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東遊園地リニューアルオープン特集のPart3は、園地内中央に位置するにぎわい拠点施設「URBAN PICNIC」についてレポートしたいと思います。今回のリニューアルの中でも最も注目度の高い施設だけに、その内容に期待も膨らんでいました。取材もまず園地内をくまなく撮影した後、最後の楽しみとして、この施設の確認を行いました。
Park-PFI制度によって完成した都市公園集客拠点施設
まずおさらいとして、この施設は神戸市がPark-PFI制度を活用した取り組みによって設けられました。
公募設置管理制度(Park-PFI)とは、都市公園において飲食店、売店等の収益施設(公募 対象公園施設)の設置又は管理を行う民間事業者を公募により選定する制度。事業者が設置 する施設から得られる収益を公園の整備・管理に還元することを条件に、事業者には都市公 園法の特例措置がインセンティブとして適用される。
公募によって決定した民間事業者は、村上工務店を代表企業とし、一般社団法人リバブルシティイニシアティブ、ティーハウス建築設計事務所を構成員とする企業グループ。
村上工務店は、東遊園地のリニューアル基本構想策定の段階から、東遊園地に社会実験として設けられた芝生広場にて、公園を市民のアウトドアリビング”として活用することを目指した社会実験「URBAN PICNIC」を2015年より定期的に実施していました。
この社会実験では、仮設カフェや野外図書館等、本設施設の原型となる内容が試されていました。
そして遂に完成したのが、「URBAN PICNIC」です。鉄骨造1階 延床面積240平方メートル。この他、施設の北西側に広がる芝生ガーデンも、特定公園施設として、村上工務店等が管理・運営を行います。
公園と一体化・融合したにぎわい拠点施設
南北にスパンの大きな建物は、鳥が両翼を広げるように、緩やかな曲線を描いて広がっています。西面から南面はほぼ開口部に充てられており、公園に開かれた施設である事を印象付けています。
西面の曲線に沿って外構に木製ベンチが設けられています。外にもコーヒーテーブルがあり、オープンテラスとして機能しています。
ベンチに座ってみました。芝生広場に面しており、非常に気持ちの良い空間です。
ベンチの背もたれは、背後のデッキテラスとを隔てる間仕切りでもあります。
南側に設けられたオープンテラスのデッキ。テーブル席が用意されています。テラス内に木が植えられている点もナイスデザインです。
またテラスの上にはシェードが取り付けられていますので、強い日射しも遮ります。
建物の南端部周りの様子です。
建物東面はアウトドアライブラリーとして、本棚が設置されています。
ランダムに色々な本が置かれています。
園地内の木陰のベンチで、テイクアウトしたドリンク片手に読書に勤しむ休日も贅沢な時間の使い方かもしれません。こうした過ご方は、これまでの東遊園地で出来なかった訳でありませんが、よりその気にさせる公園になった事は間違いありません。
建物中央はウォークスルーが出来るように設計された構造です。
建物内は北端と南端が、レンタルルームとして活用される想定です。木材パネルをあしらった天井が洒落た雰囲気を醸し出している北側のラウンジ。設置されているテーブルやチェアーはレトロなアンティーク家具でしょうか。
南側のスタジオは北側よりこじんまりとしていますが、三方をガラスの開口部に囲まれて開放感抜群です。また奥にはキッチンも備わります。
個人や企業によるホームパーティや隣室のレストラン「WEEKEND」の貸切個室としても活用が可能でしょう。
カフェ・レストラン「WEEKEND」
しかしながら、この施設内の目玉は何と言っても、カフェ・レストランの「WEEKEND」でしょう。元町に本社を置き、神戸市内や大阪、京都でカフェ、レストラン、バール等7店舗を展開するROMAN CREATが出店するイタリアンカフェ&ダイニングです。
公園内の飲食店なので、しっかりとテイクアウトカウンター・スタンドも備わります。園地内には、非常に多くのテーブルやベンチが備なわっているので、ここでテイクアウトしたドリンクやフードを楽しむスポット探しも一つの醍醐味です。
カウンター席やソファーテーブル席等、70席が備わる広々とした店内です。両側の大きな窓から入る天然光によって非常に明るい室内になっています。
営業時間は11:30〜22:00までです。ランチからカフェ、ディナーまでをカバーしています。
まだお店のオフィシャルサイトが公開されていないので、メニュー等は明らかではありませんが、近日中にレストランを利用したいと思います。
窓側の席からは芝生広場が見渡せます。何故もっと早くこうした集客施設を整備してこなかったのかと思わせてしまう程、非常に良い施設です。
本来であれば、昨年11月にオープンしていた筈でしたが、気候の良いこの季節に開業した方が公園と共に施設をフル活用できるので、寧ろ結果的には良かったのかと思います。
東遊園地のリニューアルで、この公園が新たな吸引ポンプとしての機能を発揮し、駅から人の流れを南下させてくる事になります。またここから更に西の旧居留地や南のウォーターフロントに向かって人を吐き出す事で、これまで無かった回遊性が生まれる事が期待されます。
村上工務店他がこれからどんなイベントを開催して、園地内の集客効果を高めてくれるのでしょうか。下町の建設会社がいつの間にか街に賑わいと活力をもたらすデベロッパーになりました。更にチカラを付けて、例えば福岡地所のような企業に成長して貰えると、神戸には大きな後ろ盾になります。
全国のPark-PFI制度によって、活性化を遂げた都市公園を見ると、集客拠点施設は複数を配置している事例が多く見受けられます。東遊園地には、既に南側園地にフレンチレストラン「Villa Blanche」が営業していますが、二つの施設を上手く連携させる事も重要です。また園地を二つに分断させている葺合南58号線も東側を廃道にして、園地を統合するべきかと思います。
URBAN PICNICの前に広がる芝生ガーデンと施設をどう連携して活用するのか。ラウンジと合わせての利用やアクティビティも考えられているのでしょう。次回は芝生ガーデンや芝生広場を含む南側のレポートで、一旦、東遊園地のリニューアル特集を締めくくりまいと思います。
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おはようございます
昨日、仕事帰りに立ち寄ってみましたが、ライトアップの風情も中々のものでした。
是非、夜景のレポートもお願いします。