市庁舎建て替え計画

神戸市役所本庁舎2号館の地上躯体解体工事が大幅に進捗・新中央区総合庁舎の鉄骨建方も大きく進む 集客機能成否は事業者のアイディアに左右される

今秋から敷地南側でまず連絡ロビー・エネルギー施設の建設工事が開始される予定の他、来春には敷地全体の開発事業予定者が決定し、建設される建物の概要が固まります。

そんな中、明和工務店の施工で進められている市役所本庁舎2号館の解体工事は10月末の完了を目指し、既に既存建物の躯体は半分程度にまで縮小しました。



解体の進捗に伴い、建物を覆っていた防音パネルと足場が撤去され始めました。



残っている躯体は2階までのようです。3-5階の3フロアは既に消滅しています。



この庁舎の解体が行われるのは実は2度目となります。震災で中層階が屈折倒壊した為、6-8階の3フロアを解体撤去しています。その後、25年に渡って2号館としての役目を果たしました。



解体面を覗いてみると、コンクリートの瓦礫と丸まった錆びた鉄筋の山々が出来ていました。



解体は、まず床や柱を撤去し、そして最後に壁と外周部の柱を解体して、次のフロアに移ります。



解体が進む2号館。5年後、この場所にどのような建物が建設されているでしょうか。



横浜市では新築された新市庁舎に市役所が移転しましたが、その旧市庁舎跡を民間事業者に再開発を任せるコンペを実施。三井不動産、鹿島建設、京浜急行電鉄、星野リゾート、DeNA等が、既存の庁舎の建物を商業施設+ホテルとして活用しながら、隣接して地上34階、高さ180mのタワーを建設。オフィス、ウェルネスセンター、大学、ライブビューイングアリーナ、エデュテイメント施設、ライブ書店等が入る複合施設となります。単なる商業施設ではなく、「コト消費」にかなり傾倒した内容となっており、さすが民間事業者によるプロポーザルといったところでしょうか。



2号館跡の北側の集客施設も民間事業者からの提案内容によっては大きく成否が左右されるものと思われますが、音楽専用ホールが中止された分、床面積の制限が取り払われ、低層部をより自由に使えるようになりました。横浜の計画も参考にしながら、複数の事業者から良案が出てくる事を期待したいと思います。



解体されて瓦礫化する2号館とは対象にその背後で鉄骨の躯体を成長させている新中央区総合庁舎。



基壇部の上にセットバックした上層部の鉄骨が組み立てられていますが、周辺の地上からはまだ上部の様子が見えません。



少し距離を置くと鉄骨の躯体が見えてきます。市庁舎跡、雲井通バスターミナルビル、ほしてJR駅ビルが本格的に動き出すと、三宮はようやく広域圏にも影響を与え始める事になるでしょう。

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