神戸市は16日付で、垂水区海岸通のマリンピア神戸の事業用地内にて新たに開発事業者を募ると発表しました。対象地は三井アウトレットパーク マリンピア神戸に隣接した北西側の約20,957平方メートル(上記衛星写真の赤でハイライトされたエリア)。これまではラグーンが整備されて、マリンピア神戸さかなの学校や海洋牧場で鯛の稚魚の養成等が行われてきました。
土地活用事業を自ら実施する事業者(優先交渉権者)を募集を目的とした事業提案を広く求める公募型プロポーザル方式を採用し、外部有識者で構成する選考委員会において、事業計画などの提案内容に対する審査を行って事業者を決定する予定です。
土地の契約方式は30年の事業用定期借地権設定契約を予定しています。
まだ募集要項が公表されいないので、事業者に求める提案内容に条件が付けられているのかは定かではありません。現在のラグーン活用を条件としているのか、それとも埋め立てを許可するのか。事業者からしてみれば、広く土地活用を行うには埋め立てを前提にした方が提案の幅は広がると思いますが、一部は残して親水空間として活用する事も一手かと思います。
三井不動産が運営する事業地内の三井アウトレットパーク マリンピア神戸は2019年に開業20年を迎えました。20年の間、計3期に渡って、建屋を新設して増床を繰り返してきました。安定的な集客を得ているかとは思いますが、環境も大きく変化し、阪神間にショッピングモールが相次いで開業したり、近畿圏内やアウトレットモールが増えた事もあって、かつての輝きはありません。
隣接した約2ヘクタールの開発について、三井不動産が更なる追加投資を行って三井アウトレットパークの再拡大を図るという可能性もあるでしょう。アウトレットモールとの相乗効果を狙って「ららぽーと」を導入するという戦略も考えられるでしょうか。関西では堺や門真にららぽーとを新規出店する計画があります。
その他の事業者からはこの立地をどう評価するかによって提案内容の幅が広がるでしょう。
課題は広域からの集客には周辺の道路環境があまり良く無いので、キャパを越えると、交通渋滞が深刻化する点です。また大型商業施設の新規出店戦略も大きな曲がり角を迎えているタイミングです。
ただ事業用地の周辺環境は風光明媚で、近畿圏内の他のショッピングモールには無い強みがあり、非日常の演出には長けています。
今後のスケジュールですが、事業者からの応募提案書類の提出を10月中旬、優先交渉権者の決定を11月中旬に予定しています。
マリンピア神戸土地活用事業 神戸市が事業者を公募 三井アウトレットパーク周辺の再活性化を狙う
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兵庫県知事選で維新のさいとう元彦氏が当選しましたね。
県の経済立て直し優先と言ってたので投票しましたが、はたして秋の神戸市長選で神戸市民は久元体制にNOと言えるのでしょうか?
アウトレットモールとしてのマリンピア神戸を廃止して、今回指定された区域も含めた「ららぽーと神戸垂水」を新たに設置するのはいかがでしょうか。
マリンピア神戸だけでなく、アウトレットモール全体が以前ほど魅力的ではなくなってきているからです。
その理由として、①アウトレットモールはアウトレット品を販売する店舗である割にはあまり安くないから、②アウトレットモールがもてはやされた時代と違って一般的なショッピングモールが既に存在しており、正規品を手頃な価格で販売しているから、③一般的なショッピングモールの方が衣料品店以外のフードコート、書籍店、食品スーパー、パン屋、雑貨店、電気屋、子供用品店、図書館、映画館などの多種類の店舗が入居しており、日常使いしやすいから、などが挙げられます。
個人的には③がアウトレットモールを時代遅れにさせている決定的な理由です。
マリンピア神戸だけでなく、神戸三田プレミアムアウトレットや三井アウトレットパーク滋賀竜王でも同じことを感じたので、マリンピア神戸の問題ではなくアウトレットモール全体の構造に問題があると考えております。
記事内でご指摘のように、この辺りは風光明媚な上に、車でのアクセスもよく、そして電車でのアクセスもいいので、ららぽーとにしてしまえばいくらでも戦えるように思います。
同じ垂水区内には小束山のショッピングモールもありますが、小束山は北端、マリンピア神戸は南端に位置しますので、それほど競合せずに済むのではないでしょうか。