる条例」改正(案)の概要の市民意見募集
http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/comment/urban/190104jyukankyou.html
住宅都市局の職員たちは話せば現状の財政の未来の恐ろしさを分かっているのでさりげなく老人ホーム規制を入れてるのもわたしが、話の中で言ったことですし、わたしの言っていたことを聞いてくれていると思います。みなさん、思い切ってどんどん市役所に足を向けてください。
ですが、つまり彼らをどうしても押さえつけるヒエラルキーが存在すると言うことも確かです。それが市長なのか、市議会委員なのか、職員OBなのか、はたまた地元商工会なのかは、彼らは口を割りませんがね。だいたい分かっていますがね。
とにかく、高齢保守神戸市民を説得することも大事ですし、もうこれ以上他都市の高齢者を受け入れてはいけない。あえて書きますが、神戸新聞と言う赤化マスコミも黙らせなければこのまま条例成立に持っていかれてしまうと思います。
こないだ電車の中で30代とも割れるママさんたちの会話がすごく身に沁みました。
「子育ては明石で、老人になったら神戸に移住するのが今のトレンドやん」
老人になったら神戸へ――。
そんな街に神戸はなっていたんですね…。
規制導入が確実になり、私はもう高さについては諦めていますが、高さ規制をして水際線の保護と、これまで通り路面店主軸の街づくりをするならば、なお一層建築物のデザインに対して 特に三宮周辺、ウォーターフロント(もちろん北野、旧居留地エリアを除く)はもっと先進性があり、他の都市にはないようなユニークなものが採用できるような制度を作ってほしいです。
低層であっても凝ったデザインの建物は見ていて面白いです。
街を歩いていて、いたるところにモダンでシンボリックな建物があるのは楽しいでしょう。 その中に突如旧居留地や南京町が現れる そんないびつさが都市の深みを与えるのではと思います。
東京、大阪でさえコピペしたような墓石ビルが多いので、ここは神戸がデザイン都市としてもっと個性を出していければ、まだ生き残れる道はあるのではと思います。
まーそうゆうのもやる気がないのは分かってますが…笑
もう知らん。
こんな三流地方都市。
自分たちの趣旨にそぐわない意見に対しては
「検討したい」と言って有耶無耶にしておけば良いんだから
お役所ってお気楽な商売ですよねえ・・
何が凄いって、この3年間、三宮の再整備なんて
実は何も進捗していないんですよね
夢の様な計画だけは色々と公表していますが
形になったのはせいぜい花時計が無くなった事くらいです
その一方で、規制だけは猪突猛進に推し進めるという
あのピンぼけ市長は自分の無能ぶりを認めて
さっさと辞任して大好きな絵本作家にでもなれば良いと思うんですが
構想→有識者会議→パブコメ募集→構想→有識者会議→パブコメ募集→構想→有識者会議→パブコメ募集→構想…
この無限ループはいつまで続くんでしょうか?
まず「土地が狭い」という圧倒的ハンディーを背負ってるんですから
他都市よりも積極的に高層化を進めないとまともに戦えません